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『天狗』にまつわる経験談 – 全11話|不思議な話・奇妙な体験まとめ

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『天狗』にまつわる経験談 - 全11話|不思議な話・奇妙な体験まとめ 不思議な話
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天狗

 

今でもすごく鮮明に覚えている、小さい頃の話。

子供の頃、よく祖父や近所の年寄りから「○○神社には天狗がいて、この辺の年寄りならみんな見たことあるよ」と聞かされていた。
その神社は山の中にあって中々行けないんだけど、ある日友達にその天狗に会ったって言い出した奴がいて、「会わせてやる」ってんでその神社に行ってみた。
とりあえず適当に遊んでいれば出てくるっていうので、カンけりなどをしていると突然、隠れていた友達が「いた、いた」って出てきた。
そいつが指差す方向を見ると、確かに高い木の上に小柄な人が座っているのが見えた。
少し離れていてはっきりは見えなかったが、想像と違って鼻は大きくなかったと思う。
羽もなく山伏みたいな姿だが、「人間ではない」感じがあって、天狗だって思った。
なぜか怖くなかった。
腕を組んでずっとこちらを眺めていたが、遊ぶのをやめたと同じくらいにその天狗?もいなくなってしまった。

後でウチの祖父に話したら、間違いなくそうだって言われた。

うちのじいちゃんは子供の頃、山で迷子になった時、この天狗に助けられたらしい。
なにかよくわからない言葉を話していたが、手をつないで神社まで連れていってくれたそうです。
ちなみに顔は人じゃなく、鳥(カラス?)と人間の顔を足したような感じだそうです。

いい天狗だったのか?

 

 

天狗見たことがあるんだが

 

実家に行ったとき、夜中に父と二人でまったりした時がありました。
なんとなく天狗の話をしてみた。
「昭和64年にこんなことがあったんだけど、それは天狗だったらしいんだって。」
「ふーん・・・なるほどな」
と何かを納得したかのような相槌を打つ父。
「なに?」
と聞いてみると、
「この前の正月、夜中にベランダで煙草を吸っていたら突然視線を感じた」
と言い出した。
周りを見回してももちろん誰もいない。
でも自分を見つめている視線はあまりにも強く、気のせいとは思えない。
ベランダは私が空中で変なものを見た場所の正面にあたる。
「それからどうしたの?」
「気持ち悪いから家に入った。朝になって塩撒いたからそれからはなにもない。」
「私が見たのもお正月。同じ場所。」
と口に出すとジワジワ怖くなったので、
なんでだろう、怖い、どうしよう、と私はパニくり始めた。
でも父は
「別に怖がる必要はない。よくあること。塩を撒いて清めればいいだけ」
と淡々という。
ただ、言っとくぞ。
塩を撒くのは昔からしていた普通のことだけどな、最近はそんなことにもケチをつけるやつらもいる。
だから撒くんなら誰にも見られないように撒けよ。
「でも天狗に関係するものなんて近くにないのにね」
「○○○神社は天狗の神社だぞ。」
納得。あそこの神社ならありえないことじゃないと思った。
その話しを父としてから自宅に戻ったある日の就寝時、2歳の子供をベッドに残して電気を消しに行った。
ベッドに戻ると、暗がりの中で子供が目を見開いて窓を凝視している。
体も固まって口をパクパクしてる。
どうしたの?と視線の先を辿ったけど、窓の外には何も見えない。
子供は窓を見上げたままプルプルと震え、切れ切れに
「おっきぃ とり」
と言った。
次の日、誰にも見られないように朝一番で塩を撒きました。
子供にしか見えない天狗もいるのかね。なんかトトロみたいだなw

 

山の神様

 

俺の経験は天狗かどうかはわからんのだが。

ダムの建設現場下流にある大きな檜の木立の下に水の流れがあって、そこにウワバミソウがたくさん生えていた。
その箇所に上に上がる石積みの階段のようなものがあったので上に上がりました。

大きな石がゴロゴロとしていて小さな広場のようになっています。
そこには山の神様が祀られていたので、何げに挨拶を致しましょうと考えて手を合わせて黙祷して、ちょっと寄らせていただきました・・・・と想念した瞬間にすぐ俺の右側すぐ脇にかなり大きな石が投げ転がる音がしました。

