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心霊ちょっといい話『天の声』など短編全5話

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心霊ちょっといい話『天の声』など短編全5話 不思議な話
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2匹の真っ白な犬

 

20年以上も前の私が体験した話。いい話かどうかわからないのですが。

当時結婚する前の実家には番犬として雑種のコロと名付けた15才以上もの老犬がいました。実家は庭が広く、状況的に番犬が必要だったので、この老犬の変わりになる子犬を貰ってきました。名前はムク。ずんぐりむっくりしてたので。

びっくりしたことに2匹はとても仲良く遊び回って飼い主が引き離さないと遊ぶのを止めないほどでした。両方とも雄で白色の毛並みの老犬と子犬。
もっと遊ばせてやれば良かった。後で本当に思いました。

程なく老犬コロが老衰の為、亡くなったのですが、それから一年としないうちにムクも死んでしまいました。原因は熱中症でした。その年は例年になく暑い年でしたが、私のミスでした。

ムクが死んだその夜、というより明け方。庭でガサゴソガサゴソ音がするのです。
犬が走り回ってハアハアする息づかいも聞こえてきました。
私の寝ていた枕元の窓から覗くと見たこともない真っ白な2匹の犬が元気よくじゃれあって、走り回って遊んでいたのです。
場所柄、よく野良犬はやってきていました。
でも、野良犬には見えませんでした。真っ白な毛並みでした。2匹で。仲良くじゃれあって目の前で遊んでいました。

ちなみに出来すぎた話ですが、枕元の窓からのぞけるその場所が、コロとムクの亡骸を仲良く埋めてあげた場所でした。

 

 

羨望

 

はっきりした結論が出てるわけじゃないんだけど・・・
16歳の時にイギリスでホームステイした。
夜、ベッドに入って寝ようとすると「カサ、カサ」と小さな音がする。ゴキブリか飼ってる猫でも入り込んだかと思って電気を点けて確認するけど、何もいない。髪の毛かと思ったんだけどじっとしていてもずーっと音がするし、近づいたり遠ざかったりして私の周りをうろうろしているような感じ。

初めは気持ち悪いと思ってたんだけど、今更部屋を変えてと言うのも気が引けたし、学校が始まって忙しくなるとベッドに入ってすぐ眠ってしまうようになって気にしなくなった。

学校が終わってイギリスを離れる3日程前に、ホストマザーが一冊の分厚いノートを見せてくれた。
日本美術を勉強した内容が書いてあって、写真なんかも沢山貼り付けてあるものだった。
相当深く細かく調べてあって、私が驚いているとホストマザーはそれは数年前に死んだ娘のものだと教えてくれた。
そのファミリーには娘が2人いて、上の娘は16歳になった直後に急な病気で亡くなったらしい。
現在住んでいる家に引っ越したのは彼女の死後で、私が居た部屋は彼女が住む予定の部屋だったとのこと。

留学生を受け入れるのは長いことやっているが、日本人は初めてだったらしい。
彼女、自分が勉強してる国のひとが来て珍しかったのかな・・・もしそうだったら、無視してごめんね。

 

 

祖父の気配

 

何年か前のお盆の早朝の出来事です。

私は九州の実家を離れ、ひとり大阪で暮らしています。
お盆や暮れは仕事上なかなか休みが取れず、その年も「今年もじーちゃん、ばーちゃんのお墓参りに行けそうにないなあ・・・。
じーちゃん、ばーちゃんごめんな。」と思っていました。
そして明け方近く。ふと目が覚めました。
と、いってもしっかり目があいたわけではなく、半覚醒状態というんでしょうか。
まだ、起きるには早く、「もう一度寝なおそう」とベッドの上で寝返りをうった時です。
ぎゅう・・・と誰かに正面から優しく抱っこされました。
初めは、泊まりに来ていた彼だと思っていたんですが、私の背中には彼の背中があたっている感触があります。
不思議と怖くなく、のんびりと「じゃあ、誰?」目を閉じたまま、考えていました。
おでこにあたる、広くて骨っぽい胸の感触。男の人かな?と思ったその時。
私が中学生の頃他界した祖父の顔が頭に浮かびました。
まだ私が小さくて、よく祖父に抱っこされていた時、おでこにこの感触があったことを思い出したのです。
「じーちゃん!?」今までぼーっとしていた頭が一気に覚醒し、急いで目を開けました。
が、もちろん祖父がいるはずはなく、背後では彼が静かな寝息をたてていて、目の前には白い壁があるだけ。
のろのろと起き上がっておでこに触れてみると、あの懐かしい、痩せてはいたけれど頑丈だった祖父の、乾いた肌の感触が確かに残っていました。
内弁慶で泣き虫だった末の孫娘が心配になって来てくれたのでしょうか。それとも、出て行ったきり仕事にかまけて、滅多と墓参りにも来ない不義理な私に
思い出して欲しかったのでしょうか。
祖父の日に焼けた笑顔を思い出し、少し泣きました。

