【時空の歪み】『誰もいない』など短編10話【18】 – 異次元に行った不思議な体験

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【時空の歪み】『誰もいない』など短編10話 - 異次元に行った不思議な体験 不思議な話
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時空にまつわる不思議な体験 短編10話

 

穴を通って

 

14年前、多摩川の河原から栃木の山中にワープした。

草むらに見つけた穴を5mほど進んでいったら、なぜか板壁に突き当たり
その隙間から這い出てみると、森の中の腐りかかった社の縁の下だった。
振り返って出てきた板壁を見ると、何十枚と色褪せたお札が貼られていた。
混乱した俺はとりあえず泣き叫びながら山を下った。幸い少し降りた所で
舗装された道路に出たので、そこを辿って町の交番に駆け込んだ。
不思議だったのは警察官たちの対応が素早かった事。支離滅裂な俺の言葉
を遮っては住所氏名を確認し、テキパキと迎えの手配を済ませた。落ち着
いた頃にいったい何が起こったのか尋ねてみたが、わからん謎だの一点張り。
それは両親が聞いても同じ事だった。結局今もって何も分からない。

 

その日は親戚の葬式だったのですが、年の近い親戚もいなかったため一人で
河原を散策していました。例の穴は、川と土手の中間辺りのやや斜面になった
ところで見つけました。
間口は草に覆われていましたが、少し頭を下げれば入
れそうだったので何の気なしに覗いてみました。なぜ穴の奥に進む気になった
かというと、その穴は斜め下に向かっているにもかかわらず奥の方が暗闇では
なかったからです。
少し降りてみると、明らかに前方から光が漏れているのが
確認できました。その時点ですでに???の心境でした。

 

岩場のドア

 

高校時代妙な体験をした。あまりに妙なのでこれまで一度もまわりから信じてもらったこ
とがない。でもほんとうに体験した100%の事実。
高2の秋。
私の通う高校は文化祭などはまったく無関心なくせに体育祭(というよりその応援合戦)
にだけは非常に力を入れていた。各クラスが趣向を凝らした応援をするのだ。
私のクラスは応援席のうしろにおおきな立て看板をつくることになり、支柱にする木材を
探すことになった。クラスのAが木材ではないが竹ならただで手に入る、というので竹に
決まった。なんでもAの家はちょっとした山を持っており、そこに竹薮もあるというのだ。
早速土曜の午後に竹を伐採にいった。Aと私のほかに3人、合計5人。
竹薮はちょうど山の一番低いところにあった。竹薮のまんなかに細い道(むろん舗装など
してない)があり、山(といっても高さ100mくらいか?)に続いていた。
竹を切り始めたとき。山道の遠くの方から妙な音が聞こえてきた。
ミィーーーーーーーーーーーーーーーーーーン
人の声でもない。動物の吼える声でもない。機械がだすような音。だが、なんの音かわか
らない。電動のこぎりかなにかかとも思ったが、Aは今日は誰もこの山に来てないはずだ、
という。それに第一、電動のこぎりのようなエンジン音ではない、別の種類の機械から出
る音だった。木などを切っているのではない。でも誰かがなにかの機械を山のなかで使っ
ている……5人は顔を見合わせて不思議がった。

 

ミィーーーーーーーーーーーーーーーーーーン
ふたたび音がしたとき、私はのこぎりを片手に音のする方にむかっていた。気になってし
かたなかったのだ。ほかの四人もついてきた。同じ気持ちだったようだ。
この山に詳しいAを先頭に山道を登って行く。
ミィーーーーーーーーーーーーーーーーーーン
また聞こえてきた。
音は山道から少しそれた林の方からしていた。ほんの少し歩いた時急に先頭のAが立ち止まり、全員を制すと右の方向を指さした。
指さす方向にあったのはドア。特撮番組の秘密基地さながらに岩場にドアがついていた。
金属製の重そうなドアだが取っ手がない。どうやって開け閉めができるのか、とにかくへ
んな場所にへんなドアがついていた。
そのドアは開け放たれていた。奥は暗くてよくは見えないがなにやら通路が続いている。
この奥からあの音がした。確証はなかったが誰もがそう思った。
「おいA、なんだこのドア?」
「知らない。こんなものいつできたんだ?」
Aはまったく知らないという。こんな変なものは見たことがない、Aは中を覗きながらぶつ
ぶつとそんなことばを繰返していた。そしてこちらを振り返り、「とりあえず中を確かめ
てみようぜ」と言った。

