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天使の9階級一覧、七大天使、死を司る天使など

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天使の9階級一覧、七大天使、死を司る天使など 天使と悪魔
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天使の階級

古代から中世の頃まで、神学者たちによって、教会と同じく天使にも階層をつくりランク付けをすることが何度も行われていた。この階級についてはいろいろな説があって違いもあるが、カトリックでもっとも信用を得ているものに偽ディオニュシオスによる天使の九階級がある。この九つの階級はそれぞれ三つに上級・中級・下級の三隊に分かれている。

  階級   名前
第一階級(上級三隊) 熾天使(セラフィム) Seraphim
第二階級(上級三隊) 智天使(ケルビム) Cherubim
第三階級(上級三隊) 座天使(スローンズ) Thrones
第四階級(中級三隊) 主天使(ドミニオンズ) Dominions
第五階級(中級三隊) 力天使(ヴァーチュズ) Virtues
第六階級(中級三隊) 能天使(パワーズ) Powers
第七階級(下級三隊) 権天使(プリンシパリティーズ) Principalities
第八階級(下級三隊) 大天使(アークエンジェルス) Archangels
第九階級(下級三隊) 天使(エンジェルス) Angels

 

上級三隊

熾天使(セラフィム) Seraphim

指揮官:ウリエル、メタトロン、ルシファー、ケムエル、ガブリエル等、諸説あり

燃えさかる蛇というヘブライ語源を持つ最高位の天使。キリスト教では六枚の翼を持つとされている。彼らは純粋な光の思考として神と直接に交わり、愛の炎と共振する。サンクトゥス(ヘブライ語でトリスアギオンの歌詞「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、昔いまし、今いまし、後きたりたもう、主たる全能の神」の刻まれた炎の短剣)か旗を持っている。天使の姿で人間の前に現れるとき、六枚の翼と四つの頭を備えるという。彼らは「愛の精霊」と呼ばれることもある。

智天使(ケルビム) Cherubim

指揮官:ヨフィエル

ヘブライ語源で「知識」、「仲裁する者」という意味を持つ。『創世記』のくだりに、アダムとイヴが楽園を追放されると、神は「エデンの園の東にケルビムと、自ずから回る炎の剣を置きて、生命の樹の途を守りたもう」とある。三千年前には翼の生えたライオンの体に人の顔を持つ姿で、『エゼキエル書』では四枚と四つの 翼、腕、顔を持つ者として現れている。しかし、どうしたことかそれが後には一般にキューピッドとして知られる小さな翼をはためかすころころとした赤子の姿で描かれるようになった。

座天使(スローンズ) Thrones

指揮官:ザフキエル、ラファエル

別名をオファニム(Ofanim)もしくはガルガリン(Galgalim=戦車、瞳)といい、“神の玉座を運ぶ尊厳と正義の天使”、“意思の支配者”とされる。ユダヤのメルカバ伝承では大きな「車輪」、「多くの目を持つ者」としてあらわされる。

中級三隊

主天使(ドミニオンズ) Dominions

指揮官:ハシュマル、ザドキエル

ドミネイションズ(Dominations)、ロード(Lords)、ヘブライの伝承ではハシュマリム(Hashmallim)と呼ばれることもある。神による真の統治を熱望し、「天使の務めを統制する」天界の行政官。神の言葉をあまねく宇宙に知らしめるために活動し、森羅万象に関わる命令を請け負う。

力天使(ヴァーチュズ) Virtues

指揮官:ミカエル、ラファエル、バリエル、タルシシュ

「光り輝く者、輝かしき者」として知られる。神の力を引き出して地上に奇跡を起こす。難局にある善人に勇気を与える。また、能天使とともに宇宙の物理法則を保つことも行う。

能天使(パワーズ) Powers

指揮官:ラファエル、カマエル

ポテンティアス(Potentates)とも呼ばれる。自然界の法則の秩序を守る手助けをする。彼らは神によって最初に創られたとされ、もっとも危険で過酷な任務を帯びている。地獄に落とされた天使、堕天使である悪魔の軍勢の最前線に陣取り対抗する。が、その任務の厳しさからか、ここからもっとも多くの堕天使が出たという。