ドサリ!!という音で、前方からでなくて俺のすぐ横に落としてそれが後ろの方に転がる感じ。
思わず激しく恐怖してキョロキョロと周囲を見渡しましたが何かが落とされたような痕跡がありません。

もしかしたら半端な想念で格好だけのポーズをしたのを見透かされて脅されてのかも・・・・と反省を致した次第であります。
今から思えば天狗・・・・だったのだろうと。

その代わりにウワバミソウを沢山持って帰りました。

 

天狗らしきもの

 

幼い頃に天狗らしきものに遭遇した事がある。天狗か知らんけど。
当時、鎌倉に住んでて、当時の鎌倉はだいーぶ未開発の田舎風味だったんだ。
それで家すぐ近くにデッカイ山があって、そこに入り込んでドングリを良く集めて遊んでた。
で、ある日いつも通り友達とドングリ集めしてて、んでドングリを追ってひたすら拾い歩いてたら友達と逸れて、正しい道からも逸れちゃって、ガチで遭難した。

それでその辺りが暗くなって、誰の声も聞こえないし見えない。月明かり程度しか無いしね。
足元は不安定だから、幼心に滑り落ちたら死ぬって核心があった。
それでビニール袋一杯のドングリ抱えて、ワンワンとうずくまって、ずっと泣いてたんだ。

そしたら、目の前に誰かが立った。すげえデカイ脚。それだけは判った。あとはナンも判らん。
今思うと、男の脚だってぐらいか。ごつかったし。
で、何も言わないから、親に言われた迷子の作法として、自分の名前を言って「迷子になった。」と言った。
それでも向こうは黙ってる。
おうちに帰りたい。「集めたドングリをあげるから、一緒に来てくれませんか?」ぐらいは言ったと思う。

こっからが本当に俺の記憶が正しいのか、今思うと不思議なんだが、俺の前の人は、「む」だか、「ん」だか判らないが少し唸って俺からビニール袋を受け取った。
すると、ひょいと馬鹿でかい手に尻を掬われた。
猫を片手で抱く感じか。そんな調子。
当時四歳児とはいえ、尻を鷲掴みにする手だぜ?恐ろしくデカイ。

それで、感触として、父親の肩車よりずっと高い位置に移動するのを感じたら、一回それが下がって急にまた上がった。
気が付いたら眼下に鎌倉全景が見えた。驚いたけど、俺の家は駅の近くにあったから、駅の方をみて、あっち。とか言った。
するとまた、天狗?は唸った。
で、木々の上を跳ねてるのか飛んでるのか判らない様な感じであっという間に山の入り口あたり。
街頭が見えた。
そこで下ろされて、ありがとうを言おうと思って頭を下げて上げたら、もう何もいなかった。
家に帰ると警察は来てるわ親は泣いてるわで大騒ぎ。

その後、俺は山への出入りを禁止されたんだけど、しばらくはこっそり山に入って、お菓子とかを目印になりやすい木の所にお供え?してた。

 

 

天狗の羽

 

34,5年前かなぁ俺がまだ7歳のころのこと。

俺は兄貴と2階の同じ部屋に寝てて親は一階で寝てた。
そのころは当然夜9時ごろには就寝してたんだけど、その日はなんかすごい静かで窓から夜の空を眺めると、月がきれいで雲もなかったから月光でとてもキレイな夜だったんだ
トイレに行こうと部屋をでて廊下にある窓をふとみたら、

庭にある大きい杉の木の太い枝に誰かが乗ってて、こちらを見てるんだよ。
月を光を背にしていたからあまり鮮明には見えなかったんだけど。

その人らしき物体に目を奪われてポカンとしていたのを覚えているよ。
なにか羽のような、ものが生えていたのか、それがマントなのかはわからない、でもそんなようなものがついていたんだ。
そしてちゃんこのようなものを羽織っていて下駄のような何か靴を履いていた。
そしてその何者かと目があって30秒ほどしてからその物体は、バサバサっと羽のようなものを羽ばたかせて飛んで行ったんだ。
そのときはまだ子供だったから、怖いとか感じなかった。
なんかとても不思議な感覚を覚えている。
飛んでいくとき俺に手で軽く会釈をしていったのを今でも覚えている。

