【信じようと、信じまいと】『妖精を見る』など全50話【10】ロア – 噂話集 – 嘘のような本当の話

スポンサーリンク
【信じようと、信じまいと】『妖精を見る』など全50話【10】ロア - 噂話集 - 嘘のような本当の話 信じようと信じまいと
スポンサーリンク

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク

信じようと、信じまいと【10】全50話  ロア – 噂話

 

1984年 スペインのとある教会の門前に、一人の赤ん坊が捨てられた。
彼は、かの聖職者ペテロの名を授けられ、すこやかに育ったが、
13才の時に、同級生にそそのかされ、万引きを犯し、補導された。
熱心なクリスチャンで、毎週日曜に教会に通っていた警官の一人に
「ペテロ!? ペテロじゃないか?」と問いただされたが、
「違う!僕はペテロなんかじゃない!」と否定した。
ご丁寧に、翌朝を迎えるまで、三度も。

 

□ □ □

 

ある女性の家で飼っていた猫が子猫を産んだ。
だが全部を育てることはできない、そこで人にあげることにした。
そして近所に猫が大好きだと言う男がいたので、その人に産まれた子猫を数匹あげた。
数日後、街でその男と会った時こう言われた
『その節はどうもありがとうございました。あの猫、とてもおいしかったです。』

 

□ □ □

 

1976年、アメリカ・ニューハンプシャー州の男性が友人宅を訪れたときのこと。
ベルを鳴らしても中からの返事がないため、彼が勝手に玄関の扉を開けたところ、
大量の水が家の中から勢いよく流れ出てきたという。
友人は部屋の中で溺死しており、不思議なことに部屋の窓は全て開け放たれていたそうだ。

 

□ □ □

 

カナダはトロントに住む、ある一家の家では毎週火曜日の朝になると、何者かによって、
食卓に家族4人分の食事が用意された。家族の誰かがいない場合や来客がいる場合は、
それに応じて食事の数が変わった。しかし、父親が亡くなってからは、その現象はぱったり止んだという。
作っていたのは彼だったのか?…いや、違うだろう。なぜなら、彼がいない朝も朝食は用意されていたのだ。

 

□ □ □

 

1963年のある雨の日、オーストラリア・ケアンズに住むチャールズ・ハバート氏は、
庭のゴミ箱を漁る奇妙な生物を目撃した。その生物は子供くらいの大きさで、全身がぬるぬるとしており、
両生類のような印象を受けたという。又、頭頂部が大きく凹んだようになっていたのも特徴的だったと話した。
驚いたハバート氏が大声で怒鳴ると、それは一瞬びくりとしてから、四つん這いになって逃げたという。

 

□ □ □

 

埼玉の山奥に、不思議な場所があるのを、土木作業員が発見した。
ある一画だけ、時間の流れが通常より早いのだ。
そこに車を止めると、すぐにバッテリー上がってしまったり、車内の時計が数時間も進んでいたりする。
また、レーザー測距機のレーザーが真っ直ぐ飛ばないという。
12世紀 アイルランドのクロエラの町にてミサ中にことは起こった。
空から錨のついた鎖が降りてきて教会のアーチに引っかかった。
人々が外へ出て見ると空中に一隻の船が浮んでいた。
乗組員の一人が鎖綱を外そうと空中船から飛び降りてきたが、水の中を泳いでいるような様子だった。
町の人々はその男を捕えかけたが、大僧正がそれを禁じた。開放された男は船に駆け登り、
綱が切られると船は空中へと去っていったという。

 

□ □ □

 

1743年、英国のウェールズ地方の北西にあるアングルス島の農夫による、
雲間を漂う帆船の目撃報告がある。
彼の話によると、帆船の排水量は約90t、蜃気楼などではない
証拠に船底の中央の竜骨がはっきりと見えたという

 

□ □ □

 

18世紀後半のイギリスで非科学的なものを否定する学会があった。
彼らは、妖精や霊魂、交霊術などをすべて科学的に立証し、
そのたびに霊媒師や霊能力者を否定していった。
しかし驚くべきことは、彼らの学会は今現在もメンバーが変わっていない、ということである。

 

□ □ □

 

