一つ目
かなり小さい頃、親に連れられてバスに乗ってたときのこと。
とある停留場で髪の毛がちりちりな女の子が乗ってきたのだけど驚いたことに目がひとつしかなかった。あっけにとられている内に自分達の後ろの席に座ってしまった。
恐怖半分怖いもの見たさで後ろを振り向こうとしたのだが、母親にやめなさいと止められ仕方なく降りるまで前を向いていた。
バス停で降りた後、外から女の子を確認するとやはり一つ目だった。
いまから考えて見るとそのように生まれてくることもあるとは思うがかなり衝撃的だった…
手術の記憶
子供の頃…てか物心つく前。
俺、心室中隔欠損症で生後7ヶ月頃手術したんだけど、そのときの手術の様子を上から見ていたような気がする。
で、中学の時にその話をふと親にしたんだよ。
「…でもなんか手術室の隅に袋に包まれたぬいぐるみが置いてあったような気がしたからさすがに違うよな」
って感じで。
そしたら親がびっくりした顔で言うには
ひいばあちゃんがくれたくまのぬいぐるみが気に入っていたらしく、お守りの代わりに出来たら手術室の端にでも置いてくださいとか頼んだとかうんたら
…すげえ気まずい感じになったのでその話はそれ以上してないけどなんだったんだろ
走り去る音
夜中、誰かが俺の部屋をノックする音で目が覚める。
消防の頃なので親かと思ったが叩き方が変。
怖いけど勇気を出してベットから起き上がる。
俺「なに?」
ドアの向こう「・・・」
でドアのほうに近づこうとする。
すると、
ベチャッ、ベチャッ、タッタッタッ、タタタタタ・・・・
と廊下の奥のほうへと走り去る音。
足がくがく震えて、隣の両親の部屋に生き全て伝えると、寝ぼけてたんだろうとのこと。
一応泥棒かもしれないので家のなかを親父と見回って寝た。
まあ多分寝ぼけてたんだな。
虫の知らせ
夜中一人で試験勉強してた。
勝手口がばったんばったん開閉する音がしたので
「あ 泥棒?」と思い、
根性なしのおいらはコタツにもぐってやりすごそうとした。
朝になると勝手口はカギがかかってたことが判明。
遠くの親戚から叔父が死んだと電話がきた。
お礼まいり?だった。
見渡す限りの花畑
幼稚園生くらいのとき、風邪をひいて弟二人と母で診療所に行った。
そこは自宅を改装したような小さな所で、順番待ちが退屈になった弟と私は待合室の小さな廊下を奥に行き、突き当たりのドアを開けてみると、そこは見渡す限りの花畑!!
その中心に白くて小さい家が建っていました。
花畑に出て走り回る弟、それをただ眺める私。そんな記憶。
ただ、その診療所は住宅街の真ん中にあって見渡す限りの花畑なんて現実に存在するはずが無いのですが・・・
あの地平線まで広がっていた花畑は一体なんだったのでしょう?
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