そのころ住んでいたところは新潟の田舎だった。
その夜は特別空気が澄んでいて、今考えると虫の鳴き声もなかったように思う。
それでその翌日その杉の木の下に行った。

そしたら何かの羽のようなものが落ちていて、俺はキョトンとしていたんだ。でもそのときはなんだこれ?みたいな感覚でしかなくて。

その夜俺はもう一度会いたいと思って深夜廊下の窓に向かった。
そしたら「バサバサバサッ」と音がしたと思ったら同じ杉の木に降り立ったんだ。
俺はゆっくり手をふってみたら彼も同じように手を振った。
それでまた30秒ほど見つめあっていたら、彼は横を向いた。その横を向いたときの衝撃は今でも忘れられない。

クルっと横を向いたらなんと鼻がとても長かったんだ・・・

そう・・・あれは天狗だったんだ・・・そのあとのことはよく覚えていないけど。
朝目覚めたらまた同じような毎日が始まった・・・

 

天狗の棲むといわれる山で本物を見た

 

聞いた話です。

友人から聞いた話です。
彼の実家の近くに天狗がすんでいると言われいる山と神社があります。
その山は今でも修験道とか山伏のような格好をした人が登ったりして 修行をしにくる人がたまにいるそうです。
年に一度、その神社では祭りがあり、祭りの日には天狗が山の隠れ家から 出てきて神社に泊まっていくと言う言い伝えがあります。
毎年、彼は青年団として祭りを手伝っていて、その年も祭りの準備を していました。
そのお祭りは宵の口から始まって、終わるのは夜中と言う祭りなので 準備は昼過ぎから始まりました。
その日は朝から曇り空で、下手をすれば雨になるかもという様な天気だった ので彼は祭りの準備をしながら空ばかりみていました。
休憩の時、空を見上げた拍子に山の頂上が目に入りました。
その山の頂上は岩がむき出しで、人がいると見ただけで分かるそうです。
その山頂に誰かが立って空に向かい扇子のようなもので扇いでいました。
近くにいた人に
「あれ、何やってるんですかね?」
と指差しても
「あん?何もねえじゃねえか。」
といわれ、
「おかしいなあ」
と思いつつ も作業に戻りました。
準備も終わり、解散になったとき山を見上げると、まだ誰かが空を扇いで いました。
「一体、何してるんだろ?」
と気になった彼は、その人影を ずっと見ていたそうです。
何本かタバコを吸って、いい加減飽きたなあと 思い、帰ろうと回れ右をしたところ「これで大丈夫。」と声が聞こえた ような気がしました。
辺りを見回しても誰もおらず、山を見上げても 人影もいません。
とりあえず、帰路につき、道々で空を見ると雲が薄くなり、少しばかり 晴れ間が覗いていました。
その年の祭りは天気もよく、盛況だったそうです。
祭りの最中、一服したくなった彼は本殿の裏に回り、一服していると
「どうじゃ、凄いじゃろう?」と上から聞こえた気がしました。
見上げると赤い顔に長い鼻、山伏の装束のそのままの天狗が本殿の 屋根に座っていたそうです。
彼が、一瞬、瞬きをすると既にいなくなっていたそうです。
「やっぱり、天狗っているんだよ。」
そういって彼は話ながら興奮していました。
でも天狗さんはその友人氏にしか見えないんだな。
やっぱりこの世のモノとは違う存在なのか。

 

天狗見たことがあるんだが…

 

ずいぶん前に天狗というかガルーダを見たと書いたものです。
天狗の話のその後があったけど恥ずかしくてかけなかったので便乗。
実家に行ったとき、夜中に父と二人でまったりした時がありました。
このスレで天狗を見たらしいと指摘されたばかりだったので、なんとなくその話をしてみた。
「昭和64年にこんなことがあったんだけど、それは天狗だったらしいんだって。」
「ふーん・・・なるほどな」
と何かを納得したかのような相槌を打つ父。
「なに?」
と聞いてみると、
「この前の正月、夜中にベランダで煙草を吸っていたら突然視線を感じた」
と言い出した。
周りを見回してももちろん誰もいない。
でも自分を見つめている視線はあまりにも強く、気のせいとは思えない。
ベランダは私が空中で変なものを見た場所の正面にあたる。
「それからどうしたの?」
「気持ち悪いから家に入った。朝になって塩撒いたからそれからはなにもない。」
「私が見たのもお正月。同じ場所。」
と口に出すとジワジワ怖くなったので、
なんでだろう、怖い、どうしよう、と私はパニくり始めた。
でも父は
「別に怖がる必要はない。よくあること。塩を撒いて清めればいいだけ」
と淡々という。
ただ、言っとくぞ。
塩を撒くのは昔からしていた普通のことだけどな、最近はそんなことにもケチをつけるやつらもいる。
だから撒くんなら誰にも見られないように撒けよ。
「でも天狗に関係するものなんて近くにないのにね」
「○○○神社は天狗の神社だぞ。」
納得。あそこの神社ならありえないことじゃないと思った。
その話しを父としてから自宅に戻ったある日の就寝時、2歳の子供をベッドに残して電気を消しに行った。
ベッドに戻ると、暗がりの中で子供が目を見開いて窓を凝視している。
体も固まって口をパクパクしてる。
どうしたの?と視線の先を辿ったけど、窓の外には何も見えない。
子供は窓を見上げたままプルプルと震え、切れ切れに
「おっきぃ とり」
と言った。
次の日、誰にも見られないように朝一番で塩を撒きました。
子供にしか見えない天狗もいるのかね。なんかトトロみたいだなw