 

下級三隊

権天使(プリンシパリティーズ) Principalities

指揮官:アナエル、ハミエル

Princedoms(プリンスが支配する領地)という意味を持つ。地上の国や都市を統治支配する役職にある。善霊を悪霊の攻撃から守るという役割も持つ。

大天使(アークエンジェルス) Archangels

八番目の軍団とされながらトップランクの権力と能力と誇示する。ユダヤ、キリスト教ともに大天使の数は七人とされている。この中にミカエルら四大天使がいる。

天使(エンジェルス) Angels

もっとも人間に親しみやすく、神と人間との間を取りなし、大天使の命令を実行する。

 

ヘブライではこの宇宙は階層性で、神は宇宙の中心にいるとともにこの階層の中心にいる。階層の中心にいる天使ほど神の御座の近くにいて、中心部では愛(熾天使)と知恵(智天使)の振動が起きている。中心に近い天使ほど霊的で非物質的な存在で、円の外に行くほど物質世界に近づくことになる。人間たちと近い位置にいる天使や大天使が階層の外縁部にいるのはこのためである。

 

四大天使 Four Archangels

天使の九階級の中で八番目の位にある大天使、しかしながら、彼らはもっとも人間の近くにいると同時に、最も重要な役割と権威を持っている。最高位である熾天使の君主に彼ら大天使がいることもある。だがこうした位の混乱や矛盾などは天使においてはよくあることでもある。

七人の天使

大天使の数はキリスト、ユダヤ教でともに七人と認めている。『黙示録』で神の御前に立つ七人の天使も大天使であると言われている。しかし、誰が大天使であるかについては様々な論があり定まっていない。それでも、ミカエル、ガブリエル、ラファエル、ウリエルは大天使として常に現れる名前である。まずはこの四人の大天使に焦点を当てる。

大天使ミカエル Michael

大天使ミカエル Michael

称号 神に似た者
役職 天使の軍団の最高指揮官
シンボル 鞘から抜かれた剣、秤
エレメント  火
方位
霊力 知性
美徳 慎重

 最強の天使

もっとも人気が高く、常に天使たちのトップに立ってきた彼は、“力天使の指導者”、“大天使の指導者”、“神の御前のプリンス”、“正義の天使”、など、数々の称号を持つ。知力はもとより、彼の優れた能力は鞘から抜かれた剣が示すように、戦うための天使として武勇において語られることが多い。ミルトンの失楽園の中では、サタンとの戦いが始まったとき、『天軍の指揮者ミカエルよ、汝もゆくのだ!武勇においてミカエルに次ぐガブリエルよ!汝も共に…』と神から指令を受けている。

数多いミカエルの武勇伝の中で主なものをここに挙げる。

ドラゴン退治:『わたしはまた、一人の天使が、底なしの淵の鍵と大きな鎖とを手にして、天から下って来るのを見た。この天使は、悪魔でもサタンでもある、年を経たあの蛇、つまりを取り押さえ、千年の間縛っておき、底なしの淵に投げ入れ、鍵をかけ、その上に封印を施して、千年が終わるまで、もうそれ以上諸国の民を惑わさないようにした』(『ヨハネの黙示録』)

サタンとの一騎打ち:両軍の兵の見守る中、ミカエルサタンは自然の調和と秩序が破れるかと思われるほどの激しい攻防を重ね、ついに決定的な一撃が決まる。『その攻撃力においても、瞬時に敵の攻撃を避ける早業においても、どちらにも遜色はなかった。ただ、ミカエルの剣は神の武器庫から賜ったものだけに、さすがに鍛え抜かれており、その刃にはどんなに鋭い剣も硬い剣も刃向かうことはできなかった。一挙に屠り去ろうと、真っ向から激しい気負いで振り下ろされたその剣を、サタンの剣がはっしと受け止めたが、その次の瞬間、真っ二つに切断されてしまった。それどころか、ミカエルは目にも止まらぬ速さで己の剣を後方に弧を描いて振りかぶり、再びサタン目がけて振り下ろすと、今度は彼の右の脇腹を深くえぐった。この時、サタンは初めて苦痛を知り、身をよじって転々と転げ回った』(ミルトン『失楽園』)