ある村に厄病が蔓延した。
住人のひとりが隣町へ助けを求めにいき、多くの医師がその村にむかった。
しかし、村のあった場所には大量の古い墓標だけが残されていた。
その場所には、今でも墓標だけが残っているという。

 

□ □ □

 

臨死体験で妖精を見る、という人は少なくない。
ある聖職者が調査したところ、ある共通点が見つかった。
その妖精はほとんどの場合幼い子供で羽が生えているという。
余談だが、人間の胎児は最初は鳥にそっくりだという。

 

□ □ □

 

エジプトで掘り出された2500年前のものとされる一体のミイラ。
他のミイラと違い、心臓が摘出されていないのを不審に思い、
胸部を切開して調査したところ、心臓の隣に黒い箱が置かれていた。
手術をした博士がその箱をつかんでみると、
一定の間隔で電気ショックが伝わってきたのである!
つまり、これは現代で言うペースメーカーに相当するものだという。
黒い箱の中には小さな緑色の結晶体があった。
これが動力源と見られ、博士は更なる調査を進めているという。

 

□ □ □

 

「空に浮かんでる城を見た」という報告がされることがたまにあると言う。
驚くべきことに報告された城の特徴は共通して、
よく絵本で見かけるような宮殿みたいな城で、くもの上にあると言う。
それは夢か幻だったのか?それとも…

 

□ □ □

 

アメリカ・ミネソタ州に住むカーター夫人の話。ある日、夫人が家のカレンダーを見ると、
翌日6月22日の欄が黒く塗り潰されていた。子供の悪戯と思い、気にも留めなかったのだが、
翌日、夫が事故死した。それからというもの、両親の死や友人の死の際も同様に、前日、
日付欄が黒くなったという。ちなみに、夫人は現在86歳。未だ健在である。

 

□ □ □

 

1991年、ベーリング海。深夜、ソ連の巡回船員全員が奇妙な汽笛の音を聞いた。
船のものとは明らかに違う汽笛。直後、船の前方から蒸気機関車が走ってくるのが見えた。
呆気にとられる船員たちを尻目に、汽車は船の横を通過すると夜の闇の中へ消えていったという。
余談になるが、ソ連がロシアに引き継がれたのはその出来事からすぐのことであった。

 

□ □ □

 

1995年1月16日、アルゼンチンに在住する後藤泰子さんはその時、自宅の居間でくつろいでいた。
前兆はなかった。突如、自宅を大きな揺れが襲ったのである。
揺れが治まり、彼女は慌てて外に出たが、そこには何事もなかったかのような日常があったという。
彼女の郷里は兵庫県芦屋市。揺れを感じたのは、日本時間で1月17日早朝のことであった。

 

□ □ □

 

ある日、座禅を組んでいた一人の仏僧が目の痛みを訴えた。
激痛にのたうつ僧侶の目を開けさせると、中から魚のウロコが出てきた。
しかし、彼のいる寺は山奥で近くに魚の釣れそうな川などもない。
彼はその後「悟りを開いた」と言い残し、下山したという。

 

□ □ □

 

清掃業者が早朝の業務を終え帰ろうとした時、乗ったエレベーターに異常が発生した。
下降はしているのだがやけに時間がかかるので呼び出しのボタンを押すが返事もない。
数十分経ったかと思った頃エレベーターは一階に着いた。
ビルは一階部分を残して倒壊していた。
1995年1月17日の早朝のことだった。

 

□ □ □

 

1959年イギリス。ボニフェースという青年が不幸の手紙を送った。翌日彼の元に
3通の不幸の手紙が届いた。文面は彼が書いたものと同一だった。不思議な事に、
その内の1通の消印は3日前だった。更に綴りの間違いまで同じだったという。なお、
手紙を送った3人とも不幸の手紙を受け取っており、その差出人は全て異なっていたという。

 

□ □ □

 

1991年、ネバダ州の男性から、リビングにあいた穴から出られなくなったと通報が
あった。レスキュー隊が男性の自宅に駆けつけたところ、リビングには魔法陣や
蝋燭など怪しげな儀式が行われていた形跡があったが、男性の姿はついに発見
できなかった。男性からの救助要請はその後数回あったが、やがてそれもなくなった。

 

□ □ □

 

