【時空の歪み】『迷子』『お婆さんの家』など短編10話【8】 – 時空にまつわる不思議な体験

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【時空の歪み】『迷子』『お婆さんの家』など短編10話 - 時空にまつわる不思議な体験 不思議な話
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時空にまつわる不思議な体験 短編10話

 

 

タイムラグ

 

高校時代寮にいた頃風呂に入りに行こうと思い、友達を誘った。

タ「おい。風呂行こうや!」
ゲームをしていた友達は、
友「後もうちょいでセーブポイントやから、先行っといて。」
仕方なく風呂に向かった。オレの部屋は寮の四階。風呂は寮の一階にある。俺が歩いて風呂に行き、中に入るとなんと先ほど部屋にいたはずの友達がいた。
タ「あれ?お前さっき部屋いたよな?」

友「タケオまだ風呂入ってなかったのかよ?遅えよ。」

タ「いやいや。俺たった今部屋から風呂来たばかりやし!」

友「何いってん!俺ゲームセーブしてからきよったから、んな訳ないし。」
おかしいと思い時計を見ると、確かに部屋を出てから10分はたっている。しかしどう考えてもオレの部屋から風呂まで、どんな遅く歩いても2分くらいしかかからないのだ。

なんなんだこのタイムラグは?時が消し飛んだとでも言うのか?結局今だにあの時の事は謎のままだ。

 

忘れ物

 

話しは私が小学校の頃に遡ります…
当時、高学年だった私はしょっちゅう忘れ物をしたものでした。
そんなある日…私は図工の作品を完成させるため持って帰って来たものの…
なぜかその作品の一部が無くなっているのに気付いきました。
学校までも遠かったし、普段から面倒臭がりな私は、そんな些細な事ならほったらかす…
というか例えそれ明日が宿題の期限だとしても、ほったらかすような人間だったのですが…
なぜかそれが気になって、しょうがなかった。
6時までしか校舎は開放されていないのを知っていたので、
急いで学校に向かいました。

もう6時近くになりやっと学校に着いた。
学校に着いて気付いたのだが夕焼けが分厚い曇に覆われて不気味な紫色になっていて、
周囲はいつもより明らかに暗く不気味状況だったのを鮮明に覚えている。
すると、ちょうど先生が校舎の出入口をしてめいる所だった。
先生にわけを話してなんとか校舎に入れてもらった。
私は入って早々後悔した…そこは人気が全くなく…真っ暗で静まりかえった空間だったからだ。

 

元々学校は木造の古い学校だった。
床はひどく痛んでいて、歩けばギシギシ音がなった。
図工室は三階から第二校舎に向かい、その奥にある教室だ…。
第二校舎は昔は普通の教室だったみたいで、
普段から人気は無く大半は倉庫みたいにして使われていた。
外の天気はあれだしていた。窓は風でガタガタ音を立てていた…
暗闇に目も慣れて来て第二校舎の三階にたどり着いた時だった。
校舎の中なのに私の方に向かって風が吹いていた。
ガタガタ窓の揺れる音は気付いたら無くなっていた。
聞こえるのは自分の足音だけ…
風に向かい図工室に向かう
…ギシギシ…
ぞくッッッッ!!と悪寒を感じると同時に
後ろに気配を感じた。振り返れなかった。
気配だけじゃなかった…ギシギシ音も聞こえた。
うわぁーッッッッ!!!
叫んで、とにかく逃げた。
その足音も私を追い掛けて来ていた…
と、突然強風が吹いてしりもちをついてしまった。
肩に、すぅ…っと手らしきを置かれた、
恐怖のあまりに目をグッとつぶっていたが…
気が付くと、その手を置かれた感覚もなく辺りを見回しても何もいなかった…。

 