死海写本の『光の子と闇の子との戦い』では、ミカエルは光の君主として軍を率いて闇の支配者であるベリアルの軍と対抗する。この時のミカエルの役割は天の副王(堕天前のサタンの称号)であった。

 霊魂を秤にかける

中世において、ミカエルは魂を冥界に導く者だった。メルクリウス神を崇拝するガリアの異教徒たちを教会が引きつけたがったため、冥界の神の属性の多くがミカエルに与えられた。マリアへ死を伝える役割も請け負っている。
またもう一つの重要な役目に、最後の審判の日にラッパを吹き鳴らし、審判の場で人間の魂を秤にかけるとされている。

 イスラエルの守護聖人

『ダニエル書』で、ダニエルはイスラエルの民に襲いかかる大きな困難、終末について知らされる。しかし、『その時、大天使長ミカエルが立つ。彼はお前の民の子らを守護する』そうだ。さらに、『我を助けて彼らにあたる者は汝らのミカエルのみ』と語られている。ミカエルはイスラエルの守護天使であるが、いざというときに御座を支持するのもミカエル一人しかいないらしい。

 カトリックでのミカエル

カトリックではミカエルは「天使の王子」と呼ばれ、彼以上の位の天使は存在しない。煉獄の門番でもあり、煉獄の魂のためにミカエルへつくられた祈りがあるという。
カトリックの伝説には、カイロトパの泉を沸き出させたのがミカエルで、この泉は病を癒す効果があるという。この水を浴びて、三位一体とミカエルに加護を祈る。

 ヘブライ伝承のミカエル

伝説によると、太古の怪物、ガブリエルが神より使わされてこの二頭の怪物を退治するとも言われ、それができなかったときは神自らの手が下されるという。
ヤルクトの創世記とラビ・エリゼルによれば、ペヌエルでヤコブと格闘した天使はミカエルであったという。「お前は私の最初に生まれた息子に何をしたのか」と問う神にミカエルは、「あなたに敬意を表して筋を縮ませたのです」と答え、神はミカエルに「よろしい。これからお前は永遠に、イスラエルとその子孫を受け持ちなさい!なぜなら、天使の王子は人間の王子を守るべきであるからだ。火が火を守り、頭が頭を守るように!」と言った。

大天使ガブリエル Gabriel

大天使ガブリエル Gabriel

称号 神は我が力なり
役職 玉座の左に位置を占める
シンボル 百合の花
エレメント
方位
霊力 想像
美徳 節制

 唯一の女性

ガブリとは、シュメール語で総督、統治者を意味する。天啓、智恵、慈悲、贖罪、約束の天使であり、エデンの園の統治者であり、智天使の支配者である。
天使とは両性具有の存在であるため、男性でも女性でもないが、このガブリエルだけは絵画においても女性の姿で描かれることが多い。ガブリエルが女性と考えられる理由は、『トビト書』でガブリエルが神の玉座の左側に座していたことにある。昔のユダヤの習慣では主人の左に座を占めるのは女性ということになっていたからだ。しかし、この説はユダヤ、キリスト教では認められているものの、敬虔なイスラム信者には否定されている。

 受胎告知

ガブリエルはナザレの町のダヴィデ家ヨゼフの婚約者であるマリアの前に現れ、イエス・キリストの懐妊を伝える。『マリア、恐れることはないあなたは神から恵みをいただいた。あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい』『精霊があなたに降り、いと高き力があなたを包む。だから生まれるものは聖なるもの、神の子と呼ばれる』(『ルカによる福音書』)
また、これに先立ちザカリア司祭の妻エリザベトの前に現れイエスの洗礼者となるヨハネの誕生も告知している。
キリスト生誕の受胎告知の場面を描いた絵画はあまりにも多い。そこに現れるガブリエルは必ずと言っていいほど、百合の花を持っている。百合の花は聖母マリアの象徴であると同時に、ガブリエルの象徴であり、処女の性を表す。
ほかに、ガブリエルは天国から離れ生まれ変わる魂を導き、魂が母親の子宮にいる九ヶ月の間見守るという。

