『三つの神社クビになった神職』 – 本当にあった不思議な話・怖い話

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『三つの神社クビになった神職』 - 本当にあった不思議な話・怖い話 不思議な話
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三社目

三社目は二社目一社目とまるっきり場所が変わった所でした。
大学時代の同期の斡旋でとりあえず何でもいいから仕事くれってことで紹介してもらった。
ちなみに二社目から一年経ってからの話っす。
というのも死ぬかもしれないと思ったら働いてるのがバカらしくなって一年遊んでたら貯金もなくなってきたしあれ?俺死なないじゃんって思ったから。

 

三社目も二社目同様の中規模神社。
とはいえより都に近づいたので個人的には嬉しかった。
まぁ始めは二社目同様冷遇されて業界が狭いから噂もすぐ広まっておりついたあだ名は疫病。
疫病神からもじったんだろうけど神は悪口に使えないからという謎配慮で疫病と呼ばれてた。
ちなみに何がどうしたか流れてた噂は根も葉もないもので痴漢とか巫女さんとデキ婚で追い出されたとか。
まだ結婚してねーつーの。

 

前にも働いてたこともあり、一応新人という枠ではなかった。
まぁ陰口叩かれ冷たい目をされてた為に精神衛生上よくなかったらしく若かった時ほど根気もなくなっていて日に日に病んで行った。
もちろん最初は否定してましたよ!でも○○神社の○○から聞いたとか犯罪者はまず否定するとか根拠もない事をグダグダ言われて途中から言い返す気もなくなった。

 

精神的に良くないとそれが身の回りにも出てしまう。
仕事もよく失敗するようになり、うまくいかなくなっていった。
誹謗中傷は止まず、むしろこじ付けのネタに使われる一方だった。
そんなある時、上の神主さんにある案件を言われた。
この人はお宮で唯一僕に対して悪口も言わずただ他とも喋ろうともしない変わった人で仮にB権禰宜とする。
「1くんさ、違ったら良いんだけど霊とか見えたりするでしょ。」

僕「いや、まぁ、うん、いや、そんな事ないっすけど…」
B「ふーん…私見えるんだよね」
正直業界で初めて公言してきた人に出会った。
僕「!?!見えるんすか?みんな知ってるんすか??」
B「知ってるんじゃない?だから気味悪がって話しかけてこないんだよ。宮司は知ってるからヤバそうな案件は僕に回してくる」
たしかにBさんは外祭がやけに多い。三社目は神社に珍しく外祭手当が出るもんでみんな外祭の取り合いをするのだがBさんの外祭に関しては羨ましがったりしなき。

B「宮司に行って今度一緒に外祭行こう。祓い方教えてあげるよ。」
僕はこの人は何をしたいんだと思った。
ただやはり実力はあるようで宮司も僕の同行を認めてくれた。
車の中では意外にもBはよく喋る気さくな人だった。
親父肌というか僕がクビになった理由とかも話すと同情してくれてこの人になら抱かれてもいいと思った。

 

どこの業界見える人は煙たがれる傾向にあると話してくれた。
結局は血筋が問われる業界だから見えるかとかどうかは関係ないと。むしろ人と違うので気持ち悪がれるらしい。
ま、そんなのは薄々感じていてやっと確信持てたって感じかな。
それからBさんとのお祓い生活が始まった。
Bさんは権禰宜という高くない役職だけど誰も意見を言えないらしく僕もそのおかげで陰口を叩かれる回数が減っていった。

 

まぁ神社にそんなヤバイ案件がよく来るのかと思う人がいるけどたまに来るぐらいで本当はそういっぱい来ない。
ただ三社目は近くに呪いで有名な木があり、ようするに丑三つ参りってやつ、藁人形を木に打ち付ける。
あれって効果あるの?って思うだろうけど人の怨念っていうのは怖いものだ。
あれを用いて人を不幸にさせるかは分からないが怨念のこもった人形は確実に周りに悪影響を及ぼすという。
Bさん曰く憎む気持ちが強ければ強いほど悪霊を引き寄せ確実に人の心を蝕んでいくという。

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