時空にまつわる不思議な体験『お婆さんの家』など短編全5話

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時空にまつわる不思議な体験『お婆さんの家』など短編全5話 不思議な話
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忘れ物

 

話しは私が小学校の頃に遡ります…
当時、高学年だった私はしょっちゅう忘れ物をしたものでした。
そんなある日…私は図工の作品を完成させるため持って帰って来たものの…
なぜかその作品の一部が無くなっているのに気付いきました。
学校までも遠かったし、普段から面倒臭がりな私は、そんな些細な事ならほったらかす…
というか例えそれ明日が宿題の期限だとしても、ほったらかすような人間だったのですが…
なぜかそれが気になって、しょうがなかった。

6時までしか校舎は開放されていないのを知っていたので、急いで学校に向かいました。

もう6時近くになりやっと学校に着いた。
学校に着いて気付いたのだが夕焼けが分厚い曇に覆われて不気味な紫色になっていて、周囲はいつもより明らかに暗く不気味状況だったのを鮮明に覚えている。
すると、ちょうど先生が校舎の出入口をしてめいる所だった。
先生にわけを話してなんとか校舎に入れてもらった。
私は入って早々後悔した…そこは人気が全くなく…真っ暗で静まりかえった空間だったからだ。

 

元々学校は木造の古い学校だった。
床はひどく痛んでいて、歩けばギシギシ音がなった。
図工室は三階から第二校舎に向かい、その奥にある教室だ…。
第二校舎は昔は普通の教室だったみたいで、普段から人気は無く大半は倉庫みたいにして使われていた。

外の天気はあれだしていた。窓は風でガタガタ音を立てていた…
暗闇に目も慣れて来て第二校舎の三階にたどり着いた時だった。
校舎の中なのに私の方に向かって風が吹いていた。
ガタガタ窓の揺れる音は気付いたら無くなっていた。
聞こえるのは自分の足音だけ…
風に向かい図工室に向かう
…ギシギシ…
ぞくッッッッ!!と悪寒を感じると同時に後ろに気配を感じた。振り返れなかった。
気配だけじゃなかった…ギシギシ音も聞こえた。
うわぁーッッッッ!!!
叫んで、とにかく逃げた。
その足音も私を追い掛けて来ていた…
と、突然強風が吹いてしりもちをついてしまった。
肩に、すぅ…っと手らしきを置かれた、恐怖のあまりに目をグッとつぶっていたが…
気が付くと、その手を置かれた感覚もなく辺りを見回しても何もいなかった…。

 

結局、学校では捜し物は見つからなかった。
学校を出て先生に入って来なかったか聞いたが、ずっと外で待っていたらしい。
トボトボ帰っていると…校門の付近で探していた作品の一部を発見した。
なんだ、帰る途中に落としたんだなぁ…
その時はそう思って片付けた。

時はたち、そして私は母校の小学校の教師になった。
4年のあの日まで、その昔の出来事は忘れていた。
私は戸締まりの係になっていた。最後に学校中を見て周りカギをかける。
鼻唄混じりに、見回りをして回った。
風は強く窓はガタガタ揺れていたが、私にはなんて事はなかった。
時刻は6時ほどになっていた。
気付くと校内は真っ暗になっていた。
三階の第二校舎…あの頃と一緒だ、風が吹き込んでいた。
窓を一つ閉め忘れていたかな?と思い廊下が目に入り込んだその時…
廊下を歩く少年がいた。
なにやってんだ?
と話しかけたが反応は無く歩いていたので、小走りで走り寄ると、ダァーッと走り出したので追い掛けていると少年は転んだ、
大丈夫か?
と話しかけて肩に手をやった時に気付いた…
あの時と同じだ…

 

私は思わず少年から逃げてしまった。
逃げたが…立ち止まり、冷静になって考えると、ありえないと思い少年のとこに戻ったが少年は既にいなくなっていた。
その出来事が気になってしまい…
今は倉庫になっている、昔の図工室に入って見た。
部屋に入ると一つ気になったいっぱい小物の詰め込まれた段ボールがあり、わけもなく手を突っ込んでみたら…
一つだけ掴んで取り出した。
記憶は曖昧だったが…おそらくあの作品の一部だろう、なぜかそう確信を持てた。私は三階の窓から校門に向かってそれを投げた。

とりあえず、その後、少年を探してまわったが、見付からなかった。

やはりあの少年は私だったのだろうか…

ただの根拠のない不思議体験みたいになってしまいました。
でも、今もその少年は、私自身だったのだと何の根拠もありませんが思っています。

 

 

記憶の欠落

 

俺、ほぼ1日足りない事が何度かあるよ。笑われそうだけど超真剣に。
家族は口をそろえて前日の俺の行動を語るんだけど、俺的には起きたらいきなり1日飛ばして明後日になってて、家族が共有したと言い張る1日分の記憶がまるでナイ。すっぽり100%完全に抜けてる
っつうかないって事があったんだけど。(その前後に頭は打ってません。)
すんごく空を見てる日だった。

あと、夏のとある日の夕方に、何故か体験した事もないような強烈な睡魔に見舞われて、4時半くらいにベッドに倒れ込むように横になってすんごく熟睡しちゃったんだけど
起きたら4時半だったんだ。え?これって寝てないって事?、それとも朝?! え、晩ゴハン食べてないまま寝ちゃったの?
ってかお母さんが起こさないはずないのに…もしかしてこれは朝の4時半だよね?
と思って慌てて1階に降りたらお母さんがいて…夕方の4時半だったの。まさか翌日?…24時間寝たって事か?!