 

ドアが突然閉まって閉じ込められたら洒落にならない、ということで開いたドアの下に大
きな石を置いて閉まらないようにしてから、怖いからいやだというB、C2人を残して3人
で中に入ることにした。通路に入るとかなり暗くよく見えなかった。喫煙者だった私たち
はジッポーを取り出し蝋燭がわりにした。壁を触るとごつごつとした岩の感触がした。し
かし自然にできたものでないことは明らかだった。機械で掘ったような直線的なあとがい
くつもあったのだ。通路の広さはひとひとり通れるほど。
10mもいったらすぐに「部屋」と呼べるような広い場所に出た。そこで終わり。なにも
なかった。誰かがいた形跡すらない。ここじゃなかったのかな、などと話をしていると、
「おーい、もどれ!もどってこい!」
と入り口から声がする。
残った2人が叫んでいた。あせったような叫び。尋常でない感じがして急いで戻ると、
ドアが動いている。石だけでは押さえにならなかったようでふたりも必死にドアを押しも
どしていた。私たちが外に出て5人ともがドアから離れると、
ミィーーーーーーーーーーーーーーーーーーン
という大音響ともにドアが閉まった。止め石が通路をごろっと落ちていくのが見えた。
あの音はこのドアが開閉するときの音だったのだ。
Bの言うにはなんの前触れもなく突然動き始めたという。それで慌てて押さえていたがドア
の力はだんだん強くなっていったそうだ。もう少し私たちが遅かったら閉じ込められてい
たかもしれない。
夕方になっていたこともあり、翌日もう一度調べようということになり、翌日5人でもう一度
この場所に行った。しかし、なぜかドアは見つけられなかった。むろん通路もなくなっていた。

Aとはいまもつきあいがあるが、その後一度もドアについては見ていない、という。岩場も異常
がないし、あの音ももうしないという。

 

飛行機

 

数年まえ
午後4時頃、大好きな見晴らしのいいドライブコースの高原を車でドライブしていたんだが
そしたら、斜め横の辺りを低空で旅客機が飛んでるのよ
こんなとこを、低空で旅客機が飛んでるなんて珍しいな、なんて思いながら俺も飛行機が
好きなもんだから車のスピードを20キロくらいに落として飛行機を見ていた
旅客機が緩やかにカーブしながらちゃんと窓の一つ一つも見えるし、少し日が傾いていたもんだからオレンジがかった光りが機体に当たって、ピカ、ピカと反射していてまた綺麗だった
でも、あんなに低空で飛んでいるにも関わらず飛行機の音が全然しない
変だなと思いながら、飛行機が横の土手で視界が邪魔され見えなくなった
もうチョット先に行けば、障害物が無い見晴らしのいいとこに出るから、そこに車を停めて
飛行機をじっくり観察しようとと思って、そこに出た
そしたらその飛行機がどこにも見えない
あれ?あれ?といいながらそこらじゅう見渡しても飛行機が見えない
機影すら見えないし、車のエンジン止めて音を聞こうとしても音もまったく聞こえない
そこは標高1000メートルくらいのとこで360度視界が開けているような場所にも関わらずだ
あのスピードで少しの時間目を離した瞬間に消えるものでもないと確信していたのに
見渡しても、どこにも飛行機らしき姿が見えない、飛行機の点すら見えない
視力両眼2.0を誇る俺の目でそこらじゅう凝らして見てもだ
雲も無いような素晴らしい天気であり、また午後4時頃と言っても十分明るい季節
空もまだ十分青かった
あれはまさしく謎だ

煙草

 

子供の頃、田舎のおじいちゃんの家で、ひと夏過ごした事がある。
ある日、沢までわさびを取りに山の奥までおじいちゃんと行った時のこと。
町の人がその場所まで分け入った細い道が出来ている。
季節は夏で、青々とした雑草やらシダやらが、その細い道を覆っているが踏み込んだ後が見える道だった。
行きは30分くらいで沢まで着き、わさびを食べる分だけ取ってくる。