結局、学校では捜し物は見つからなかった。
学校を出て先生に入って来なかったか聞いたが、
ずっと外で待っていたらしい。
トボトボ帰っていると…校門の付近で探していた作品の一部を発見した。
なんだ、帰る途中に落としたんだなぁ…
その時はそう思って片付けた。
時はたち、そして私は母校の小学校の教師になった。
4年のあの日まで、その昔の出来事は忘れていた。
私は戸締まりの係になっていた。最後に学校中を見て周りカギをかける。
鼻唄混じりに、見回りをして回った。
風は強く窓はガタガタ揺れていたが、私にはなんて事はなかった。
時刻は6時ほどになっていた。
気付くと校内は真っ暗になっていた。
三階の第二校舎…あの頃と一緒だ、風が吹き込んでいた。
窓を一つ閉め忘れていたかな?と思い廊下が目に入り込んだその時…
廊下を歩く少年がいた。
なにやってんだ?
と話しかけたが反応は無く歩いていたので、
小走りで走り寄ると、ダァーッと走り出したので
追い掛けていると少年は転んだ、
大丈夫か?
と話しかけて肩に手をやった時に気付いた…
あの時と同じだ…

 

私は思わず少年から逃げてしまった。
逃げたが…立ち止まり、冷静になって考えると、
ありえないと思い少年のとこに戻ったが少年は既にいなくなっていた。
その出来事が気になってしまい…
今は倉庫になっている、昔の図工室に入って見た。
部屋に入ると一つ気になったいっぱい小物の詰め込まれた段ボールがあり、
わけもなく手を突っ込んでみたら…
一つだけ掴んで取り出した。
記憶は曖昧だったが…おそらくあの作品の一部だろう、
なぜかそう確信を持てた。私は三階の窓から校門に向かってそれを投げた。

とりあえず、その後、少年を探してまわったが、見付からなかった。

やはりあの少年は私だったのだろうか…

あまり怖くなかったですね???
ただの根拠のない不思議体験みたいになってしまいましたf^_^;
でも、今もその少年は、私自身だったのだと何の根拠もありませんが思っています。

記憶の欠落

 

オレ、ほぼ1日足りない事が何度かあるよ。笑われそうだけど超真剣に。
家族は口をそろえて前日のオレの行動を語るんだけど
オレ的には起きたらいきなり1日飛ばして明後日になってて
家族が共有したと言い張る1日分の記憶がまるでナイ。すっぽり100%完全に抜けてる
っつうかないって事があったんだけど。(その前後に頭は打ってません。)
すんごく空を見てる日だった。
あと、夏のとある日の夕方に、何故か体験した事もないような強烈な睡魔に見舞われて
4時半くらいにベッドに倒れ込むように横になってすんごく熟睡しちゃったんだけど
起きたら4時半だったんだ。え?これって寝てないって事?
それとも朝?! え、晩ゴハン食べてないまま寝ちゃったの?
ってかお母さんが起こさないはずないのに…もしかしてこれは朝の4時半だよね?
と思って慌てて1階に降りたらお母さんがいて
…夕方の4時半だったの。まさか翌日?…24時間寝たって事か?!

と思ったら同じ日の4時半。
当時は子供だったから…と思うと…。

この時期に複数の友達と人魂みたいなのを
夕方にウチの近所で友達みんなと遊んでる時に超至近距離で目撃した事がある。
その場には大勢いたのに、実際には6人くらいにしか見えてなかったみたいで
その中でもはっきり最初から最後まで見たのは
オレも含めて4人くらいだった…って事があった。
見たっつうか、少しの距離なんだけど
追い掛けられたって感じで10秒くらいワーワー逃げ惑ってた。
オレ、てんかんの気もないし、脳波も乱れないし、基地外でもないツモリなんだけど。

もう少し大きくなってからはすごく大きなUFOを
これもやっぱり至近距離で目撃した事があるんだけど…
さらわれた記憶とかは本当に全くないから一応安心してるんだけど
その時期辺りから霊を見たり声が聴こえたり、数年後に実際にその通りになる夢を数回見たり
UFOも何度も目撃したり…と不可解な事が目に見えて沢山起こるようになって来た気がする。

 

気になる

 

