『三つの神社クビになった神職』 – 本当にあった不思議な話・怖い話

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『三つの神社クビになった神職』 - 本当にあった不思議な話・怖い話 不思議な話
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木の近所の氏子の人が連絡を入れてくれ、交代でBさんとお祓いに行く。
大体週に一つ。多くて二つとか。それなら見張っとけばいいと思う人もいるかもだけど丑三つ参りには人に見られてはいけないという制約があり、昔見張ってた人が襲われるという事件以来見張りは置かないことにしたという。
たしか奉職して三年経ったぐらいだと思う。

 

ある日、いつもの通り藁人形が刺されていた。
毎度のことお祓いを行うが次の日もまた次の日も一週間に渡り続いた。
しかもそれはすべて同じ人が作ったもののようだった。
あまりにも気持ちが悪い為、僕の提案で木の周りに木が傷つき危険な為云々というビラを貼ろうということになった。
次の日どうなってるかと気になり見に行くと遠目から見たら紙がない。
もしや剥がされたかと近づいてみると

紙の上一面がザクザクザクザクザクザクザクと藁人形と釘で埋まっていた。

 

そこで僕は帰ればよかったのにその藁人形を見に行ってしまった。
前から知っていたけど呪いの相手は旦那。つまりやってる方は女性。
気持ち悪いなぁと思い一面見渡すと二体だけ違う人のものがある。
僕とBさんだった。

怖さ一心で出社しBさんに報告。
Bさんも初めてのことで驚いたようで動揺していた。
とりあえず現場に行かなければということで宮司に行って現場に向かうことにした。
車での会話で一つ謎が生まれた。
丑三つ参りについて知ってる人は分かるだろうけど
今の丑三つ参りでは体の一部、つまり一般的には髪や爪などを入れる。(ちなみに昔はそんなことなかった。)
もし仮にそいつがちゃんと儀礼を行なっていたとしたらそれはどこから手に入れたのだろう。

 

現場に着いたら氏子さん数人がすでに見てくれていた。
神主が来るまでとりあえず木の近くには寄るなという事で木が生えてる下で立ち話をしていた。
Bさんと僕はとりあえず木のもとへ行く。
二人で確認してもやはり二人を対象にしたものだった。
とりあえずこの藁人形を外さなければということで
装束に着替え狩衣を着てお祓いをした後に丁重に一体ずつ釘を抜いていく。

 

半分くらい取り外した時だろうか。
Bさんが抜くのに苦戦していた。
あぶないですよ、代わりますかと行った途端抜いた衝撃でBさんは山から落ち10mほど下の木に当たった。
そっから地味に大変で氏子の人に病院まで送ってもらい僕は氏子の人が見てる中一人で釘抜きを行う羽目になった。

 

 

幸いBさんは命に別条はなく、全治二週間と診断された。
ただBさんの元へお見舞い行くとBさんがこんなことを告げてきた。
B「1くん、もうあの場所には行くな」
僕「え?なんでですか。あの場所またやられますよ。取らないと悪い念が篭るってBさんが言ってたじゃないですか」
B「もう遅かったんだよ。俺は落ちてる最中に見たんだ。 」
僕「!?!」
B「1くんの隣で笑っている夜叉のような姿をした女を。たしかに抜くのに力んだのは事実だ。ただ踏み外したんじゃない。思いっきり誰かに押されたんだ。たしかに白い手を見た。夜叉のものだ、きっと。」

 

Bさんが言うにはこういうことだった。
今まで週に一回藁人形が刺され微々たる怨念は僕らの手で祓っていたという。
一日一体になっても全てではないが祓えてたと思う。
しかし一日で百体近く刺されたことで怨念は具現化し夜叉という姿になったのではないかと。
しかしこれを期に藁人形は止んだ。止んだと言っても他の人らしきものは相変わらずあったが。
その一方で僕にも異変が起きた。

 

神社の決まった場所で女性が睨んで来るようになった。
白い装束を着て長い白髪、しかし若くみえるが鬼のような形相をしている。
決まった場所というのも鳥居の下で時間も夜の三時頃。つまり丑三つ時だ。
僕も鈍感ではないからそれが何かすぐ分かった。
三時頃というのは神社職員には宿直というものがあり夜警行う。一人であるから他の職員には聞けない。
嫌われてるのは分かってたけど意を決して聞いてみることにした。

 

他の職員には聞いてもやはり見えないというし気持ち悪がられた。
少々ムカついたがそれどころじゃない。
自宅療養中のBさんに見舞いついでに報告しに行った。
Bさん曰く神社の力で境内には入れないだろう。
そして毎日続いてた丑三つ参りが止んだということはもしかしたらその女性はもう死んだのかもしれない。
そして夜叉となり僕を殺すことを狙ってるのは、ということだった。

 

氏子さんの力を借りここ最近で死んだ女性を調べてもらった。
すると何人か候補となる人が浮かび上がった。
候補者数は三人で写真を見せてもらったが一人思い当たる人がいた。
この人見たことある。夜叉に似てる。Bさんにもその都度携帯で写真を送って確認したがやはり僕と同じ答えだった。
ちなみにこの時点でBさんが怪我して一週間ぐらいの話です。

 

氏子の方と一緒に家を訪ねることにした。
だいたい神社と木にあり、ボロい木造建築で今で言うゴミ屋敷のようであった。
確信したのは門を入った時である。藁が庭に異常に散らかってたのである。
インターフォンを押しても反応はない。
ドアに鍵は閉まってなく氏子の人(青年会の若者)を先頭に入っていった。
家もつんざくような匂いで家の中も汚い。所々に釘や藁が落ちていた。
中には誰もいない様子だったがおかしかったのはただ一つ。
私の耳に聞こえた来るなという声だった。

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