 聖書の中のガブリエル

ガブリエルは聖書正典中では、旧約では『ダニエル書』、新訳では『ルカによる福音書』において計四回名前があがっている。前者では大災害が起きることを知らせる幻視をダニエルに見せ、後者はマリアへの受胎告知である。これらの重要な役割を担ったことが、ガブリエルをカトリックでの天使崇拝で特筆すべき地位に当たらせている。
その他ガブリエルは多数のヘブライ語文献や民話に登場することになっている。『創世記』の記述には特定されていないが、ユダヤ教ではソドムゴモラの街を滅ぼしたのはガブリエルとされている。

 コーランの伝達

ガブリエルはイスラム教では聖霊と同等と考えられている。ムハンマドに『コーラン』を口頭で伝えたのは百四十組の翼を備えたガブリエルだという記述がある。洞窟で瞑想に励むムハンマドのもとに大天使ガブリエルは現れ、神秘的な文字の記された一枚のショールを示した。そして神の言葉を伝え、それをムハンマドに書き取らせた。それが『コーラン』という聖典だという。
イスラム教ではガブリエル(ジブリール)は“真理の天使”と呼ばれている。

 

大天使ラファエル Raphael

称号  神の熱
役職  人々への癒し
シンボル  炎の剣
エレメント  風
方位  西
霊力 理性
美徳 正義

 

 癒しの天使

癒しを行う輝ける者、人間の霊魂を見守る者、生命の木の守護者。他に夜の翼の天使、祈り、平和、喜び、光、愛の天使などの肩書きを持ち、守護天使を監督する立場にもある。黙示録で神の御前に立つ七人の天使の一人である。ヘブライ語のラファは、「癒す者」、「医者」、「外科医」を意味する。「人間の子らのあらゆる病とあらゆる傷を治す四人の存在の一人」(エノク書)、「人間の病を癒す役目も与えられている」(ゾーハル)とされている。癒しのシンボルである蛇に結びつけられることも多い。彼はアブラハムの割礼の痛みを癒し、天使と格闘して足を負傷したヤコブの傷を治療し、ノアに医学の書を与えている。
ラファエルはプロテスタントの聖書にはその名は出てこないが、カトリックで正典と認められている『トビト書』で重要な役割を果たし、正典に名前を残す主要な天使のひとりとなっている。

穏和な気質

大地と、そこに住まう人間の物理的な幸福はラファエルにかかり、天使たちの最も親しい友人であるという。天使の中でも明るく穏和な気質を持ち、何も知らない人間と楽しく語り合っていることも多い。『失楽園』の中で、エデンの園にサタンが侵入したことを心配した神がアダムとイヴのもとにラファエルを使わして忠告させるが、そこでも「友誼心」の厚い天使と形容されている。さらにエデンの園に降り立ったラファエルは、天界でのルシファーの反乱のことの他、アダムの好奇心の質問に応じて世界の創造のことや天体の運行などを話してやったりしてアダムの話し相手になっている。

『トビト書』の悪魔退治

 トビトの息子トビヤは、盲目となった父の頼みでメディアに使いに向かうことになり、その道案内としてトビトの同族だというアザリアという若者が同行した。実はこのアザリアはラファエルの化身した姿だった。
道中、チグリス川で二人は魚を捕まえるが、アザリアはその切り裂いた魚の胆汁と心臓と肝臓を持っていくようにトビヤに言う。理由を問うトビヤにアザリアは「魚の心臓と肝臓は、悪魔や悪霊に取り憑かれている人の前でいぶしなさい。いかなる憑きものもその人から逃げ去ります。胆汁は、眼に白いしみ(白内障のこと)のできた人の眼に塗り、眼に吹き込みなさい。そうすれば治癒します」と語る。
二人がメディアの町に着くと、アザリアはトビヤにその町に住むトビヤの同族のサラという娘との結婚を勧める。しかし、このサラという娘はアスモデウスという悪魔に取り憑かれていて、今までに七回も結婚しているがいずれの夫も新婚の夜に殺されていた。そのことを噂で聞いていたトビヤはためらうが、さきほどの魚の心臓と肝臓を使えば悪魔を追い払うことができると教える。ためらいつつも、かくしてトビヤとサラは結婚し、新婚の晩を迎える。彼がアザリアに言われたとおりにすると、悪魔は逃げだし、その逃げた悪魔はアザリアが捕らえて縛り上げる。娘の汚名と不幸が解消されたことを喜んだサラの父は、トビヤに財産の半分を明け渡す。そして父からの頼みを果たし、さらに妻と財産を伴って帰ってきたトビヤが、眼を患っていた父トビトにあの魚の胆汁を施すと、それも治癒する。
この上ない喜びの祝宴の中、アザリアは自らが「七人の天使の一人、ラファエル」であることを告げ、二人は神の威光を知り平伏する。
こうしてラファエルは癒しと悪魔払いの行いを果たし、さらには旅の安全の天使とも呼ばれるようになる。絵画ではラファエルは杖と水を持った旅人の姿で描かれることが多い。