一年前大会前の大事な部活の練習がある日に寝坊してしまった。急いで学校行ったら人のいる気配がなくて、部室にいるのかなと思って庭の方に行こうとした。
すると人がいて慌てたように「こっちに来るな!」って言われた。俺は立ち止まって困ってたらその人が「よし」とか一人言いってて、その瞬間風景がぐにゃぐにゃ歪んで目の前真っ暗になってその場で倒れた。
気付いたらベッドの上。夢かと思ったけど不思議なのは俺は毎日必ず夜11時半に寝るのに、起きた時間が11時11分だったこと。結局翌日練習には遅刻もせず間に合った。

 

迷子

 

中学生の頃なんですが、父の友人がお亡くなりになったそうで、私も
お葬式に行くことになったんですね。
そうしたらその人のお家というのがまた山深い田舎の地主さんでして、
都会っ子の私としてはまさしく前人未踏の地でした。
お屋敷も探検し、いきごんで山に乗り出していったんですが、案の定軽く遭難。
真っ昼間とはいえ鬱蒼とした森の中、泣きながら歩いていると、細い小川に出ました。
そこでなにを思ったか上流の方へ上っていったんですが;そうしたら小さい滝があった
んです。山椿みたいなのが咲きまくっていて、思わず泣きやんでました。
しばらくそこでボーッとしてたんですが、急に肌寒くなってきたんで、小川沿いに下り
始めたんです。そしたら、なんだかもうあっという間、気づいたら山の前の道に出てま
した。

 

どろどろのグッチャグチャになってたんですごい叱られたんですが、「裏の山で迷った」
っていったら変な顔されたんです。あんな小さい小山で迷うか?って。
でも子供だからそういうこともあるってことになったんですけど、帰る前にもう一度父と
見に行った時は、なんだか本当に木の高さとかが違う感じでした。しかも、小川を辿って
山道に着いたんで、道を歩けば川の流れ込んでる所が見つかるはずなのに、それさえも無
く…。私の唯一のトワイライトゾーン体験です。

 

お婆さんの家

 

会社から友達の家に行こうとして道を曲がり、
車で少し走ったところで間違えたと気付いた。
引き返そうと思ったけど道は狭いし運転に自信ないしで
ヤケになってそのまま進むことにした。
幸い天文に興味があったので、星の位置で方角がわかる。
海沿いの町だから東に進めば海岸通りの国道にでるはずと、
分かれ道では車を降りて星を確認しながら進んだ。
しかし10分走っても20分走っても海岸沿いに出られない。
道路も砂利道になって、川岸にはガードレールもなくなった。
さすがに不安になってきて「迷子になっちゃったよorz」と思っていたら
突然ひょこっと民家の前に出た。
最近はほとんど見なくなった地元独特の形のかやぶき屋根の家の前、
黒っぽいもんぺを履いたおばあさんが鶏に青菜をやっていて、
おばあさんもこっちにものすごく驚いている。
車を降りて「驚かせてすいません、ここはどこでしょう」と尋ねたが
おばあさんは住所がよくわからない様子。
友達に連絡しようと携帯をだしたら見事に圏外。
庭先で申し訳ないと謝りつつ車をUターンさせて元来た道を戻った。

 

帰りは驚くほどあっさりと、はじめに曲がった道に出た。
時計を見るとおばあさんの家をでてから10分も経ってない。
友達の家に着いてからその話をすると「あの辺りにそんな道はない」という。
そんなことないと言って今度は二人でドライブがてら曲がり角に向かった。
しかし友達の言うとおり、自分が曲がった辺りに道はない。
少し違う場所に林道があったが、入り口に「関係者以外立ち入り禁止」の柵が置かれ
道自体もすぐ行き止まりになっているようだった。
再び友達の家に戻り、おばあさんの家の話を繰り返しているうち、気が付いた。
友達の家に向かおうと会社をでたのが夜7時頃。今の時刻は10時半。
外はまっくらなはずなのに、おばあさんの家は昼間だった。
鶏が茶とか白とか色の混ざったのとか色々いたのも、
家の前の畑に大根やら何やら植えられていたのも、
縁側にとうもろこしと並んで洗濯物が干してあったのもはっきり見えた。
「ああ、天気がいいから鶏を外に出してるんだ」と普通に思った。
その時も今までも、何故変だと思わなかったんだろう。

