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悪魔の種類と階級・序列一覧|最強の悪魔は?

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悪魔の種類と階級・序列一覧|最強の悪魔は? 天使と悪魔
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悪魔の種類 Demons

 

 サタン Satan

通常サタンという名は地獄の君主(ルシファー)一人を指すことが多いが、堕天使たちの首領格を指す一般名詞としても使われる。つまり、他の首領格であるベリアルやベルゼバブなどの堕天使たちもまたサタンに区分される。
しかしながら初期キリスト教のサタンにおける言及には混乱したところがあり、後世のサタンの定義に様々の注解や混乱を生み出している。

デヴィル Devil

「輝く」を意味する“div”のサンスクリット語源の言葉で、かつては栄光ある神々でありながらその高みから墜ちて人間に敵対する存在になった者たちであるらしい。キリスト教の見解ではデヴィルは何らかの欠点があったため墜ちたとされるが、オカルトの見解の中には彼らの失墜には目的があったともされる。

ディアボロス Diabolos

本来はデヴィルを意味するラテン語の名称でしかないが、デーモン学文献ではサタンと対比され神と人間の敵とされる。ギリシア語ではディアボロスは「偽りの告発者」を意味し、神学文献では誤ってヘブライ語のサタンと同義語とされている。一般にはデーモンを率いるデヴィルの指揮官を表すために使用される。

デーモン Demon

ギリシア語のダイモーンは「魂」を意味した。しかし中世のキリスト教会によって、異教のダイモーン、つまり異教の神や霊たちを排除するために地獄の悪魔に変えられた。
デーモンは天界での戦いを引き起こしたルシファーに追従した下位の天使たちとも言われる。

使い魔 Familiar

ラテン語のfamulus(召使い)に由来する言葉で、下僕の霊を表す。動物やデーモンの姿をとることが多い。

 

悪魔の階級 Hierarchy of Demons

古代からすでに、天使の階級のように悪魔にも階級付けをする試みは度々行われていたが、その系図に確かなものはなく、その正当性が認められる悪魔の階級というものはないと言っていい。ここではセバスチャン・ミカエリスミカエル・プセロスの悪魔の階級を一例として紹介しているが、この悪魔学の系図におさめられている階級においても、ミカエリスの階級にあきらかに作り上げられた悪魔がいることや、プセロスの悪魔の分類でもプセロス自身がこれが完全な分類ではないことをあらわしているため、一つの悪魔の分類を鵜呑みに受け取るのは注意が必要である。

ミカエリスの悪魔の階級

セバスチャン・ミカエリスは十七世紀に活躍した宗教者でありエクソシストとして名をはせた人物。彼は天使の階級にたいして悪魔の階級というものを発表した。

上級三隊

熾天使 ベルゼバブ(Beelzebub)
ルシファー(Lucifar)
レヴィアタン(Leviathan)
アスモデウス(Asmodeus)
智天使 バルベリト(Barivert)
座天使 ウェリネ(Uerine)
グレシル(Gresiru)
ソロイネン(Soroinen)

中級三隊

能天使 カレアウ(Kareau)
カルニウェアン(Karniuean)
主天使 ロステル(Lostel)
権天使 ウェリエル(Ueriel)

下級三隊

力天使 ベリアス(Berias)
大天使 オリウィエル(Oryiel)
天使 イウウァルト(Iuuart)

 

ミカエル・プセロスのデーモン六階級

 

最高位 レリウーリア 輝く栄光のデーモン
二位 アエリア 空中に棲むデーモン
三位 クトニア 陸上を徘徊するデーモン
四位 ヒュドライアまたはエナリア 水中に潜むデーモン
五位 ヒュポクトニア 地下世界の住人
六位 ミソパエス 光を憎み、地獄の最奥部に棲む盲目のデーモン