水が凍って固体になる際、流す音楽によって結晶の形が変化することは知られて
いるが、アメリカのある研究団体の発表によると、ある種のリズムとメロディーを
組み合わせた音楽を流したところ、冷凍庫に入れた水が何時間経っても全く凍らなかった
という。人体に与える影響が未知数であるためどのような音楽かは公表されていない。

 

□ □ □

 

福岡県に住む、Aさんの話。
あるとき、Aさんが五歳になる息子と図鑑を見ながら遊んでいた。
すると、息子が唐突にこのような事を言いだした。
「ぼくはねぇ、最初はおさかなさんだったんだ。それからとかげさんになって・・・」
なんと、生命の進化の過程を正確に話したのだ。
胎児の成長過程は生命の進化の過程と酷似しているのは有名な話である。

 

□ □ □

 

アメリカのある州で、男性が変死体で見つかるという事件があった。
死体は苦しんだ跡も無く、まるで眠ってるかのようであった。警察が死因を調べたが、不明。
ただ男は生前、周囲の友人にこんな事を漏らしていた。
「最近、俺の頭にノイズが走るんだ。テレビの砂嵐みたいに。しかも、日ごとにその間隔が短くなってきている・・・」

 

□ □ □

 

17世紀、スペインのとある平原で猟師が鹿を捕まえるために落とし穴を掘り、
村人が誤って落ちないように落とし穴の手前に「↑穴あり」と書いた看板を立てた。
次の日、猟師が罠の様子を見に行くと、穴の周囲に村人が集まっていた。
ふざけて落とし穴に入った子供が空高く飛び上がり、そのまま見えなくなってしまったという。

 

□ □ □

 

2000年4月、ユタ州に住むバリーは、声が聞こえるだけの不思議な夢を見た。
内容は「お前はお前をよく知っている人間に殺される、それも近いうちに」というものだった。
翌日、バリーは夢で全身黒ずくめの男に首を絞められるが、彼の左手をつかんで引き離したところで目が覚めた。
はっとして身を起こすと、自分の左手に右手でつかんだ跡がくっきりと残っていた。

 

□ □ □

 

フランスのとある地方にアルコール中毒の男がいた。
まさに浴びるように毎日酒を飲み続けていた男であったが、ある朝自宅で死んでいるのが確認される。
解剖の結果、胃と肺の中からは大量の水が発見され、死因は水を飲みすぎたことによる「溺死」であった。
後に、男は「いい酒が手に入った。一緒に飲まないか?」と友人に話していた事が判明した。
いったい男は何を飲み、何に酔っていたのだろうか。

 

□ □ □

 

1986年アメリカ、ひとりの男がミステリー小説「悪魔との契約」を出版した。
その小説はベストセラーになったが、作者はその翌年に心不全で25歳という短い生涯を終えた。
遺品の整理を手伝っていた友人は、書斎で「アイデアメモ」と書かれたノートを見つけたが、
裏表紙に「契約は成立しました」とだけ書かれていて、ほかに文字が書いてあった形跡はなかったという。
1997年、アラスカ州フォーレイカー山中腹に隕石が衝突した。
衝突した隕石の直径は約10cm。主成分が鉄とニッケルの鉄隕石だった。
しかし、何の変哲もないはずのこの隕石は、発見から暫くの間、学会を騒がせることになる。
何故なら、発見された隕石の形が完全に正確な八面体であったからだ。

 

□ □ □

 

1988年、京都。アパートで一人暮らしの女性が変死した。死因はある毒物の慢性的な摂取による中毒死。
検死に当たった医師は首を傾げた。この物質は合成物質であり、自然に摂取することはあり得ない。
この謎は彼女のアパートで解明された。彼女の部屋の壁は広範囲にわたり深くえぐられていた。
壁からは先の物質が微量ながら検出された。彼女は生前、生米などの異常節食で通院経験があったという。
参ったな、僕が臍を曲げてるみたいな感じになっちゃった。
面目ないです。
というわけでお詫びに一つ。
1963年アメリカネバダ州、男は荒野に家付きの土地を格安で買った。
電気は無かったが水道があったので生活に不便ではなかった。しかしある日突然水道の出が悪くなり、
赤い液体が混じるようになった。やむなく水道管を掘り起こし、問題箇所を見つけるまでそれを辿っていった。
不安になりながらも水道管を辿っていったが、しばらく進んだところで大きな黒い塊が見えた。
その黒い塊はイルカの死骸であった。海からは数百kmも離れた土地であったが、
イルカはたった今まで生きていたかのような質感で、水道管はそのままイルカの胃袋に繋がっていたという。