それから一年、事あるごとにおばあさんの家への曲がり角を探したり
怪しい山道に「えいっ」と曲がって迷子になったりしていますが、
未だにおばあさんの家にはたどりつけていません。

 

場違いなGS

 

10年ぐらい前ポスティングのバイトで築地のあたりを
うろついてたら、下町の細い路地に迷い込んだ。
古い家ばかりで先は行き止まり。
ふと右側を見ると閉店したガソリンスタンドがあった。
どう考えても変なんだよね。だって車なんか絶対
通れる道じゃないんだもん。家も昔から建ってる
様なのばっかだし、以前は道が広かったなんて考え
られないし・・・・
ガソリンスタンドの裏にも道は無く、民家があるだけ。
どっからも車なんか入れないない
単車にしたって、そもそも誰がこんなところ
までガソリン入れに来る訳?って場所。
しかも、そのスタンドの寂れ様ったら、ツタが絡まっちゃって
ホント霊が
住んでそうで薄ら寒さを感じた程。
それから気になってまた見にいったんだけど
その場所が見つからないんだよな、これが。
夢でも見てたんかな・・・・

 

空間の歪み

 

小さい頃に遊んでいた山、というほど大きくは無いが森の茂った場所があった。
一部開けた所があって、そこにマンガやら何やら、秘密基地とか言って遊んでた。
ある日そこに行ったとき、広場が歪んでた。
は?って思うかもしれない・・・が、本当に空間が歪んでいたんだよ。陽炎みたいに。
ちなみに季節は秋だったと思う。肌寒くなってくる季節に、陽炎なんて無い。
そのゆがみから目を離さずに、小石を拾って投げてみたら、
もののみごとに石がグニョンとワカメみたいに消えていった・・・

もう一度だけそこを訪れたが、マンガなんかは全部なくなってた。

時間の止まる場所

 

暇つぶしに聞いてくれ。

昔ウチの近所に結構有名な墓地があって・・・
当時俺はよく友達と近所の大きな公園で、自転車を使った鬼ごっこをしてたんだ。
ある日リーダー格の友人Aの意見で公園内だけではつまらないという話しになり、
その日は墓地の方で鬼ごっこする事になった。
メンバーは5人、ここでは俺、弟、A、B、Cにする。

 

出入り禁止の場所を決めてジャンケン、鬼はB。
俺と弟とCは同じ方向に逃げたんだが、Aだけが反対方向に行ってしまった。
弟は基本的に俺と同じ方向に逃げるんだが、
初めての場所で緊張?していたというのもあり、
弟に「コッチに来るな」といってAの方ににげさせた。

 

少したって俺とBはCに見つかり、一旦集まろうという話になったんだが
いつまで経っても弟とAが帰ってこない。
集合場所も決めてあったので遅いなと思いつつも、帰ってくるだろうと思い、
その日はみんな習い事やら何やらで解散。

 

たしかその日は火曜日で習字の日だったと思う。
一時間くらいして帰ってきたんだが、弟が泣いている。
なにがあったのかよく分からないが、ちょっとたってから
落ち着いたところで話を聞いてみると、どうやらAの様子がおかしいらしい

 

弟の話を詳しく聞いたところ、Aと鬼ごっこしていたのだが、
弟がいると逃げるのに邪魔になり、Aは先に行ってしまったらしい。
弟も必死で追いかけたのだが、Aを見失い探す。

 

その場所は寺や細い路地が多く、鬼ごっこには恰好の場所?だったのだが、
すると鬼のBが探してるのが見えて、少し路地裏に隠れたらしい。
すると細い路地の奥の方にAの自転車が。
いつもAは「自転車を置いて他のところに隠れる」という手を使っていたため
弟もそれに感づいたらしく、自転車のない方向にむかていった。