デーモンは陸・海・空、いたるところに群がり、その棲む地域の影響を強く受ける。高位のデーモンは人間の感覚に直接働きかけ、知性に対しては間接的なアプローチで誘惑する。下位のデーモンは動物的本能のまま病気、事故、憑依によって人間を襲う。最下位のデーモンのミソパエスには人間との意志疎通能力はない。

 

サタンクラスの悪魔 Satan

悪魔の王であることを表すこの名称は、もともと特定の悪魔を示すものではなく、悪魔の中でも上位にある者、新約聖書の中で悪意ある存在として結びつけられた者たちをがサタンであるとされた。ルシファーやベルゼブルなどの有名な大物は確実にサタンとして現れるが、中にはサタンから除外されることのある悪魔もいる。

ルシファー Lucifer / ベルゼバブ Beelzebub / ベリアル Belial / アザゼル Azazel / アスモデウス Asmodeus / サマエル Samael / マステマ Mastema / レヴィアタン Leviathan / ベヘモト Behemoth / アバドン Abadon

 

ルシファー Lucifer

かつての大天使長
Lucifer(ルシファー、ルシフェル)は「明けの明星」を意味し、「光を掲げる者」、「朝の子」などの称号を持っていた。「明けの明星」とは金星のことで、この星が夜が明けてからも最後までその輝きを残すことから。
このような称号にふさわしく、ルシファーは堕天する以前は天使たちの中でもトップの地位にいた。大天使長という最高位にいて、かつ神からもっとも愛されていた天使であった。唯一神の玉座の右側に侍ることが許され、天使の中でも最高の気品と美しさを備えていた。
神への反抗
これほどの境遇にいたルシファーがなぜ神に反抗したのか、その理由は驕り、もしくは嫉妬によるものとされている。
驕り:最高の権威と力を与えられたルシファーはそれにうぬぼれてしまい、そこに彼の心に魔が差した。自分は他の者に服従するべき者ではないと。すなわち、自分が神を追い越せるのでは考えたのだった。そして彼は味方になる天使を集めて神に反旗を翻した。
嫉妬:ルシファーの反乱は嫉妬から来ているとする解釈もある。神は人間を創り人間にこの上ない寵愛を注ぎ、なおかつ天使以上の優遇を与えようとした。このことが彼の不満となり、同様にそのことへの不満を抱いていた天使たち、または彼を慕っていた天使たちを集めて反乱を起こすにいたった。
ほかに、父なる神がルシファーとは兄弟になる御子を生みだし、御子に最高の栄誉を与えられたことがルシファーの嫉妬をあおったという解釈もある。この時、怒り狂うルシファーの頭から「罪」が生まれ、彼はこの娘との間に交わって「死」を誕生させたという。御子とは後に人類の原罪を償うために受胎して地上に降り立つイエス・キリストのことである。
サタンとなったルシファー
神へのクーデターは結局失敗に終わり、彼ら反逆の天使たちは神が彼らを罰するために創った地獄へと追い落とされる。地獄でルシファーとしての称号を失った彼はサタンと呼ばれるようになり、堕天使たちを率いる地獄の君主となる。
堕天した天使たちからはかつての霊質は失われ、物質化した肉体を持つ。
イヴを誘惑するサタン
『創世記』に記されているアダムとイヴの楽園追放のあまりにも有名な話、この時、イヴに禁断の木の実を食べるように誘惑した蛇こそ、サタン(ルシファー)が乗り移った(化けた)蛇である。サタンと蛇のイメージが結びつけられることは多く、年経た蛇(ドラゴン)の姿で現れることもある。
サタンの姿
中世では悪魔の君主の姿として、サタン(ルシファー)もまた悪臭漂う体毛におおわれ、角を生やし天使の翼の代わりにコウモリの羽をはやしているといった姿で現れる。
ダンテの『神曲』では地獄の底で半身を氷づけにし罪人を食べている巨大な姿が見られている。
ミルトンの『失楽園』では天使としての輝きは失いながらも、君主たる威厳と堂々たる姿は失っていなかった。
様々のルシファー観
ルシファーがサタンに結びつけられるようになった原因は、『イザヤ書』の「あしたの子、ルシファーよ、いかにして天より墜ちしや」のルシファー(金星)をなくなったばかりのバビロン王になぞらえた一節が誤読され、サタンに関係するものとされたことによる。さらにミルトンが『失楽園』においてルシファーを主役においたことによって、この解釈が確固としたものになる。
四、五世紀のラビの文献ではルシファーはサマエルとして描かれ、熾天使の上に創られた天使として最高位にあり、十二枚の翼を備えている。
失墜するルシファーのイメージは、カナンの「明けの明星」シャヘルと「宵の明星」シャレムの双子神の伝承から来るとも言われる。シャヘルは太陽神の玉座を手に入れようと反乱を起こし地上に落とされた。それが『イザヤ書』の節のもとになったという。