 

『甲子夜話』巻之三十の天狗話。

 

高松侯の嫡子、貞五郎が語ったという。
幼時、矢の倉の屋敷に住んでいたときのことだ。

凧をあげて遊んでいると、遥かに空中を飛来するものがある。
不思議に思って見ているうち、近くなると、人が逆さまになって飛んでいるとわかった。

両足は天をさし、首は下になり、衣服はみなまくれて頭や手にかぶさって、はっきりとはわからないが女とおぼしく、号泣する声がよく聞こえた。
これは、天狗が人を掴んで空中を行くのだが、天狗は見えず、人だけが見えていたのであろう。

貞五郎だけではなく、傍にいた家臣たちもみな見たということだ。

これを読んで寒気がしました。逃げてよかった。

 

天狗

 

俺が7歳のころだから今から35年くらい前かな。俺は2階の部屋で寝てたんだ。大体いつも9時ころには就寝していたんだけどその日はなかなか寝付けなかった。

トイレに行こうと部屋を出て何気なく廊下の窓を見た。雲ひとつない空に綺麗な月が浮かんでいた。月の光が綺麗で子供ながらに神秘的だと感じた。

しばらく見惚れていると庭にある大きな杉の木の太い枝に誰かが立っていることに気づいた。月の光を背中に受けていてよく見えなかったけどそいつも俺のことを見ていたと思う。

その物体に目を奪われてポカーンとしてた。
( ゚д゚)←ちょうどこんな感じの顔でw

逆光で影しか見えないんだけど、なんだか羽のようなものがついていた。鬼太郎が着ているちゃんちゃんこみたいな服を羽織っていて、足の高い下駄を履いていた。

30秒ほど見つめているとそいつは羽ばたいて飛んで行った。そのときは子供だったから怖いとかは感じなかった。なんだか不思議な感覚だった。そういえばそいつ、飛んでいくときに手で軽く会釈をしていた気がする。

住んでいたところは新潟の田舎で夜になると虫や蛙の泣き声がよく聞こえる。だけどその日はとても静かだった。

翌日、杉の木の下に行ってみた。そこには大きな羽が落ちていた。もう一度会いたいと思った。俺はその日の夜もまた廊下の窓の前に行った。

その日もやっぱり静かだった。バサバサバサと音がしたと思ったら杉の木の枝にあいつが降り立った。俺が手を振るとあいつも同じように手を振り返してくれた。

また30秒ほど見つめているとふと横を向いた。そのときの衝撃は今でも忘れられない。そいつの横顔は鼻がとても長かった。

そう、あれは天狗だったんだ。そのあとのことはよく覚えていない。次の日もまた廊下に行ってみようと思ったけど寝過ごしてしまった。それからは天狗の姿を見ていない。

 

天狗は本当にいるぞ

 

友人から聞いた話です。

彼の実家の近くに、天狗が住んでいると言われている山と神社があります。
その山は今でも修験道とか山伏のような格好をした人が、修行をしにくる事がたまにあるそうです。

年に一度、その神社では祭りがあり、
祭りの日には天狗が山の隠れ家から出てきて神社に泊まっていく、という言い伝えがあります。
毎年、彼は青年団として祭りを手伝っていて、その年も祭りの準備をしていました。
そのお祭りは宵の口から始まって、終わるのは夜中という祭りなので、準備は昼過ぎから始まりました。
その日は朝から曇り空で、下手をすれば雨になるかもという様な天気だったので、
彼は祭りの準備をしながら空ばかりみていました。