 

すると、そこにAがいた。しかしどう見ても体勢が変だった・・・
立ったまま動かなかったらしい。
まるでAのまわりだけ、時が止まっていたように。

 

弟がいくら声をかけても動く気配すら見せず、揺すっても動かない。
それで10分くらいいたのだが、だんだん弟も怖くなってきてしまい、
その場から逃げた。
そして帰ろうとしたのだが、道に迷ってしまい遅くなったらしい。

 

どう考えても変だと思い、弟と俺と母の3人でその場所に行ってみた。
弟の記憶もあやふやで、 そこにたどり着いたのは家を出てから1時間以上経ってからだと思う。
ほとんど断片的にしか覚えていないが、そこは薄暗くて(夕方だから?)
子供心に不気味な場所だと感じた、神社の近くだったのもあるかもしれないが。
幼い頃の俺は極度の怖がりで、弟と一緒に母の服を掴みながらそこに入ってたのを覚えている。

 

その道を進んでいくと、そこの小道を入っていった所にAの自転車があった。
そして、そことは反対側の人気が無い道にAはいた。
・・・しかし、Aの体勢がどう見てもおかしい。
Aは隠れようとしていたのか、小道に入った物陰のわきにいたのだが、
蝋人形のように固まっていた。

 

まるで、Aの周りの時計の針だけが止まったかのように、全く動かなかった。
体勢として、Aはすこし前かがみになっているのだが、
片足だけ中途半端に上がっていて、もう片方の足だけでバランスを取っていた。
それは人間が取れるような体勢じゃなかった。
分かりやすくいうと、マトリックスの特殊効果?ような感じ。
(マトリックスのCMみてA思い出したしw)
どう見ても人間のがとっていられる体勢ではなく、明らかに奇妙な光景だった。

 

Aを見つけて、もうかれこれ10分くらいそこにいたのだが、
明らかにAは、ふざけてやっているようには思えなかった
(てより、わざとできるような体勢じゃなかったw)

そして、弟の話が本当ならもう4時間はその体勢だったと思う。

 

そんで少しして、唐突にウチの母がAのぐいっと腕を引っ張ってみた。
すると、Aが突然、「ぐわっ」っとつんのめるように動き出した。
その瞬間、Aはワケが分からない様子で「なんでみんないるの?」等と言っていた。
なんか、多少疲れているみたいだったが、その間の事は何も覚えていない様子で
感じとしては、「少しのぼせた」という様な状態だった気がする。

そういえば、途中からAの母も合流していたな。
たしか、ウチの母がAの家にも電話したんだと思う。
その辺はkwskは覚えてないが。

 

いま思い出した、Aがいたのは道の真ん中に木が生えてた所だった。
今でも不思議だよ。

Aの話によると、みんなでおにごっこをしていて、
弟を振り切って1人で隠れようとしてたら、急に母親に手を掴まれていたらしい。
落ち着きを取り戻したAの言い分としては
「いま隠れようとしてたのに、もう鬼ごっこは終わってて夜。」
・・・どう考えても不思議だった。

その後何度か同じ話を聞いたのだが、やはりその時の記憶は一切なく、
「気付いたらもう夜だった」 としか言わなかった。

 

ライブ

 

とりあえず話は今から一年くらい前にさかのぼる。
AはBとあと二人とバンドを組んでいたんだが、ある日Aの友達のライブがあり、
興味のあった俺はそのライブに遊びに行き、ついでに打ち上げに出た。

 

その日は終電で帰る予定だったのだがBが、泥酔してしてしまい、
打ち上げ会場の近くにある共通の友人の家に置かせてもらうことになった。

そしてBとD(暇人だから付き添いで泊まった)をそいつんちまで送ってたら乗り過ごしてしまい、やる事もないので二人で6駅?くらい歩いて帰る事に。

※ライブにはA、B、D(バンドメンバー)、俺の4人で行った

 