ルドルフ・シュタイナーの現代のルシファー観では、ルシファーは悪神アーリマンの敵対者であり、霊的領域に上るための力を人間に吹き込み、大地から解き放とうとする。しかしルシファーの行為はやりすぎる傾向もあり、無責任な霊的世界への落下には時として抵抗する必要もある。アーリマンは人間を生命のない土に変えてしまおうとするが、ルシファーが生命を与えすぎても人間は愛に満ちた大地の再生に関わることを忘れてしまう。

 

ベルゼバブ Beelzebub

蠅の王

ベルゼバブともベルゼブル(Beelzebul)とも呼ばれる。ルーツはカナンの異教の神で、本来の名はBaal Zebbub(館の主)であった。だがこの名がソロモン王を意味すると受け取られる可能性があったため、ヘブライ語で蔑称として「蠅の王」を意味するこの名前に置き換えられた。しかし、古代宗教の多くでは蠅は魂を運ぶと信じられていて、「蠅の王」とは魂の支配者をも意味した。蔑称であった「蠅の王」の名は、後に彼の姿そのものを表すようになり、中世では巨大な蠅の姿で描かれるようになった。

悪魔の王

イエスが復活する前、まだ遺体が墓の中にあったとき、ベルゼバブはサタン共にイエスと三日間対決したという。
『ニコデモの福音書』ではサタンに代わり、ベルゼバブが地獄の主となっている。『新約聖書』ではベルゼバブが悪霊の頭と呼ばれている。
ミルトンの『失楽園』ではサタンの副官であり、「罪においてサタンに次ぐ者」としているが、やはりサタンと同様、王者の風貌は保っており、憂国の至情に満ちあふれていると描写されている。
ミカエリスの階級におけるベルゼバブは堕天した熾天使の君主であり、ルシファーに次ぐ者であった。
ヨハン・ヴァイエルは『デーモン偽君主国』でベルゼバブを冥界の至高の王にして大いなる蠅の位階の創始者としている。

 

ベリアル Belial

外見は美しく内面は醜悪な悪魔

「無価値」を意味するベリアルという名を持つこの悪魔は、“地獄でもっとも放埒、卑猥で、悪徳のために悪徳に熱中する精神の持ち主”、“外見は美しく、優雅で権威に満ちているが、その魂はすこぶる醜悪”だという。堕天前は力天使の重職にいた。ミルトンの『失楽園』でのベリアルは、詭弁に長けどんな低俗な事柄も立派な論理に仕立て上げることができるが、彼の思想そのものは低俗で、悪徳に情熱を注ぎ、善行に対してはきわめて怠惰で臆病だと評されている。

ベリアルの悪行

『ベニヤミンの遺訓』で、ベリアルはユダ王国十五代王マナセ王に取り憑き、その支配下で偶像崇拝を復活させた。その他、神の信徒の殺害、禁じられた魔術の行使などの悪行を行い、国を荒廃させた。しかし、マナセ王は後に悔い改め敬虔なユダヤ教徒になり、ベリアルの策略は失敗に終わったらしい。
ベリアルは死海のほとりの町ソドムに同性愛、獣姦を広めた。ゴモラの町でも同様の罪悪とされることが広まり、神はこのソドムとゴモラの町に天から硫黄と火を降らせ滅ぼした。