「お盆には十万億土?の釜の蓋が開いて、仏様が帰ってくるんやぞ」
子供の頃、お盆になると仏様をお迎えする為のお団子を作りながら、祖父や祖母がよくそんな話を聞かせてくれていました。
今年で、大阪に出てきて丸10年。
今年のお盆は実家に帰ろうかな。
甘党だったじーちゃんが大好きだったお団子を作ってお供えしに・・・。

 

 

二人だけのお別れ会

 

この時期になると思い出す、もうず~っと前の話。

オレが小学校5年生の時、隣のクラスにKという女の子が居た。
容姿は普通だが、笑顔がかわいくてオレはいつしかKが好きになっていた。
しかし、照れ屋なオレには告白など出来るはずもなく、放課後に近所の神社でみんなで一緒に遊ぶのが精一杯だった。

そんなある日、いつもは早めに帰るKが珍しく遅くまで残って遊んでいた。
一人減り、二人減り、そして遂にオレとKの二人だけになった。
俺「K、珍しいな。お前いつも早く帰るのに。」
K 「・・・M君(俺のこと)に話したい事があったから・・・」
俺「えっ?俺に?」 ←(この時、心臓バクバク)
K 「あたしんち、引っ越すことになったの。すっごく遠くへ。」
俺「・・・( ゚д゚)ポカーン・・・」
K 「一番初めに言っておきたかったんだ。あたし、M君のこと好きだったんだよw」
ここまで言うと、Kは走って帰っていった。

俺は、あまりの急な展開に( ゚д゚)ポカーンとしたまま動けなかった。
後で知ったが、Kは親の仕事の都合で仙台へ、夏休みに入ってからすぐ引っ越すということだった。

それから一週間ぐらい過ぎ、夏休みに入った次の日だった。
オレは朝からいつもの神社で一人でベンチに座っていた。
境内には珍しく人影が無く、クマゼミだけが忙しく鳴いていた。
あれ以来、Kとは話をしていない。
顔を合わせても、なんと言っていいか解らなかったから。
妙な空しさだけが心に広がっていた。

「M君・・・」
社の方からKの声がした。裏手に回ってみるとKが立っていた。
彼女はまっすぐオレを見つめて、手にもった小さな袋を差し出した。
「いままでありがとう。M君のこと、忘れないよ。」
オレが小袋を受け取ると同時にKの顔が近づき、お互いの唇が微かに触れた。
顔が離れると、オレは恥ずかしさのあまり暫く下を向いていた。
・・・何か言おう、言わなきゃ!と顔を上げると、Kは涙目にむりやり笑顔を造り何も言わずに走って行ってしまった。

なかば放心状態でベンチに戻った。小さな袋の中身は白いハンカチだった。

しばらくすると、隣のクラスのヤツが数人歩いてきた。
学校の教室を借りてKのお別れ会をやってきたらしい。
オレがKと会っていた時間は、お別れ会の真っ最中・・・

あの時のKは、記憶が勝手に作り出した幻想だったのだろうか・・・?
しかし白いハンカチは今でも実家に残っています。

 

 

天の声

 

同僚達と同僚の別荘にスキーに行って、夜みんなでゴロゴロ寝てるときに、亡くなった恋人の声が耳元で大きく聞こえた。
「天井を見て」って。ビックリして飛び起きて天井をみたら、煙がモクモク渦巻いていました。
みんなを叩き起こしている間に、部屋中が煙につつまれてた。
外に逃げると別荘の外側が既に手が付けられないほど燃えていました。あっという間に全焼しましたが、みんなが少しづつ火傷したくらいで、消防車の人が驚いていました。別荘地は木造だから多分だれも助からないだろうと思ったって。

彼が助けてくれたんだと思う。
後を追おうと思っていた頃の出来事だったから、魂をピシャリと打たれたような衝撃を受けました。
生きてる者の務めはいつも懸命に真摯に生きることだと心に命じて毎日を過ごしています。

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