根わさびは、しょう油か味噌と混ぜ合わせて
熱々のごはんに乗っけて食べると格別の美味しさなんだけど
まぁそれは置いといて…。

そろそろ帰ろうと元来た道を引き返した。
が…、1時間歩いても家に帰れない。
細い道を辿って、というか道はちゃんと合ってる。
目立つ木の位置も、群生してる花の位置もそのまま。
迷った?でもそんな事ありえない、おじいちゃんは山歩きが趣味でこの辺りはいわば庭みたいなものだ。
おじいちゃんは、立ち止まって適当な木の下に腰を下ろした。
「心配すんな、こういうのはたまにある」
そう言うと、煙草を一本吸い出した。
プカーと煙を吐き出し終わると、ドッコイショと言いながら立ち上がりまた歩き出した。
俺は、幼いながらも何だか釈然としない気分でいた。
きっと変な顔をしていたんだろう。
おじいちゃんが俺に言った。
「煙を出すとちゃんと帰れるからな~」

その後、10分ほど歩いてちゃんと家に着いた。

煙草に「邪を祓う」効果がある、ってのは聞いたことあるな。
「こういうのはたまにある」と平然と言い放つじいちゃん、すげぇ。
怪異現象じゃなくて、日常なんだな。

 

誰もいない

 

高校3年の時。
友達と埼玉の大宮駅近くのゲーセンで遊んでいた時です。
結構人が居る所なんですがゲームオーバーになったので席を立つと誰も居なかった。
店員も友達も他の人も。外を見ると誰も歩いてない。音も聞こえない。
後ずさりして、椅子にぶつかった拍子によろけて手をゲームの画面に手をついた瞬間いつもと変わらない風景に戻りました。
その5年後の社会人になった時。
勤務地は千葉の海浜幕張って所なんだけど、夜10時ちょっと前に会社出て駅に歩いていると、また同じ現象に遭った。
もともと人も車もたいして居ないんだけど、気付いたら誰も居ない。音も。
歩道の真中で振り返ったり周りを見渡していたら、後ろからクラクションが聞こえて目を向けるといつもの風景に戻ってた。
凄く不思議な体験。

 

廊下

 

幼稚園児の頃、幼稚園の1階の廊下を歩いてると、しばしばなめらかに2階の廊下に繋がっているということがあった(階段等無しで)。
それはたしか、廊下をある特定の順路で歩いていた時に高い頻度で起こる現象だったと思う。
当時は子供心に「ああ、この建物はこういう構造になってるんだな」と思ってた(エッシャーの騙し絵とかみたく)。

でもそんなはずないよなぁ、今考えてみると。

 

2回

 

その一

リア厨の頃の話なのですが。(中三)
それぞれクラスは違うけど、仲良し五人組でいつも一緒でした。
当時、僕等は学校が終わってから、一度家に戻り、
塾へ行くまでの間、順番に誰かの家に集合して、マンガ読んだりアニメを観たりして過ごしました。

ある日、いつものようにA宅二階で五人が集まり、僕はマンガ本をもう一人はお菓子を食べながら、そしてあと三人はテレビを?
観てたと思う。その三人のうち、Yってやつがトイレへ行った。
トイレは一階にあり、Yは六畳ふすまのその部屋を出て、階段を降りていった。
時間は夕刻、五時ごろ。アニメの時間から察するにそういう時間だったと。

で、Yがトイレに行ったと書いたけど、実はその辺は
記憶していない。想像だ。
しかし、確かに僕等のいる部屋から一人が出て行ったことには違いないそれがYだと言う事もハッキリしている。
問題はこのあと。

 