 

アザゼル Azazel

グリゴリの統率者

アザゼルはヘブライ語で「神の強者」を意味する言葉を語源に持ち、アザエル(Azael)、アジエル(Asiel)、アゼル(Azel)などの別名を持つ。アザゼルは地上の人間を見張る役目を負った“見張る者(Watchers)”もしくは“グリゴリ”と呼ばれる者たちの指導者で、人間を監視すること使命としながら地上の美しい娘たちに魅了され、地上に降り立ち彼女たちを妻にめとってしまった。グリゴリのした更に神に背く行いは、人間に様々の禁じられた知識を与えたことだった。アザゼルが教えたのは剣や楯などの武具、金属の指輪などの装飾品、化粧の仕方で、これにより男たちは戦い争うことを覚え、女たちは派手に装い男たちに媚びを売ることを覚えたという。アザゼルにこの神への背反行為の手助けしたのは人間に武器の作り方を教えたガドリール(Gadreel)や字の書き方、体裁の取り繕い方など虚栄心を教えたシェムハザらの堕天使だという。
さらにこの問題を大きくしたのは、グリゴリと人間の娘たちの間に生まれた子供がみな怖ろしい巨人だったのだ。この巨人たちは地上のあらゆるものを食い尽くし、地上を荒廃させた。
アザゼルらグリゴリのしたことは神の怒りを買うには十分な結果をもたらし、ラファエルの手によって、アザゼルは荒野の穴の中に投げ込まれ、一点の光も射さない暗闇の中に永久に閉じこめられることになった。神は「全地はアザゼルのわざの教えで堕落した。いっさいの罪を奴に帰せよ」と言ったという。

もうひとりのアザゼル

悪魔としてのアザゼルの姿は七つの蛇の頭に、そのそれぞれに二つの顔を備えるデーモンだという。十二枚の翼を持つともいわれる。イスラム教ではアザゼルはイブリースの名で現れ、「いかにして炎が土塊の子を拝せようか」とアダムに服従するのを拒んだ天使だという。
さらには、アザゼルはもとは旧約聖書に出てくる得体の知れない砂漠の生物だったという。毎年贖罪の日にはユダヤの罪を象徴的に負わせる儀式をして山羊が生け贄にささげられた。アザゼルのルーツはカナンの砂漠の神アシズともいわれる。

 

アスモデウス Asmodeus

情欲の悪魔

ゾロアスター教の悪神アンラ・マンユ(アーリマン)の配下アエーシャマ・デーヴァ(「激怒」「情欲」の魔神)がルーツ。『トビト書』でメディアのサラという娘に取り憑き、大天使ラファエルに退治される話がある(ラファエルの項を参照)。グリゴリと人間の娘との間に生まれた巨人の一人とも言われ、生まれたばかりの赤ん坊を絞め殺すという。乙女たちの心を離反させ、痩せ衰えさせることを誓いとした。堕天前は智天使のリーダーだったという。雄牛と人と羊の頭にガチョウの足、蛇の尾を持ち、地獄の竜にまたがり槍と旗を持って現れる。ソロモンの七十二柱の悪魔のアスモダイにあたるようだ。

秘術の伝道師

アスモデウスはオカルティストたちには支持が高い。人間が丁寧に頼みさえすれば、いろいろな秘術を教えてくれるという。彼に出会ったとき、「あなたこそアスモデウスに間違いありません」と指摘すると、素晴らしい指輪をプレゼントしてくれるという。

 

