【時空の歪み】『時空の繋ぎ目』など短編5話 – 時空にまつわる不思議な体験

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【時空の歪み】『時空の繋ぎ目』など短編5話 - 時空にまつわる不思議な体験 不思議な話
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あったはずの建物がない、気がついたら遠くの見知らぬ地にいたなど時空の歪みとしか思えないような不思議な体験談を読みやすくまとめて掲載しています。

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時空にまつわる不思議な体験 短編5話

 

見知らぬ部屋

開かずの間とはちょっと違うんだけど
五才くらいの時にばあちゃん家に泊まった時のこと
2階の部屋で寝ていて朝起き、部屋を出ようとしたらドアが開かなくなってた
ばあちゃんと2人だけで寝ていたはずなのに
部屋中に見覚えのない布団が敷いてあり(4組ほど)
どれも乱れていて、しかも部屋の空気がむっとするくらい暑い
怖くなり泣きじゃくって叫び、ばあちゃんに助けてもらったのだが
古いドアには鍵もついておらず、ばあちゃんはすんなり開けてたっぽい
その時はもう怖い思いしかなく、2度とその部屋に、というか2階に行かなかった

十代になってからその時の話をばあちゃんとすると必ず食い違う
「あんたが言う古い木のドアは、物置の部屋にしかない。あんたが
寝てたのは、その隣の部屋」と言われる
確かめてみると、本当に寝ていた部屋のドアはまだ新しい感じ
でも、必死で部屋を出ようとして、木のドアに打ち付けてある釘で
怪我までしたんだが・・・
ちなみに物置はガラクタばっかり置いてある何ら変哲のない部屋
20過ぎた今もばあちゃんとその話をするんだが
互いに言い分を譲らないので軽い喧嘩になる

 

オレンジ電話

小学生の頃、M君という好きな人と同じ道を通りたくて、通学路を外れて帰っていた時期があった。
M君への気持ちが大きくなり始めた頃、彼の家の場所を本人から聞いた。
家まで行く気は無かったけど、まだ一度も通ったことの無い道に興味が湧き、
迷子にならない程度に新しい道を進んで行った。
M君の通い慣れた通学路だと思って幸せな気分で歩いていると、私の母が前から歩いてきた。
通学路をはずれて歩いている事で怒られると思ったので、母に背を向けて逃げ出した。
来た道は大通りへ続く一直線の通りだったので、
母もそこを進むと思い、私は曲がりくねった脇道へ逃げ込んだ。

遠くの影から母が通過するのを確認しようと覗いていると、
母が通過した直後、車の衝突音が響いた。

 

私は母が事故に遭ったと思い、急いで駆けつけた。
母が通過して行ったその通りへ出ると、大破した車と血溜まりがあり、
茶色と深緑のたまに見かける珍しい制服を着た男子がうつ伏せに倒れていた。
私の母はその現場で車の運転手が叫ぶ傍ら、ド派手なオレンジ色の電話を手に持っていた。
その時、私は恐怖に足がすくんで、逃げるように別の道から走り去った。
当時の母は携帯など多分持っていなかったし、普通の人はまず持っていなかったと思う。
私は携帯の存在すら知らなかったから、家庭用電話の子機かと思っていた
軽くパニックになった私はそのまま自宅まで走った。そして興奮状態で自宅に着いた。
いつもは家に母がいるのだけど、あんな事故の現場に居合わせたのだからいないだろうと思い、
とりあえずダメ元で自宅のドアノブをひねった。しかしドアは開いた。
リビングには母がいて、何も無かったように「おかえり」と言った。
私は事故の跡を目撃したショックから号泣。
あの場に居合わせた母が被害者じゃなくて良かったと伝えた。
すると母は「ママは西友に行ってたよ。」と言い、私が見た母は別人だと言った。
オレンジ色の電話についても話したが、「変わった電話があるのね」と言われた。
しばらく私は興奮状態で母に事故の状況を説明し、なだめてもらった。
通学路は守れときつく叱られたが、私は母が無事だった事に安心した。