休憩の時、空を見上げた拍子に山の頂上が目に入りました。
その山の頂上は岩がむき出しで、人がいると見ただけで分かるそうです。
その山頂に誰かが立っていて、空に向かい扇子のようなもので扇いでいました。

近くにいた人に「あれ、何やってるんですかね?」と指差しても、
「あん?何もねえじゃねえか」と言われ、
「おかしいなあ」と思いつつも作業に戻りました。

準備も終わり、解散になったとき山を見上げると、まだ誰かが空を扇いでいました。
「一体、何してるんだろ?」と気になった彼は、その人影をずっと見ていたそうです。
何本かタバコを吸って、いい加減飽きたなあと思い、帰ろうと回れ右をしたところ、
「これで大丈夫」と声が聞こえたような気がしました。
辺りを見回しても誰もおらず、山を見上げても人影もいません。
とりあえず帰路につき、道々で空を見ると、雲が薄くなり少しばかり晴れ間が覗いていました。
その年の祭りは天気もよく、盛況だったそうです。

祭りの最中、一服したくなった彼は本殿の裏に回り、一服していると、
「どうじゃ、凄いじゃろう?」と上から聞こえた気がしました。
見上げると、赤い顔に長い鼻、山伏の装束のそのままの天狗が、本殿の屋根に座っていたそうです。
彼が一瞬、瞬きをすると、既にいなくなっていたそうです。

「やっぱり、天狗っているんだよ」
そういって彼は話しながら興奮していました。

 

天狗にまつわる体験

 

旅の法師が神かくしにあった。天狗にさらわれたとも言っている。
村人が叫びながら列を組んで山を回ると、山上から砂を撒く音がして、
「天狗の仕業ではないぞ」と叫ぶ声が聞こえた。
そして間もなく死体が見つかったという。

 

踏み入ってはいけない場所

 

私がまだ小学校低学年の幼い子供だったころに、
趣味で怖い話を作っては家族や友達に聞かせていました。

「僕が考えた怖い話なんだけど、聞いてよ。」ときちんと前置きをしてからです。

特にじぃちゃんが私の話を喜んで聞いてくれました。

私はそれがとても嬉しかったんです。熱心に聞いてくれるのと同時に、こわがってくれたから。
そんな折、私の作った話がクラスの中で流行りだしました。

放課後の男子トイレで個室を叩くとノックが返ってくる。といったありがちな話です。

クラスの女子の間であっという間に流行り、噂は学年中、学校中へと広まりました。
「男子トイレの前で手招きする男の子を見た」とか言い出す女子も出てきていて
私がやっとその噂を知って「僕の作り話だってば」と言ってもきかず、
その後もまことしやかに囁かれ続けました。

ついにはそこで肝試しを始めるグループまで現れてしまいました。
その肝試しでしたが、なにも起きるわけがないのに、
グループの子供が皆「ノックの音が返ってきた」と言うんです。
大変な騒ぎでした。

そんなワケないだろ!?と思って作り話だということをアピールしようとしたのですが
当時の私は皆に冷たくされるのが怖くて言い出せませんでした。

しかし、そのうち私は自分の話が本当になってしまったのではないかと思うようになり、
すごく恐くなって自作の怖い話をすることをやめました。

その騒動があってからしばらくして じぃちゃんが、
怖い話をしなくなった私に「もう怖い話しないのかい」と聞いてきました。

私はもう泣きじゃくりながらその話をじぃちゃんにしたんです。

ほうかほうか、とやさしく聞きながら、こんなことを話してくれました。

それはな、
みんなが坊の話を本当に怖いと思ったんだ。

坊の話をきっかけにして、みんなが勝手に怖いものを創っちゃったんだよ。

怖い話を作って楽しむのはいいけど、それが広まってよりおそろしく加工されたり、より危険なお話を創られてしまうようになると、いつの日か「それ」を知ったワシらの目には見えない存在が、「それ」の姿に化けて本当に現れてしまうようになるのかもな。

あるいは目に見えるものではなく、心のなかにね。
「おそれ」はヒトも獣も変わらず持つもの。

「おそれ」は見えないものも見えるようにしてしまう。
本能だからね。

だから、恥ずかしくないから、怖いものは強がらずにちゃんと怖がりなさい。

そして決して近寄らないようにしなさい。そうすれば、本当に酷い目にあうことはないよ。
私は、じぃちゃんも何かそんな体験をしたのかと思って
「じぃちゃんも怖い思いをしたの?」と聞きました。