 

□ □ □

 

ある男が自宅で小便をしていた。彼は吸っていた煙草を便器に投げ込んだ。
その途端火柱が上がり、男は局部に大火傷を負ってしまった。
原因は直前にトイレ掃除をしていた妻が、殺虫剤を便器に捨てていたことだった。
不幸なことに、火傷の原因を聞いた救急隊員は笑いを抑えられず、階段の
途中で彼を取り落としてしまった。男には腰痛骨折のおまけが付いた。

 

□ □ □

 

1986年、アメリカのとある州である女がいつものように会社に行くために歩いていると
途中で路地裏にとても古そうなCDショップを見つけた。いつもここを歩いていたのだが
それに気づいたのはその日が初めてだった。
なぜかそのショップに引かれた女はそのショップに入り、一枚のCDを購入した。
数日後、女は失踪した。そこまでならよくある話なのだが失踪、いや無くなったのは
彼女だけでなく、彼女の家にあったありとあらゆる音の出るもの、またCD、カセット
テープなどもすべて消失していたのだ。

 

□ □ □

 

ある国の考古学者がひとつの遺跡を調査していたところ誤って、地震でできたと
思われる断層へ足を滑らせてその中へ落ちてしまった。
一緒にいた隊員はその断層の中へ声をかけたがもちろん声が帰ってくるはずはなかった。
しかしその次の日、その考古学者の生存が確認されたのだ。
なんでも見つかったのはブラジルで突然空から草むらへ降ってきたというのだ。
そのときの考古学者の意識はまったく無かったという。

 

□ □ □

 

1890年、新潟の小さな町のアパートの一室で男が首を吊って死んでいるのが発見された。
そしてその部屋の棚の上に見つかった遺書にはこう書かれていた。
「先日、鏡で髪を整えていたところ鏡に映った自分の後ろに首を吊ってる自分を見つけた。
幻覚でもなんでもない。あれは紛れも無く自分自身だ。それを見つけてからというもの、首を吊った自分が鏡に映らないと
落ち着きがなくなっていた。あの図を再現するために自分がオブジェとなろうと思う。」

 

□ □ □

 

1967年、コロラド州アラモサ。中学生のイーサンはいじめを受けていた。彼が無口で「日記マニア」だったからだ。
彼は常に日記帳を持ち歩いていた。ある日、彼の日記にこんなことが書き込まれた。「宇宙人にさらわれた」
日付は明日。無論いたずらだが、彼はじっと、そのページを見つめていたそうである。それから2日間彼は失踪した。
帰宅した彼は、持っていた日記帳と共に一切の記憶を失っていた。彼が書いていたのは「日記」だったのだろうか?

 

□ □ □

 

英国の片田舎。孤独なエミリーはある時、旅芸人の腹話術師に恋をした。
椅子に座り、膝の上に人形をのせて演技する彼はとてもハンサムだった。
ある日、憧れの彼の楽屋を訪ねた彼女。だが悲鳴を上げて逃げ帰った。
彼女が恋をした彼は、実は人形で、人形こそが人間だったのだ。

 

□ □ □

 

アメリカ・フロリダ州。拳銃で4人を殺害し逮捕されたある男は、
「自分は見えない人間に操られている」と訴えたが、結局死刑になった。
10年後、薬物注射により男は処刑されたが、
その時、処刑室の扉がすっと開き、ゆるい風が吹きぬけたという。

 

□ □ □

 

ヨセミテ国立公園には、ファントム・ロックと呼ばれる岩があるとされている。
というのは、そのファントム・ロック、現れたり消えたり、別の場所に出たりするからだ。
ツアーガイドは適当な岩をみつけては「これがファントム・ロックだ」と説明しているが、
実際、どの岩がファントム・ロックなのだか、誰も知らないのだという。

 

□ □ □

 

いつもの交差点。ある少年が、電信柱にテープで留められた
透明なプラスチックの部品のようなものをみつけた。
何だろう? そう思って覗き込んでいると、中年の女性がやってきて
横からそれを毟り取り、微笑を浮かべながら持ち去っていってしまった。