 カトリック伝承のラファエル

四世紀、マクシミアヌス皇帝のもとで殉教した聖キュリアクスについて、彼女は拷問を受けているときも主の栄光をたたえていた。そしてラファエルが現れ、彼女の祈りを聞いたと言い、その勇気を賞賛したという。
十八世紀後半、病気がちだった修道女マリア・フランシスのもとに天使が現れ、病気を治してやろうといわれ、それから彼女は元気になった。その時に、彼女を含め何人かがラファエルがいたという証拠になる甘い芳香を嗅いだことを証言している。

 

大天使ウリエル Uriel

称号 神の炎
役職 太陽の運行と人の魂の守護者
シンボル 焔の剣、楯
エレメント
方位
霊力 感受
美徳 堅忍

厳格な天使

「神の炎」を意味する名前を持ち、『ペテロの黙示録』では懺悔の天使として罪人を永遠の業火で焼き、不敬者を舌で吊り下げて燃えさかる炎にかける。最後の審判の日に黄泉の門を開き、すべての魂を審判の席に座らせる役目を持つ。
エノクはウリエルを、七人の大天使の長であるとし、罪人を罰する場のタルタロスを取り仕切っているという。熾天使とも智天使であるとも言われるが、智天使としてのウリエルは、炎の剣をもってエデンの園の門を守る天使とされる。また、雷と恐怖を監視する天使と同一視されることがある。

太陽の統治

ミルトンの『失楽園』の中で彼は太陽の運行を司る天使として登場し、“太陽の統率者”と呼ばれている。また、『エノク書』ではすべての天の発光体を司り、地上の天体の運行、季節、気象はウリエルによって秩序づけられているとのことだ。

予言と解釈

『第二エズラ書』でのウリエルはヘブライの予言者エズラが見た幻視の意味を解説する。ほかに預言の天使の帽子をかぶり、ノアに洪水が迫っていることを教えたのも彼とされている。
彼は作家にインスピレーションを与える存在で、本と巻物が彼の象徴である。

 ウリエルの堕天

745年のローマ教会会議によってウリエルは堕天使として非難された。民間で加熱し過ぎた天使信仰を押さえるための処置で、聖書正典に名前の現れるラファエル以外の天使は否定された。その後、教会の処置は寛容になり、ウリエルは復権するが、天使ではなく聖人としてだった。聖ウリエルのシンボルは開いた手の上にのせられた炎である。

 ヤコブとウリエル

ウリエルは『ヨセフの祈り』の中ではメタトロンをはじめ、人間から天使になった者はいるが、ウリエルは記録の中では初めて天使から人間になった者であると解釈できる。

 

大天使 Archangels

中世以前、まだ天使の階級がはっきり定まっていなかった頃、大天使が最高位についていた。しかし、キリスト教会でもっとも支持を得ることになった天使の九階級では、大天使は八番目の階級にまで落とされている。これにより、天界の軍団の総指揮者であるミカエルや、最高位の熾天使の頭領と言われるウリエルやメタトロンなどがこのような下の格に来るという矛盾が起きている。