それで一時間くらい歩いてきたんだが、地元近くに来た時、あの話題になった。
Aもやはりあの事が不思議だったらしく、
『自分が固まったとは思えないが、全く記憶がない』と言っていた。
それで、せっかくだしそこに行って二人で検証してみようという話に。
時間はもう朝の3時頃かな?
そこは墓や神社の多い地域で、かなり不気味だった。
それから二人の記憶を頼りにそこに向かった。
少しビビりな俺と、ビビりだけど強がるAww

1時間は探してたかな?
とりあえず結構時間かって少し明けてきた頃、Aが突然『ここ覚えてる』と言った。
俺の記憶にはない場所だったが、Aの言う通りに二人で進んだ。
すると細くて暗い階段があり、そこを下りた先細い道にでた。
俺は階段なんか降りた記憶は無かったが、多分俺が来た方向とは逆だったらしい。
そして、俺の見覚えのある道に出た。
軽く辺りを見渡す、そして気付いた。
Aが驚いた顔で自分の腕を掴んでいる。
そしてAが俺の手を取って走ろうとしていた。
俺はAに引っ張られるまま、その場を離れた。

そして気付いた・・・いつの間にか日が昇っている。
時計を見ると、もう既に昼前だった。
俺はわけが分からず、とりあえず変な汗が出てきた。

俺はAに引っ張られて、来たはずの道を走った。
この辺の記憶がないんだが、走ってる途中で気付いた。

・・・俺とAは、あの日のAの様に「止まっていた」のかもしれない。
とりあえず、Aと俺は息が切れるまで走っていた。
走っている間も頭が混乱していてよく分からなかったが、
Aに「どうしたんだ?」とか声をかけていた気がする。
そして気付いたら見覚えのあるような無いような場所、
墓場の辺りの細い道だった。
前にも書いた通りこの地域は墓が多いのだが、
かなり広くしかも民家と隣接している事が多いため(たぶん防犯上?)
高い塀がたくさんあり、一度入ってしまうと迷って出られないふいんき(なぜかry だった。
息を切らしたAと俺は、ダラダラと汗をかいていた。
夏だったから、ポタポタとすごい量の汗が流れてた。
するとAが突然道の隅で吐き出した。
一瞬やばいものでも見たのか?とは思ったが、
どうやら息切れと水分不足で軽い熱中症?になった様子。
とりあえず、近くのコンビにで水を買い一時間くらい休憩してた。
その間Aはすこしうつむき加減で明らかに様子がおかしかった。
さっきまでとは違い、ほとんど言葉を発さなかった。
「不思議だったな」とか「大丈夫か?」と言っても、「・・・うん」と答えるだけ。
が、俺はただAが脱水症状で気分が悪いのかと思い、そこはあまり気にしなかった。
おれが気になっていたのはさっきの事。
あの頃のAと一緒の状態だったのか。
今まで体験した事の無い現象に、なんだか奇妙な感覚に陥っていた。
そしてAが落ち着いてきた頃、今日は家に帰って休むか
という話になり、わけも分からないまま帰宅する事になった。

次の日の事だ。
やはり俺は前日の事が気になっていて、Aに電話してみた。
何回も電話したが、Aは出なかった。
いつもはすぐ返信のくるはずのメールも、その日ばかりは返ってこない。
次の日も俺はAに電話してみたのだが、Aからは全く音沙汰ナシ。
俺はやはりあの日の出来事とAの様子が気になって、
バイト帰りにAの家に寄ってみた。
家のチャイムを鳴らすとAの妹が出てきた。
そして話を聞いたのだが、やはりAの様子がおかしいらしい。
Aはぼーっとしたまま虚ろで、ほとんど何も言わず
食事もあまり取ってないらしい。
俺は「やはり、あの日何かあったのか」と思い、
Aの家に上がらせてもらいAと話してみようとした。
Aの様子が気がかりだったが、Aを驚かせて元気付けようと
尻を半分以上出して勢いよく戸を開け部屋に飛び込んだ。
Aの部屋の戸を開けると、部屋はオーディオ(ラジオ)だけがついていて、
明らかに精気が抜け落ちたようなAが座っていた。
Aは少し反応してたが、明らかにいつものノリではない。
おれは心配になり、メールの事や体調の事を心配しつつ、
やはり遠まわしにあの話を聞こうと思った。
Aは、少し体調は悪いのだが大した事は無い。
メールは後で返すつもりで、人と喋る気にはならなかったらしい。
そして本題のあの話。
とりあえず、どう話していいのか分からなかった俺は、
真正面から「あの時何があったのか?」と聞いた。