それから何年も過ぎ、私が高校に入った頃、若者の間にPHSブームがきた。
ある日、母がPHSを買ったと喜んで私に報告してきた。
「これニンジンみたいでしょ」と母が取り出したPHSは、
あの事故の現場で母と思しき人物が手にしていたものと全く同じ物だった。
私はすぐにそれを母に伝えた。
「あの時見たのは、オレンジでアンテナが緑の、そのPHSだよ!」と。
しかし母はまともに取り合ってくれなかった。
つい最近発売されたばかりのものだったので、あの頃それは存在し得ないから。
当時の私の言葉も、オレンジ色の電話に関しては全く覚えていなかった。
似たような何かと見間違えただけ・・・とか、ショックで記憶が曖昧になっている・・・と言われた。

 

母がPHSを所持して半年くらい経った頃、私は急に痩せて制服のサイズが合わなくなってきたので、自分の高校の制服を扱っている店へ、制服を仕立て直しに行く事になった。
本当は私が行くべきだったのだけど、母が丁度その近くに住む友人に用があるという事で、
代わりに母が行ってきてくれる事になった。
その日、私が学校から帰ると、母からとんでもない話を聞かされた。
「目の前で高校生の男の子が車に撥ねられた。多分命は助からない」と。
場所は、あの日私が事故現場を目撃したのと全く同じ場所。
母は現場からPHSで消防署と警察へ連絡しようとしたが繋がらず、
公衆電話から通報し、状況を説明する為しばらく現場にいた・・・と。

あの事故で亡くなったのは、茶色と深緑の制服の私立高校に進学したM君だった。

 

母は、(上に書いた通りの)私の話を聞いて、私の事を叱った。
人の死をネタに話を作るもんじゃない、と。
それ以来、この話は封印してきた。

あの小学生の頃のM君への気持ちは、小学校を卒業する前には冷めていて、
M君と同じ中学へ上がっても特に意識する事もなく、すっかり疎遠になっていた。
もしかすると、単なる私の記憶違いなのかも知れないけど、
生まれて初めて携帯電話の存在を知った出来事でもあったから、
どうにも解釈しようの無い記憶で未だにモヤモヤしている。

 

M君が助けを求めて過去のあんたに映像見せたとか?

 

私も少しそんな風に考えてた。
でも、彼と私はそんなに親しい仲でもなかった。
自宅の場所を聞いたのだって、給食中に軽く交わした会話。
サシで話した事なんて、ほとんど無かったと思う。

それゆえに、遠い存在の私に助けを求めたとはちょっと考え難い。
そう思う反面、救えなかったという申し訳ない気持ちもあったり・・・。

 

時空の繋ぎ目

中学一年生の時のこと。ある日、朝が苦手な私は寝坊してしまいました。
遅くても8時には家を出ないと間に合わないのですが、
既に時計は15分を回っていて、NHKの朝の連続ドラマ小説が始まってました。
まあ授業には間に合うからいいか、と、潔くあきらめて普通に通学路を歩いていきました。
田舎ですので学校まで歩いて25分くらいだったでしょうか。もちろん通学路には誰も歩いていません。
それでも校門が見えてくると私と同じような人がちらほら歩いてるのが見えました。
ホームルームが始まっているせいか、学校は静かな感じです。
が、そのまま校舎に入った時に違和感を感じました。ひと気が無いんですよね。
「あれ、体育館で全校集会でもやってるのかな」とも思ったのですが、
もう授業も始まるって時刻に教室に帰ってきてないのはおかしい。
誰もいない自分の教室に入って時計を見て初めて「あっ」と思いました。
時計の針は8時をちょっとまわった時刻(3分くらいだったかな)を指してました。
なんと遅刻した私がなぜか一番乗りということに…。
実は登校中に思い当たる出来事があったのです。
私の通学路には、つかず離れず平行する交通量の多い国道がありました。
通学中は車の走行音がずっと聞こえてくる状態なのです。
その日登校中のある地点で、国道から聞こえてくる騒音が一瞬途切れた気がしたのです。
カメラ固定で木が風に吹かれているような映像をエンドレスで流す環境ビデオの継ぎ目、みたいな感じ。
恐らくその一瞬に、ほんの少しだけ私は時間を過去に遡ってしまったのでしょう。
不思議な出来事はその時一度だけでしたが、
未だにあの一瞬が時空の繋ぎ目だったと信じています。
今でもその道を通るとき、ちょっと期待してしまうんですよね。