サマエル Samael

死の堕天使

「Sam」とは「毒」を意味する。『エノク書』では「デーモンどもの首領」と呼ばれている。このサマエルがイヴを誘惑した蛇であるともされている。
『ユダヤ人の伝説』では、モーゼを死にいたらしめなければならなかった時、サマエルがその役目に遣わされている。だが、彼は剣を手にモーゼの所に向かうも、逆に打ちのめされ失敗してしまう。結局神自身が出向き、それでやっとモーゼも従った。
エレミヤの弟子、バルクによる記録とされる『バルク黙示録』では、サマエルはエデンの園に葡萄の木を植えたという。アダムはその実を発酵させて葡萄酒をつくり、禁断の味を覚えてしまう。そのことが神の怒りを買い、エデンを追放される。殺人、姦通、姦淫、偽誓、盗みといったことはすべて飲酒から生じると言っている。『ヨハネの黙示録』でも葡萄酒には姦淫や神の怒りが意味されている。この葡萄酒がキリスト自身の血であるといわれるように、キリスト教の儀式に欠かせないものになったのは以下の理由によるらしい。
大洪水の後、地上に植物を植え始めたノアは、葡萄の木を植えてよいものかどうか悩んだ。そこへサラサエルという天使が神の伝言を持って現れた。「この木の苦さは甘さに変えられ、その呪いは祝福となり、そこから生ずるものは神の血となるであろう」。

 

マステマ Mastema

悪の父

マステマはヘブライ語で「敵(意)」「有害な者」を意味し、人類の苦悩の多くの原因をつくったとされる。大洪水の後、ノアの地上の悪霊をすべて地下に封じておきたいという願いを神が受け入れようとしたところ、マステマが地上にも、人間に罰を与えるためには少しは悪霊も残しておくべきだと説得した。この悪霊とはいわゆるグリゴリと同様、天使と人間との間に生まれた巨人族のことで、マステマも同じ過ちを犯している。
マステマは人類を誘惑、告発、処刑する者とされる。

 

レヴィアタン Leviathan

巨大な海の魔獣

レヴィアタン、もしくはリヴァイアサンと呼ばれるこの悪魔はヘブライ語では「自ら折りたたんで集める者」を意味する。その体は剣も矢も槍も、鉄の武器も青銅の武器をもってしても突き通すことはできない。「彼はおののきを知らぬものとして造られている。驕り高ぶるもの全てを見下し、誇り高い獣全ての上に君臨している。」(『ヨブ記』)ラビの伝統によれば、原初の海の天使であるラハブと関係があるとされている。またレヴィアタンを竜の支配者であるとする解釈もある。
ベヘモトが陸の魔獣として生まれたのに対し、レヴィアタンは海の魔獣として生まれている。その姿の詳細については、鯨とも、クロコダイルとも、また海竜や海蛇とも説が分かれているが、水に関係した巨大な生物であることは確からしい。ウィリアム・ブレイクはレヴィアタンをとぐろを巻いた蛇として描いている。レヴィアタンのルーツは複雑で、イスラエルと敵対関係にあったエジプトのナイルワニのイメージ化されたものや、蛇神ネフシュタン、聖書にも登場するレヴィ人というイスラエルの祭祀を司った一族が信仰した神の異形の姿などが挙げられる。

 

ベヘモト Behemoth

陸の魔獣

ベヘモト、またはビヒモス(ベヒーモス)と呼ばれる。レヴィアタンと同様、海から生まれたが、あまりに巨大なため、二匹が共に暮らすことができず神はビヒモスを地上に上げデンデインという広大な砂漠に住まわせた。この二匹は最後の審判の日には互いに殺し合うことになっている。その姿は、「尾は杉の枝のようにたわみ、腿の筋は硬く絡み合っている。骨は青銅の管、骨組みは鋼鉄の棒を組み合わせたようだ。これこそ神の傑作、創り主をおいて剣をそれに突きつける者はない」(『ヨブ記』)と表されている。ベヘモトは本来は河馬のような姿をしていると考えられたが、イギリスの詩人ジェイムズ・トムスンが『四季』(1726年頃)で犀であるとし、ウィリアム・ブレイクもそれに影響を受けたベヘモトを描いたとフレッド・ゲティングスは述べている。
もっともその性質は、「山々は彼に食べ物を与え、野のすべての獣は彼に戯れる」とあり、穏やかであるらしい。しかしグリモアの伝統においてはベヘモトは暴飲暴食を助長するデーモンであり、サタンの別名であるとされている。
ルーツとしてはインドのガネーシャ神の姿が模されて生まれたともいわれ、後世になると、ビヒモスの名はイスラム伝承の「バハムト」に由来するとデーモン学者たちは推測するが、「バハムト」は巨大な魚であり、犀や河馬にイメージされるベヘモトと、ルーツに共通点があったとしても、それは名前の点だけであると思われる。
『バルク黙示録』では、ベヘモトとレヴィアタンはともに天地創造の第5日目に創られ、ベヘモトは男性の魔獣として、レヴィアタンは女性の魔獣として結びつけられている。