と思ったら同じ日の4時半。
当時は子供だったから…と思うと…。

 

あとね、この時期に複数の友達と人魂みたいなのを夕方にウチの近所で友達みんなと遊んでる時に超至近距離で目撃した事がある。
その場には大勢いたのに、実際には6人くらいにしか見えてなかったみたいで、その中でもはっきり最初から最後まで見たのは、俺も含めて4人くらいだった…って事があった。
見たっつうか、少しの距離なんだけど追い掛けられたって感じで10秒くらいワーワー逃げ惑ってた。

俺、てんかんの気もないし、脳波も乱れないし、基地外でもないツモリなんだけど。

もう少し大きくなってからはすごく大きなUFOを、これもやっぱり至近距離で目撃した事があるんだけど…

さらわれた記憶とかは本当に全くないから一応安心してるんだけど
その時期辺りから霊を見たり声が聴こえたり、数年後に実際にその通りになる夢を数回見たりUFOも何度も目撃したり…と不可解な事が目に見えて沢山起こるようになって来た気がする。

 

 

気になる

 

一年前大会前の大事な部活の練習がある日に寝坊してしまった。急いで学校行ったら人のいる気配がなくて、部室にいるのかなと思って庭の方に行こうとした。
すると人がいて慌てたように「こっちに来るな!」って言われた。俺は立ち止まって困ってたらその人が「よし」とか一人言いってて、その瞬間風景がぐにゃぐにゃ歪んで目の前真っ暗になってその場で倒れた。
気付いたらベッドの上。夢かと思ったけど不思議なのは俺は毎日必ず夜11時半に寝るのに、起きた時間が11時11分だったこと。結局翌日練習には遅刻もせず間に合った。

 

 

迷子

 

中学生の頃なんですが、父の友人がお亡くなりになったそうで、私もお葬式に行くことになったんですね。
そうしたらその人のお家というのがまた山深い田舎の地主さんでして、都会っ子の私としてはまさしく前人未踏の地でした。
お屋敷も探検し、いきごんで山に乗り出していったんですが、案の定軽く遭難。
真っ昼間とはいえ鬱蒼とした森の中、泣きながら歩いていると、細い小川に出ました。
そこでなにを思ったか上流の方へ上っていったんですが;そうしたら小さい滝があったんです。山椿みたいなのが咲きまくっていて、思わず泣きやんでました。
しばらくそこでボーッとしてたんですが、急に肌寒くなってきたんで、小川沿いに下り始めたんです。
そしたら、なんだかもうあっという間、気づいたら山の前の道に出てました。

 

どろどろのグッチャグチャになってたんですごい叱られたんですが、
「裏の山で迷った」っていったら変な顔されたんです。
あんな小さい小山で迷うか?って。
でも子供だからそういうこともあるってことになったんですけど、帰る前にもう一度父と見に行った時は、なんだか本当に木の高さとかが違う感じでした。
しかも、小川を辿って山道に着いたんで、道を歩けば川の流れ込んでる所が見つかるはずなのに、それさえも無く…。
私の唯一のトワイライトゾーン体験です。

 

 

お婆さんの家

 

会社から友達の家に行こうとして道を曲がり、車で少し走ったところで間違えたと気付いた。
引き返そうと思ったけど道は狭いし運転に自信ないしでヤケになってそのまま進むことにした。
幸い天文に興味があったので、星の位置で方角がわかる。
海沿いの町だから東に進めば海岸通りの国道にでるはずと、分かれ道では車を降りて星を確認しながら進んだ。
しかし10分走っても20分走っても海岸沿いに出られない。
道路も砂利道になって、川岸にはガードレールもなくなった。
さすがに不安になってきて「迷子になっちゃったよorz」と思っていたら、突然ひょこっと民家の前に出た。

最近はほとんど見なくなった地元独特の形のかやぶき屋根の家の前、黒っぽいもんぺを履いたおばあさんが鶏に青菜をやっていて、おばあさんもこっちにものすごく驚いている。
車を降りて「驚かせてすいません、ここはどこでしょう」と尋ねたが、おばあさんは住所がよくわからない様子。
友達に連絡しようと携帯をだしたら見事に圏外。
庭先で申し訳ないと謝りつつ車をUターンさせて元来た道を戻った。

 

帰りは驚くほどあっさりと、はじめに曲がった道に出た。
時計を見るとおばあさんの家をでてから10分も経ってない。
友達の家に着いてからその話をすると「あの辺りにそんな道はない」という。
そんなことないと言って今度は二人でドライブがてら曲がり角に向かった。
しかし友達の言うとおり、自分が曲がった辺りに道はない。
少し違う場所に林道があったが、入り口に「関係者以外立ち入り禁止」の柵が置かれ、道自体もすぐ行き止まりになっているようだった。

再び友達の家に戻り、おばあさんの家の話を繰り返しているうち、気が付いた。
友達の家に向かおうと会社をでたのが夜7時頃。今の時刻は10時半。
外はまっくらなはずなのに、おばあさんの家は昼間だった。
鶏が茶とか白とか色の混ざったのとか色々いたのも、家の前の畑に大根やら何やら植えられていたのも、縁側にとうもろこしと並んで洗濯物が干してあったのもはっきり見えた。
「ああ、天気がいいから鶏を外に出してるんだ」と普通に思った。
その時も今までも、何故変だと思わなかったんだろう。

それから一年、事あるごとにおばあさんの家への曲がり角を探したり怪しい山道に「えいっ」と曲がって迷子になったりしていますが、未だにおばあさんの家にはたどりつけていません。

 

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