壊れた

4年前かな、ドライブ好きの俺が当時の彼女を連れてヴィーナスフォートにいったんだ。
とりあえず駐車場に車を止めてタバコを一服。
あそこって少し高い時計台あるでしょ、時間を見たら深夜の0:30。
なんとなく携帯みたけど同じように0:30だった。
夕方から遊びほうけて夜飯食ってなくて、かなりハラペコ。
もう0:30だし飯でも食おうぜ、って言って彼女も自分の時計見ながら
そうだね~、ということで中に入っていった。

少しウィンドウショッピングしながら中央そばのパスタ屋で遅めの夕食。
食事しおわったのが0:40くらいなのを覚えてる。
後で気づいたんだが、これもちょっとおかしいんだよな。まぁいいけど…。
また店の中をウロウロして駐車場に戻る。
さーて、この後どうするか~なんて話しながら食後の一服。
時計台を見ると0:30だった。

 

なんだよ壊れてるのか、と思いながら携帯を見ると同じく0:30だった。
どうやら違う意味で俺も壊れてらしい…orz
なんて思いながら彼女に時間を聞いてみる。

自分の携帯だけかと思ってたんだが、彼女の時計もきっかり0:30だった。
お互いの時計を見せあいっこしてたから間違いない。
時空ネタはこの一回だけだが、風呂場におっさんがいたり、友人巻き込んで
他の経験は少しありな俺。(他人巻き込んでるが自分の妄想ってことで片付けてる)
ちなみに当時の彼女は嫁にジョブチェンジ。

 

ワープ

7年くらい前の話ですが。
仕事中、事務所のトイレットペーパーとか買いに車で15分位の
スーパーに出かけた帰り道、天気がいいなー、どこかドライブでも
行きたいなーって思った瞬間、会社から100km位離れたB市を走っていました。
でも時間はぜんぜん経っておらず、ワープしたとしか考えられない状態でした。
後日脳外科を受診しましたよ。何でもなかったけど。
今考えてもアレはなんだったのかわかんないけど、まぁそういう事も
あるんだなと妙に納得してます。

>>
似たような話を友達から聞いたことがある。
二十年位前、彼がまだ札幌の高校生だった時の事、友人に車で小樽だか余市に行こうと誘われたそうだ。
休みの日に朝から出かけるのが億劫だったので断り、じゃあ午後から札幌で遊ぼうと約束をした。
でも約束の時刻になっても一向に現れない。
どうしたのかと思い自宅に電話してみたら、母親が腑に落ちない感じで事情を話してくれた。
何でも、昼頃には家に戻る予定で出かけて行った息子達(兄弟で行ったらしい)から
電話がかかってきて「今自分たちは東京にいるらしい」と言っている、と。
当然その日のうちには戻る事はできず、何日かかけて津軽海峡を船で渡って帰ってきたそうだ。

 

後日、彼らに何があったのか聞いたところ、
普通札幌から小樽方面は海沿いを行くのだが、その時彼らは内陸の山道を行ったそうだ。
限られた道で迷うはずがないのだが、走ってるうちにだんだん何処だかわからなくなってきた。
不安を憶えながら走っていくと、少しひらけてきて民家が見え人もいたので
「ここはどこですか」と尋ねたら、東京だと教えられたとのこと。
もちろん彼らの狂言で、家族や友達が騙されてた可能性もあるのだが、
この話をしてくれた友達は「とても嘘とは思えないんだよね」と言ってた。

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