大天使の数は定説として七人、大天使の候補にあがっている中で定番となっているのがミカエル、ガブリエル、ラファエル、ウリエルの四大天使。残りの三人は以下の大天使の中から候補として選ばれる。

大天使メタトロン

もっとも偉大なる天使

彼はメトラトン(Metratton)、ミトロン(Mittron)、メタラオン(Metaraon)の他、『タルムード』では七十二の別名を持つという。“天使の王”、“小YHWH”、“契約の天使”、などの称号を持つ。神の代理人との称号も持ち、大天使長のミカエルをしのぐ天使とも言われる。

小YHWH:ユダヤ教徒は神の名前をそのまま口にするのをつつしんで避け、神の名前を示すというYHWHを“神聖四文字”として、これに任意の母音をつけて神の名を呼んでいる。「アドナイ」、「エホヴァ」、「ヤーヴェ」などと発音されれている。
神の名を直接口にしないのは神聖なものに対するタブーである同時に、名前そのものにも霊質を認めているためである。日本でも古くは言葉には魂が宿り、それ自身が力を持つとされる言霊(ことだま)の概念があった。

契約の天使:旧約・新約聖書の約とは契約の約のことである。この契約とは神と人間との間に取り交わされる契約である。

エノク=メタトロン?

『エノク書』の中で、エノクは天界の旅の最後に神の面前に立ちそこでエノクは三十六万五千個の燃える目と三十六枚の翼を持つ天使に生まれ変わった。『創世記』でもエノクはその高潔な人格が認められ、彼は天界に連れてこられ天使の体に変容された。これがメタトロンであると言われている。マルコム・ゴドウィンによれば、エノクがメタトロンであるとすれば八千五百歳、天使の中ではもっとも年若ということになるそうだ(通常他の天使は宇宙の創造の前後に創られているので)。
エノクは神から真実の記録者、最大の書記者として選ばれている。メタトロンになってからも天界の記録係としての役目を負っている。イスラエルの行動の善悪全ても記録しているという。

『出エジプト記』のメタトロン

イスラエル民衆を引き連れてエジプトを出たモーセの前に「炎の柱」となって現れる。またメタトロンは天使の中でももっとも長身であるという。

 

大天使サリエル

監視役

サリエルは“神の命令”の称号を持ち、その役割は人間の霊魂を見守り、さらには神の法に背いた天使の運命を決定する役目も持つ。

堕天使?

人の魂を管理することから死の天使としての称号も与えられている。また、彼が邪視とも関係を持つことも魔術的なイメージを持たせている。邪視とは視線によって相手を傷つけたり病気にかける力のことであるが、サリエルの加護があればこの力から逃れられるという。こうしたことからサリエルは堕天使の有力な候補になってしまっている。

堕天使サリエル Sariel

月を支配する天使

サリエルとは本来、七人の大天使にも挙げられる高位の天使であった(→大天使サリエル)。彼の霊魂を導き監視する役目は月とも深い関わりがある。古代、月には人間の霊魂が保管されていて、人が生まれるときは月から霊魂が送り込まれ、人が死ぬときは霊魂は月に帰る。しかし、月が次第に魔力と結びつけられたこともあって、サリエルは月の秘密の魔力を人間に教えたとして堕天使におとしめられた。
彼はカナンの女司祭たちに月の干潮と運行を教え、魔力を行使する手助けをしたという。

邪視

もう一つ、サリエルが堕天使に見なされる原因が彼の持つ邪視(Evil-eye)の能力である。これは見つめるだけで相手の身動き封じたり、場合によっては死に至らしめることも可能なのである。ヨーロッパ、オリエントでは邪視はまさしく恐怖の対象であり、邪視の魔除けにサリエルの名の記された護符が持たれるようになっていたが、こうしたことは彼を堕天使と見なす根拠となっていった。

 

大天使ラグエル

天の監督官

ラグイル(Raguil)、ラスイル(Rasuil)、ルファエル(Rufael)、アクラシエル(Akrasiel)などの別名を持ち、“神の友”として知られる。エノクによればこの天使は“光の世界に復讐する”という。マルコム・ゴドウィンによれば、これは「天使の善行を監視する者」として解せるという。
エノクを天に運んだ天使のひとりであり、大地の天使、第二天の守護者であるとも言われる。