 

アバドン Abadon

底なしの穴の破壊者

アバドンの名はヘブライ語のabad(「彼は殺した」(資料によっては「死んだ」、になっているものもある))に由来し、ギリシア語訳されたアポリオン(Apollyon)の名は「破壊者」を意味する。アバドンは『ヨハネの黙示録』に登場し、五番目の天使が吹くラッパの音を合図に出現する。この合図で地獄の淵の扉が開かれ、地獄の煙の中からアバドンと呼ばれるおびただしい数のイナゴの群が現れる。そのイナゴの姿は「出陣の用意をととのえられた馬によく似て」いて、「金の冠のようなものをつけ、顔は人間のようであり」、髪は「女の髪」のようで、歯は「獅子の歯」のよう、そして胸当てを付け、羽は戦車の響きのような音を立てる。そして蠍のような尾と針でもって、額に神の印がない人間だけを襲い、五か月の間死よりも辛い苦痛を与える。
本来、アバドンはこの『ヨハネの黙示録』に登場するイナゴの群にこの名が付けられていたが、それが地獄の支配者である特定個人の悪魔の名前として用いられるようになったと思われる。

 

地獄の君主たち Demon Lords

悪魔の階級の項でも述べたように、悪魔の分類には確かなものがない。そのため、ここでの地獄の君主の分類も高位のデーモンとして挙げられることのある悪魔をリストアップしたものである。

アスタロト Astaroth / カマエル Camael/ サリエル Sariel/ バアル Baal/ モレク Morech/ ラハブ Rahab/

 

アスタロト Astaroth

女神アスタルテ

ルーツは古代フェニキアの都市ビブロスの女神アスタルテと言われている。“真の統治者”の称号を冠せられる彼女は、古い世界を破壊し新しい世界を創り出し、死と再生を司る。国家の王となるものは彼女に仕えることを宣言することで秩序を維持する資格を得たという。彼女は死者の霊魂の管理も行い、星は天に昇った死者の魂とされ、その天に輝く月はアスタルテとされる。
アスタルテはバビロニアではイシュタル、ギリシアではアフロディーテと同一視される。エジプトの戦いの女神としてのアストレトの名も持つが、ブレイクはアストレトをアシュタロスと呼び、バアルの妻であるとしている。

 悪魔アスタロト

キリスト教によって悪魔に変えられたアスタルテは中世ではアスタロトと呼ばれる。ドラゴンにまたがり鎖蛇を手にしているというが、地上では黒衣の美しい天使の姿で現れるという。この時点でアスタロトは男性に変えられ地獄の公爵として君臨している。彼は過去、現在、未来についての様々を知る。
ミカエリスの階級では堕天した座天使の君主の一人で、怠惰な生活を望み、人間に対してもそのように働きかける。

 

カマエル Camael

能天使の司令官

「神を見る者」を意味する名を持つ彼は、セフィロトの木のゲブラーを司り、神の御前に立つ七人の天使の一人にあげられることもある。能天使の司令官でもあるが、能天使階級の天使からもっとも多くの堕天使が出たように、カマエルもまた善にも悪にもとられることがある。地獄の公爵の姿で現れる彼は、隠秘学では邪悪な星とされる火星を支配し、ケムエルの名で一万二千の破壊の天使を従える。他に懲罰、復讐、死の天使の指揮官でもある。この役目が神からものなのか悪魔の性質によるものなのかは分からない。