 

□ □ □

 

ある女性が失業中に公園で求人雑誌を読んでいた。さて帰ろうと立ち上がったその時。
「君は、昨日面接にきた子じゃないか」と男性に話しかけられ、驚いた女性が話を聞くと
服装から髪型までまるきり同じ女性が面接に来たと言う。
彼女に似た血縁は誰一人居ない。それは一体誰だったのか。
1977年リバプールに住む男はある日、鏡に写る自分の行動が正反対の挙動を示すことに気がついた。
例えば、男は右手を挙げるが、鏡面の中のもう一人の男は左手を上げる、といった具合だ。
のちに男は極度に鏡を見ることを嫌がるようになり、それは1988年、男が46歳で死ぬまで続いた。
死後、男の死体を解剖したところ、心臓を始めとする男の臓器のつくりは全て左右反対になっていたという

 

□ □ □

 

1996年、日本。とある島の山中で男子が遊んでいると祠が見つかった。
その中には火薬らしい粉があり、自警団によりその祠が捜索されたが祠は見つからなかった。
男子が持ち帰った少量の火薬らしきものは、捜索から帰ると消えていた。
その島は昔海賊の拠点だったため、火薬があってもおかしくはない。祠は現在も発見されていない。
1977年リバプールに住む男はある日、鏡に写る自分の行動が正反対の挙動を示すことに気がついた。
例えば、男は右手を挙げるが、鏡面の中のもう一人の男は左手を上げる、といった具合だ。
それは1988年、男が46歳になるまで続いた。
しかしそれ以降は右手を挙げれば中の男もきちんと右手を挙げるようになった。

 

□ □ □

 

イルカが聴けば必ず死ぬレコード、というものが実在した。聴覚に敏感なイルカは、そのレコードから発せられる
特殊な振動によって過度の痙攣を引き起こし始め、最後には内臓が破裂してそのまま死に至るのだと言う。
その実験を繰り返し行っていた学者がいる。何度目かの実験を始めようと男の助手がオーディオのスイッチを入れたとき、
たまたま男は水中にいた。音が流れると同時、突然男は身もだえを始め、呼吸困難に陥った。そしてそのまま水中で気絶してしまった。
スタッフの懸命の努力により学者は蘇生したが、ひどく脅えた様子で「巨大で透明な手が私の喉元を掴むのが見えた」と語った。

 

□ □ □

 

大阪に住むある男性が「自分がHIVウイルスに感染している」という夢を見た。
しかし夢見ただけで金を払い調べるのはバカバカしいと考えた彼は、献血を利用し検査をする
という考えに至る。かくして彼の血液が抜き取られたが、その場にいた者は男性を含め凍り付いた。
男性の血液は透明だったのである。さらに調査の結果それは造り出す事の出来ない完全な純水と結論された。

 

□ □ □

 

西暦2000年の暮れ、アメリカのあちこちの掲示板にはジョン・タイターと名乗る男の書き込みが相次いだ。
彼は、自らを西暦2036年の未来からやってきた時間旅行者であると主張し、ある古いコンピュータの入手をその目的としていた。
そのコンピュータとは、1975年に市販された世界初のポータブル・コンピュータでもあるIBM5100であり、彼の祖父がその開発に携わっていたらしい。
IBM5100には2036年までは秘密にされていたある特殊な機能が内蔵されており、それを利用すると未来におけるコンピュータ・システムの様々な問題が解決するのだという。

 

□ □ □

 

戦国武将に松永久秀という武将がいた。織田信長が徳川家康に
「松永久秀は、普通の人ができないことを三つもやってのけた。
主家である三好家を滅ぼし、室町幕府十三代将軍の足利義輝を暗殺し、
東大寺の大仏殿を焼き払った。」と語ったほどだ。
時は流れ、上杉謙信が上洛するという報を耳にし、
松永は信貴山城に立て篭もり信長に反旗を翻した。
大将の織田信忠率いる二万三千の軍勢に包囲された松永は、
天守閣に火薬を集め、そして火をつけて木端微塵に吹き飛んで逝った。
時に天正五(一五七七)年十月十日奈良の大仏殿が焼け落ちてから、
ちょうど十年目の同じ月、同じ日であった。

 

□ □ □

 