その二
Yが戻ってきた。ふすまを開けて「ただいま」 Aがそれに答えて「おう」
間髪いれず、Yがふすまを開けて「ただいま」 Aがそれに答えて「おう」
僕等は「え?」と顔を見合わせた。何故か好奇心旺盛なガキらしく、皆一様に愉快な事に興奮しているような顔つきだった。
僕もとっさの事に、マンガを置いて息を呑んだ。
誰か二人が声をそろえた。 「二回目!」
同時に同じコトが連続して起こったのです。
Yがふすまを開けて「ただいま」Aが「おう」 それが間をおかずに二回。
例えば、Yが悪戯目的で一度ふすまを開けて、一旦閉じもう一度開けて「ただいま」だったら、ふすまを閉じてる時間が多少必要になる。また、Aはふすまを開けて「ただいま」というYを実際に目撃している。二回。
Aは寝そべってテレビを観ていたので、「おう」と言ったときはちらっとYの方を向いただけ。それも二回立て続けに。
ただ、僕とお菓子を食べていたもう一人、そしてテレビを観ていたもう一人は、自分の行動が二回起こった自覚はない。
ひょっとしたら、マンガを読んでいた僕などは、同じ所を二度(同じコマを)読んだかもしれないが、そういうことは別に意識するほどの事も無いので、二度読んだという自覚に結びつかなかったのだろうと思う。
とにかく、僕等は盛り上がった。しかしその晩、一人になって考えてみて、ぞ~っとした。 あれは何だったのだろうかと。
幽霊でも何でもなく、とにかく気味悪い。一番、気にしていたのは
Yだ。もう何年も会ってないが、当時は「あれは本当にわからない」
とか、「確かに二度立て続けにふすまを開けたしなあ」とか。

さらにこんな事も言っていた。
「最初に開けた時、部屋の雰囲気がちょっと暗かったような」
僕はそこに手がかりがあると思ったのだが、あえて言及しなかったし皆その話題にあまりふれようとはしなかったので、僕も忘れる事にしていた。実際、あれは不思議な感覚だった。

住宅地

 

小学生のときの思い出です。
学校から自転車の乗車許可がでたばかりの頃、すっかりうれしくなった私は友達とあてもなく自転車を走らせていました。
いつだったか、私たちは見知らぬ住宅地に入っていました。
小さな住宅地で、一軒の家の前にジュースの自販機が設置してありました。

私の家は、小さな商店街で自営業を営んでいたので、当時の私にはこのような住宅地は憧れでした。
しばらくして、もう一度そこを訪れたくなった私は自転車をこぎ出しましたが、どうしてもその住宅地にはたどりつけませんでした。あくる日、学校が終って今一度そこを見つけようとしましたが、やはり見つからず、友達にそこの場所を聞いたところ、友達は「そんな場所には行かなかったし、知らない」と答えました。

不思議に思いながらも、諦めかけていたとき、地元の高校の文化祭に遊びに行く途中、そこは突然目の前に現れました。
そのときは「ああ、此処だったんだ」と妙に納得した記憶があります。
私は嬉しくなり、かなりの時間、その住宅地を走り回りました。

しかし、後日そこを訪れようとしたとき、その場所はやはり見つかりませんでした。
もちろん、何回もそこに行こうと試みましたが、とうとう行けず終いに終わりました。
思えば、住宅地なのに人っ子一人見なかった気がします。

 

花畑

 

幼稚園生くらいのとき、風邪をひいて弟二人と母で診療所に行った。
そこは自宅を改装したような小さな所で、順番待ちが退屈になった弟と私は待合室の小さな廊下を奥に行き、突き当たりのドアを開けてみると、そこは見渡す限りの花畑!!その中心に白くて小さい家が建っていました。
花畑に出て走り回る弟、それをただ眺める私。そんな記憶。
ただ、その診療所は住宅街の真ん中にあって見渡す限りの花畑なんて現実に存在するはずが無いのですが・・・あの地平線まで広がっていた花畑は一体なんだったのでしょう?

 

白い部屋

 

小学生くらいの時に、家族と喫茶店に行った。トイレを済ませた後、入ってきたドアとは違うドアがあるのを見て、そっちのドアをつい開けてみた。道具入れではなさそうだった。そこは小部屋で、真っ白くて何もない部屋だった。
(1m四方もないくらい)
またドアがあり、私は気になってドアを開け、小部屋に入り、ドアをあけ、小部屋に・・・を7回くらい繰り返した後、次のドアを開けると人影が見えたのであわてて閉めて逃げた。
なぜか、いけないことをしたような気がして、家族にも話さなかった。
今思えば、なぜそんな小部屋があったのか、気になってもう一度確かめたいんだけど、白くて真四角のような喫茶店というだけしか
記憶にない。四国のどこかなんだけど・・・

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