 

サリエル Sariel

月を支配する天使

サリエルとは本来、七人の大天使にも挙げられる高位の天使であった(→大天使サリエル)。彼の霊魂を導き監視する役目は月とも深い関わりがある。古代、月には人間の霊魂が保管されていて、人が生まれるときは月から霊魂が送り込まれ、人が死ぬときは霊魂は月に帰る。しかし、月が次第に魔力と結びつけられたこともあって、サリエルは月の秘密の魔力を人間に教えたとして堕天使におとしめられた。

彼はカナンの女司祭たちに月の干潮と運行を教え、魔力を行使する手助けをしたという。

邪視

もう一つ、サリエルが堕天使に見なされる原因が彼の持つ邪視(Evil-eye)の能力である。これは見つめるだけで相手の身動き封じたり、場合によっては死に至らしめることも可能なのである。ヨーロッパ、オリエントでは邪視はまさしく恐怖の対象であり、邪視の魔除けにサリエルの名の記された護符が持たれるようになっていたが、こうしたことは彼を堕天使と見なす根拠となっていった。

 

バアル Baal

 悪魔の将

もとはセム人の豊穣の神の一人であった。古代オリエントの多神教の神々が住まうという万神殿の実力者からきているとも言われる。カナン神話では「混沌」と戦う勇猛な神であった。バアルの名は「王」を意味し、ハンニバル(Hannibal『バアルの恵み』)やベルゼブルの語源であるバールゼブブ(Baalzebub『館の王』)など、多くの歴史上の名前の敬称として使用されている。

ソロモンの悪魔の一人で人と猫とヒキガエルの頭のどれか、またはその三つの頭を持って現れる。豊富な知識を持ち、特に法律には優れているという。中世には地獄最大の王となり、六万個の師団を率いる武将となっている。ミルトンやブレイクはバアルをアストレト(アシュタロト)の夫として結びつけた。

 

モレク Morech

 生け贄を求める神

メレク(Merek)、モロク(Morech)とも呼ばれ、その名はヘブライ語の「王」を意味する。かつてはカナン人の神であり、初期のセム人に崇拝されていた。このモレク神は人々に国の繁栄や収穫を約束する代わり、王の初子を焼いて生け贄にささげることを要求していた。

モレクを祀った神殿はエルサレム郊外、ゲヘナ(Gehenna)と呼ばれたところにあり、モレク崇拝が絶えた後は罪人の死体やゴミがまとめて燃やされるようになり、その悪臭や光景が地獄を連想させ、ゲヘナが地獄を意味するようになった。

中世においては、悪魔と見られるモレクの像は、内部に地獄の罪人を焼く業火がたぎる牛の頭をした巨大な像と考えられ、像の中でモレク自身が生け贄の苦しむ様を喜んでいるという。

 

ラハブ Rahab

 混沌と海の支配者

ラハブとは「混沌」を意味する怪物で、神が天地の創造を行う前からすでに存在していたという。神はこの怪物を裂いて天の水と地の水をつくり、ラハブは海を支配するようになったという。

キリスト教下でのラハブは天使の一人で、天地創造の際に神が地球を置く乾いた場所をつくるため彼に世界中の水を飲み込むよう命じたが、拒否したため怒りをかって殺されてしまったという。しかしそれから復活したらしく、その後の伝承にも何度かラハブは姿を現している。

その後のラハブは海の支配者として登場し、海に投げ込まれたラジエルの秘密の書を探し出すよう神に命じられ、素直に回収を行った。次には“原初の海の支配者”として、エジプトの守護者となり、エジプトを脱出し紅海を渡ろうとするモーゼとヘブライ人の一行の邪魔をしようとして現れ、再び神に滅ぼされている。

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