1880年、ベルギーの神父が教会内で男を殺し、自らも命を断っていたのが発見された。
狭い町にしては妙なことに、浮浪児同然の格好をしていた被害者の青年に誰も心当たりはなかった。
死因は絞殺だったが、左右両方の肩甲骨付近にひときわ眼をひく大きな傷があった。
そして、被害者が倒れていた反対側の礼拝堂のすみには、一対の巨大な翼がうち捨てられていた。

 

□ □ □

 

エリザベス・ケートの両親にはオカルト趣味があった。
彼女が生まれた時、母親は「この子はジョンに殺される、ジョンに殺される」と言って息を引き取った。
1963年11月22日、43歳になったエリザベス・ケートは夫とテレビを見ていたが、突然発作を起こし、帰らぬ人となった。
死因は強いショックによる呼吸障害。その時テレビでは、ジョン・F・ケネディ暗殺のニュースが流れていた。

 

□ □ □

 

中央ロシアを流れるエニセイ川上流には、地元の少数民族に「タイカ」と呼ばれている魚が棲んでいる。
このタイカは、普段川の深みの淀んだところにいて、滅多に姿を見せず、それゆえ生態なども全く分かっていない。
数年前、モスクワ大学の研究チームが研究のため、サンプルとして数匹を捕獲、持ち帰って解剖を行った。
その結果、いずれのタイカの胃の中からも、他の魚の稚魚や小石などに混ざって、人間の髪の毛が発見された。

 

□ □ □

 

獣医につれてこられる犬。
その数%は、あるものを喉に詰まらせたことが原因である。
それは、人間の陰毛の塊。
犬の喉は糸状の物体を飲み下す事ができず、
何らかの理由で飲みこんだ陰毛が喉に溜まってしまうのだ。

 

□ □ □

 

1996年12月2日北極にて、イギリスの研究者たち十数人が驚くべき発見をした。
空を見上げたところ、真っ青な輝く霧のようなものがぐるぐると回転し続けていたのだ。
発見から二日が経ったが移動する様子も消える様子も一向にないため、
研究者たちはついに調査を始めた。
気象観測に用いる気球を上昇させてその回転する霧のようなものに近づけたが、
そこに触れた瞬間、気球は突如として消失してしまった。
繋がれた紐をたぐりよせてみると、最初は重かったが、少し出てきたところで急に落下してきた。
なんと気球は真っ白に凍りついており、内部には砂や枯葉と思われる残骸、氷や雪などがぎっしり詰まっていた。
それらを保存容器に入れて持ち帰り、さらに調査を進めた。
1997年4月15日、研究者たちはそれまで延々と同じ調査を繰り返した。
世界中数多くの機器を用いたにもかかわらず、内部にあった残骸は、
約200万年前のものであるという結果を出し続けていたからである。

 

□ □ □

 

失踪者たちがいると言う。
彼らは失踪する前に奇妙な話をたくさん語り、突然消える。
そして彼らの住所や名前を知る人は見つからない。
では、彼らは本当に実在していたのだろうか?

 

□ □ □

 

1917年、スペインの探検隊が北欧のある地域の洞窟を探検することになった。
この洞窟はつい最近になってからようやく発見された、
完全な人類未踏の地であった。洞窟に入ってから
しばらくは、特にこれといったことも起こらなかったが、
相当深くまで来たとき、隊員たちは全員ふとあることに気づいた。
岩の位置や洞窟の温度、湿度が絶妙に作用したのだろう。
洞窟の中を流れる風がちょうど、
「帰れ、ここに立ち入った代償は大きい」
と言っているように聞こえたという。
そのほかにはこれといって気になることもなく、探検隊は全員無事に帰還した。
その翌年の1918年、スペインから広まったインフルエンザが、
世界中で猛威を振るった。無論、それは「スペイン風邪」と呼ばれた。

 

□ □ □

 

18世紀、ロシアの農夫の家に臍の無い子供が生まれた。
夫婦は訝りながらも「そういうこともあるのだろう」とその子供を育てていたが、ある日、
ぼろぼろの服を着た男が「それはわたしの児だ」と無理に子供を連れ去ってしまった。
後になって夫は、男の服が自分の畑の案山子に着せていたものだったことに気が付いた。

コメント

タイトルとURLをコピーしました