すると、予期しなかったじぃちゃんのこわい話が始まったのです。

昔、じぃちゃんは坊の知らないすごく遠くのお山の中の村に住んでいたんだよ。

そこで、じぃちゃんの友達と一緒に、お山に肝試しに行ったことがあるんだ。

そうだね、じぃちゃんが今でいう高校生ぐらいのころかな。
お地蔵さんがいっぱい並んでいたけど、友達もいるし全然怖くなかった。

でも、帰り道にじぃちゃんの友達が、お地蔵さんを端から全部倒し始めたんだ。
「全然怖くない、つまらない」って言ってね。

じぃちゃんはそこで始めてその場所に居るのが怖くなったよ。なんだかお地蔵さんに睨まれた気がしてね。

友達を置いてさっさと逃げてきちゃったんだよ。
そうしたらその友達はどうしたと思う?
坊)死んじゃったの?

爺)ううん、それが何も起こらないで普通に帰ってきたんだよ。

でもじぃちゃんはもうそれからオバケが怖くなって、友達と肝試しに行くのを一切やめたんだ。

その友達はその後も何度も何度も肝試しといってはありがたい神社に忍び込んだり
お墓をうろうろしたりお地蔵さんにイタズラしたり色々するようになってね。

周りの人からは呆れられて相手にされなくなっていったよ。
人の気をひくために
「天狗を見た」

なんていうようになってしまった。
じぃちゃんに「見てろ、噂を広めてやる」なんて言って、笑っていたよ。

そして、ある日ふっと居なくなったんだ。
じぃちゃんもみんなと色々と探したんだよ。
そしたら…
山の中の高い木のふもとで、
友達は死んでた。

木の幹には足掛けに削った後がてんてんと付いていてね。

友達は自分で木に上って、足を滑らせて落ちたんだ。ばかなやつだよ。

坊、世の中には人が入ってはいけない場所っていうのがあるんだ。
それは怖い場所だ。

坊だったらタンスの上もその場所だよ。

落ちるのは怖いだろ。そういうことだよ。

じぃちゃんの友達には、怖い場所が見分けられなかったんだ。

坊)怖いね。ばちがあたったのかな。
いいや、怖いのはここからさ。

友達が死んでから、村の中のひとたちが次々に「天狗を見た」って言い出したんだ。

じぃちゃんは「あれは友達のでまかせだ」と言ったんだけどね。

友達が天狗の怒りに触れた、祟りだ、呪いだ、と皆は自分達でどんどん不安をあおっていった。

夜通しで見張りの火まで焚いたんだ。

皆が顔をあわせるたびに天狗の話をするので、村の中がじめじめしていた。
そんな時に限って具合が悪くてね、村の中でケガをするのが4件続いたんだよ。

どうってこともないねんざまで数に数えられてね。
どう見てもあれは皆おかしくなってた。

さらに噂に尾ひれがついて、
「天狗に生贄を出さなくては皆殺される」とまで酷い話になっていた。

そしてついに、本当に生贄を出そうという話をするようになったんだ。

友達が死んだのは木から足を滑らせて落ちたからなのに、完全に天狗のせいになってた。

村の中の皆も、人が入ってはいけないところに踏み入ろうとしていた。

それはね、人の命だよ。
誰にもそれを奪う権利なんてないだろうに。
じぃちゃんはね、天狗よりも村の中の皆がすごく怖かったんだよ。

だからね、じぃちゃんは、その村から逃げてきたんだ…

じぃちゃんのこの話は、その後もねだって2度程聞かせてもらいましたが
「絶対に内緒だぞ」と言われ、両親の居るところでは決して話しませんでした。

でも、今でも私の家には父方の実家はありません。

農家の次男のじぃちゃんが、庄屋の娘のばぁちゃんと駆け落ちしてきたからだよと、
私の両親からはそう聞いています。

じぃちゃんが私に自作の怖い話を聞かせてくれたのかとも思いましたが、多分違います。
その長い話が終わった時、 じぃちゃんは大粒の涙をぼとぼと、私の小さな手の甲に落としたのですから。

今も思い出して涙腺が緩みました。

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