堕天使ラグエル

745年、ザカリアス教皇の開いたローマ法王庁の教会会議によって、多くの高位の天使が堕天使として告発され、堕天使におとしめられた。ラグエルは“聖人になりすます”悪魔として非難された。四大天使のウリエルやイニアス(Inias)、アディムス(Adimus)といった天使たちも堕天使の烙印を押された。この判定に訴えを起こした司祭もいたが、彼らもまた異端派として追放された。当時庶民の間で加熱していた天使信仰を抑えるための処分だったとされている。

 

大天使レミエル

魂の管理者

レミエルとは「神の慈悲」の意を持つ。魂を最後の審判に導く役目を持ち、『エノク書』では七人の大天使の指示を伝える責任を持つと言われる。また堕天使のひとりとしても数えられている。

幻視

レミエルの別名はラミエル(Ramiel)で、「真の幻視を統括する」天使として現れている。神が選ばれた人間に対して伝えるヴィジョンによるメッセージ、それが幻視である。黙示もまた、幻視によって伝えられるものである。

 

大天使ラジエル

ラジエルの秘密の書

ラツィエル(Ratziel)、ガリズル(Gallizul)、サラクエル(Saraquel)などの別名を持ち、「秘密の領域と至高の神秘の天使」の称号を持つ。ラジエルは地上と天界の全ての秘密を知り尽くしていて、それを一冊の書物にまとめた。その本は「セファー・ラジエル(Sefer Rasiel)」と名付けられている。本は最初は楽園を追放されたアダムに与えられた。しかし嫉妬に駆られた天使たちによってこの本は海に投げ捨てられる。それが原始の海の支配者の天使ラハブによって返され、様々な経過を得た後エノクに与えられ、次にはノアに与えられた。この本から知識を得て、ノアは方舟の建造を可能にした。その後ダヴィデ王やソロモン王の手に渡った後、所在不明になり、中世になってウォルムスのエリアゼルの著作として現れた。
この本は宇宙の謎を千五百項目に渡って記してあるというが、秘密の文字で書かれているため、ほとんど人間はおろか、天使でさえも判別ができないという。

 

 

死を司る天使

ユダヤの伝承では死の天使は冷酷で魂を奪い取る存在とされ、地上の何者も彼から逃げられないように体中が目で覆われているという。しかし、時に逆に人間にだまされたり、哀れみからまたの機会に改めようとすることもあるという。

・ユダヤ教では「黄泉の国の守護者」としてガブリエルが筆頭にあがっている。
・キリスト教ではミカエルが死の天使として人間の魂を秤に掛けるという。
・イスラム教ではアズラエルが死の天使とされる。
・堕天使サマエルもまた死の天使の候補に挙がっている。

古代バビロニアではそれぞれ役割を分担する六人の死の天使がいるとされた。

  1. ガブリエル 若者の生命を司る
  2. カフジエル 王の生命を司る
  3. メシャベル 動物の生命を司る
  4. マシット  子供の生命を司る
  5. アフ    男性の生命を司る
  6. ヘマハ   家畜の生命を司る

 

偽ディオニュシオス Pseudo-Dionysius

西暦500年頃のこと、中東にディオニュシオスと名乗る著述家が現れ、聖書の様々の天使の話を調べ始めた。こうして集めた資料から彼は熾天使を最高位とする天使の九階級を作り上げた。彼の作品にもディオニュシオスという署名が残されている。
ディオニュシオスという人物は聖書の『使徒言行録』にも登場する。古代のキリスト教徒たちは彼をこのディオニュシオスと同一人物と考えた。ところが、後世になってディオニュシオスの著作が、『使徒言行録』のディオニュシオスのいた時代よりも何世紀も後だということが証明されたのだ。それまで誰もこの二人のディオニュシオスが同一人物と信じて疑わなかったのである。
こうしたことから、前者のディオニュシオスを学者らは偽ディオニュシオスと呼んでいる。しかし偽ディオニュシオスの天使の位階は、キリスト教国では今ももっとも支持を得ている説である。

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