 

しかしAは「何も無かった」としか話さない。
少しまずいかなと思ったが、
俺も混乱と興味?本位で何度も聞いてしまった。
するとAは「これ以上きかないでくれ」とため息のように言い、
それ以上は聞くに聞けなくなってしまった。
俺はそれまで「奇妙な体験をしたな」
という事の興味本位だけで考えていたのだが、
Aのここまで変わってしまった姿を見て、
ただただ恐怖感に駆られた。

それからAの事を心配しつつも本当に怖くて、
けどやはり興味がある日が続いていた。
最近の事もまとめたいが、最近の方はそこまでオチは無い。
てか夜中にこのこと思い出すと今でもちょっと怖いんだよ。
Aのことは気になっていたのだが、やはり何も聞けない日が続く。
気付いたらAとは連絡が取れなくなっていた。
そして2週間ぐらいして少し忘れていた頃。
俺は友達と遊んでいたのだが、偶然にもAのバンドメンバーと街で会った。
ライブで何度か話したり打ち上げで飲んだだけの関係の奴だ。
とりあえず俺も買い物に疲れていたので、
ソイツの連れとの3人駅前のでマックに入った。

そいつと少したわいの無い話をしてたのだが、バンドの話になった。
すると、Aは少し前からなぜか連絡がつかないらしい。
そいつは俺がその事を知ってると思い、
もともとAと仲のいい俺を気遣ってあえて口を濁していたみたいだが、
俺はそのとき初めて知った。
最後に俺が会ってから確か4日後くらいにAは行方不明になっていた。
おれは突然怖くなった。
少しからだが震えていたし変なギトギトした汗が出る感じがした。
結局バンドメンバーにあの話しはできずに、連絡先だけ交換してその日は解散した。
なんか言い知れぬ恐怖感と、現状を自分で確認したくて、
いてもたってもいられなくなった俺は、
その日の帰りにAのマンションの前まで行った。

俺はAの家の前を通ったが、家の明かりはついていた。
しかしAの部屋の明かりだけは消えていた。
さすがにここまで来ると、俺は怖いってよりヤバいと思い、
本当に切り詰められたような状態だったのを覚えてる。
Aの家族にも言わないといけないが、なんて言ったらいいか分からない。
母親は五年前に亡くなっており、弟はいくら問いただしてもその頃の記憶が無いという。
Aの母親にはなそうとも、直接「止まってた」現場にはいなかったし、
Aは「止まってた」話をしてなかったように思える・・・。
そして行方不明の今、その事は言いづらかった。

なんども自分でも検証したいとは思ったが、Aは二度目でおかしく?なってしまった。
そしておれはそこに行く勇気がなかった。
友達に話そうとも思ったが、
追い詰められた俺は結局誰にも話せなかった。
結局手段を思いつかなかった俺は、毎日Aに電話かけたりメールを送った。
返信は無いが、メールは送れた。
とりあえず1ヶ月以上、電話は時間帯を変えたりして毎日かけていた。
けど、Aからはずっと返信も着信も来なかった。
だんだん無駄なのかもしれないと思っていたが、
責任を感じてた俺はたまにメールをしたりしていた。
それから半年、Aの母親や妹と話す事もあったが、
やはりあの話はできなかった。
そしてAの家族も、俺に関係ある事だと思っていなかったらしい。
俺は責任から、携帯のアドレスをずっと変えずにいた。
するとAがいなくなってから半年たった頃、突然Aから着信があった。
気付くのが遅かった、着信があったのは二時間くらい前。
古い携帯で単純なアドレスだったので、出会い系メールやワンギリもあって
基本的に着信は無視していた。
Aに電話をかけると、Aはでなかった。
それから二日間、一日に何度も電話をし続けた。
すると、二日目に遂にAが出た。

Aはまず「今まで出れなくてスマン、いま遠くの親戚の家で暮らしている」と言った。
そして、Aは「あの時はスマン、本当に恐ろしい事があった」と話し出した。
Aの話をまとめると、まず幼い頃の話からしなくてはならないのだが・・・
Aは弟を振り切って物陰に隠れようとしていた。
そして気付いたら夜だった、母に手を引っ張られていた。
そのときは本当に記憶がなかったらしい。
それで家に帰ったのだが、その頃から変な夢を見るようになったらしい。
まず、自分は洞窟に入っていく。
最初は周りが見えるのだが、奥に進むと真っ暗闇になってるらしい。
そして、気付いたら目の前に壁がある。
どうやら洞窟はそこで行き止まりらしい。

すると足元から風が吹いている。
よく見ると、足元に穴があり、奥の方に不思議に光るキノコがあるらしい。
そして、そのキノコを覗き込むと洞窟は消え、
自分の周りをキラキラとラメの様に光る黒い影がバレリーナのように躍る。
そしてその半年前の方の話になる。
Aはライブの帰り道、俺と一緒にあの場所に行く。
場所はなんとなくしか覚えていなかったらしいが、
その場所に行った瞬間、前回と同じ感じに時間が止まっていた。
しかし、今回は何か違ったらしい。
なんと、自分の周りを、夢で見たのと同じように
黒い影がくるくるラメのようなものを撒き散らしながら回転していた。
あ、前回は止まった事すら気付いてなくて
今回は止まった事には気付いてたらしい。
それでAは怖くなり、最初は動けなかったんだが
だんだんわけが分からなくなってしまっていたらしい。
とりあえずがむしゃらに動こうとしても、体が全く動かない。
この辺の描写はあまり覚えてないが、
とりあえずヤバイと思って必死だったらしい。
それで、気付くと回りが明るくなっていた。
ついに体が動いた。
気が狂いそうになりながらも、
Aは俺の手をとって必死に逃げた。
そして墓で迷い、疲れきったAは嘔吐した。
それからは前に書いたとおり。
一週間は恐怖で食事ものどを通らず、何もできなかったらしい。
そして、この地を離れなくてはいけないと思ったAは、
とりあえず親戚の家に行くことにしたらしい。
そこは行動力があるAらしいと思った。
何日か親には言ってなかったが、
親戚が連絡を入れたみたいだ。
そして、親戚から家族に連絡が行ったのを知って、
家族に
「恋愛でいざこざがあった、この事は他人に話さないで欲しい」
と伝えたみたいだ。
Aはたまに夢でみるキラキラの影と、
昔あった「時が止まった」の話は全く関係ないものと思っていたらしい。
接点すら考えなかったみたいだ。
そして俺から連絡が来てもただ怖かったのだが、
落ち着いてみると俺の事も心配になった。
しかも最近俺からあまり連絡が来なくなり電話したらしい。

それで、昨日あったスレに書いた理由。
そのスレは「不可解な事件を教えてくれ」
みたいなスレタイだったんだが・・・

この間、俺はその夢を見てしまった。
だから夢の詳細は結構細かく書けた。
覚えてる、というか、俺が見たものと一緒だったのかもい知れない。
すまん、続きは無いというより進行形なのかもしれない。
とりあえずコレで終わりだ。

俺はもう一度検証してみたい・・・。
けどAの事もある。行くべきか。
とりあえず、Aと連絡を取ったのはこの後一度だけ。

あと時間が説明しにくいのだが、一応言っておくと
Aと電話したのは一年半前、俺が始めて「止まった」のは2年前だ。
半年ってかいたのは2年前から半年って意味なw

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