心霊ちょっといい話『墓参りにて』など短編全5話

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心霊ちょっといい話『墓参りにて』など短編全5話 不思議な話
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墓参りにて

 

うちは今年の4月がばあちゃんの3回忌。
去年の4月、仕事が忙しくてなかなかお墓参りに行く時間が無くて、(お墓までは車で片道2時間とかなんだけど)結局その年のGW最終日に行くことにした。
その日の明け方なんだけど、、ばあちゃんが夢に出てきて、
「○○ちゃん(私)、まだ来てくれないの?」って、悲しそうな顔してたんだ。
「ううん。今日行くんだよ。だからそんな悲しい顔しないで…」
って言いながら、目が覚めた。
ぼろぼろ泣いてる自分にびっくり。
心霊体験と呼べるかも微妙だけど、亡くなった人が夢に出てきたのは初めてなんで、ああ、こういうことってほんとにあるんだな~と。

あと、ばあちゃんのお墓に行くと、いつも蛍光ピンク色の変わった虫が二匹で飛んでて、きっと、ばあちゃんと、一緒にお墓に入ってるじいちゃんなんだろな~って勝手に思ってる。

 

 

引きとめ

 

祖母の葬式のとき。
なんだか知らないが、異様なまでに番狂わせが重なった。
まず、葬儀屋が何を思ったか「通夜ののち、焼き場でお骨にしたあと、葬式」などという、当地の習慣とはまったく違う段取りを組む。
(通常は通夜→葬式→焼き場。春先だったので、遺体が傷む心配はなかったのだが。)
当然もめて、葬儀滞る。
その上その業者の差配ミスで焼き場の手配ができず、またまた葬儀滞る。
親戚一同怒り狂い、よけいに葬儀滞る(w
そこへ、ひょこっと人がやってきた。
・・・・・・ずっと音信不通だった従姉妹(Yちゃん)だった。

そういえば、Yちゃんは、ばあちゃんにとっては初孫だった。
骨になる前に会いたかったんだな、きっと。

 

 

火遊び

 

保育園の時、マッチが不思議でしょうがなかった。こすったら火がつくって現象が不思議でしょうがなかった。そもそも火ってもの自体がよく分かってなかった。

日曜日の昼間。母親は仕事に行ってた。父親は居ない。
わたしはマッチを取り出して、仏壇の部屋の中央に立ち、こすってみた。
火がついた。その勢いにビビって火のついたマッチ棒を手から話した。床は畳。
そのまま落下して、畳に燃え移り、家は家事になる。はずだった。
でも、何故だか床に落ちる前に、マッチの火は消えた。あわてて拾って水につけて黙って隠してた。

成人してから、ふと思い返して、マッチに火をつけて、部屋の中で落としてみた。
部屋の中では無風だし、そもそも落下による風圧程度じゃとてもじゃないが火は消えなかった。
確証はないけど、何故だか確信できる。鬼籍に入った婆ちゃん、仏壇の中から見守ってくれてありがとう。
貴方が火を消してくれた。
私はそうおもいます。

 

 

飲めないはずのジュース

 

二十代前半ではしらないかも知れないけどさ。
一昔前に、コカコーラからHi-Cってジュース出てたの覚えてるかな?
俺は100%じゃないフルーツジュースは直ぐに頭痛になるんだけど、特にHi-Cは一口でクラクラに成るのさ。
最初に飲んだのは幼稚園位でさ、札幌にあるテレビ塔の展望台に上ってウキウキしてる時にもらって、一発で吐いてウキウキ気分から一転して欝になった。
それからも数年に一度位チャレンジしたけど、薬っぽいジュースは大人になった現在でも駄目。
しかし、一度だけ美味しく飲めた事があってさ・・。

俺が16の時にバイク乗ってて、
20キロ離れた実家に帰るのに隣町まで走ってたのさ。
夜の8時位で国道は渋滞してたから、いつも裏道を通ってね。

明るい道から街灯もまばらな道に出てのんびり走ってた。
途中、一個だけバス停があってさ、周りに家が1,2軒有るだけなので、夜にというより、昼でもバスを待ってるのは見たことが無い。

国道から裏道に出て、そのバス停の横を通り過ぎる時に目の隅に目立つ物が見えた・・。
黄色い帽子に青い服、黄色い鞄の幼稚園児がね。
見た時は気にもしなかったけど、時間を考えるとやっぱりおかしい・・。
迷子とかだと可愛そうだから、Uターンしてバス停まで戻ったが人影は無し。
土手になってるので、転んで落ちてやしないかと心配になり、整備用のライトであたりを見回したがやっぱりいない・・。

数分探したけど、ただの気のせいかなとバイクに跨ってヘルメットを被った時にふと、無性にHi-C飲みてぇ・・・ってなってた・・。
具合が悪くなるから絶対に飲みたくなんてならないけど、その時はどうしても飲みたかった。
もしかして、あの子が飲みたいのかも・・って思ったからさ、取りあえず近場の店へ向かってポケットをまさぐったが・・・。
その当時は語れない程の万年貧乏・・・十円玉で100円しかなかった・・。
当時、ジュースは110円。
諦めつつも、つり銭のところを見ると、見事に10円が・・・。
奇遇にも買えたので、バイクに跨りバス停へ。

バス停に着いてプシュー、ゴクゴク・・・うまい・・・・・・
取りあえず、飲みたいって事は代理で飲むのかと思って思い切って飲んだらうまかった。
半分だけ飲んで、バス停に缶を供えて手を合わせて「げんきでね」って告げて帰りました。

その後もフルーツジュースは飲みましたが、どれも撃沈です。

 

 

予感

 

ある朝、おきてきた夫が今すぐお父さんに電話しろ、と言う。
は?なんで?と聞くとこういう夢を見たと言う。

私の母(その3年前に死亡)と父(健在)私たち夫婦で仲良く並んで電車に乗っていた。
母の顔は真っ白で終始ニコニコしていたという。次の停車駅が近づいてきたら「私はここで降りなければ」と立ち上がった。

「ほなワシも降りるわ」
と立ち上がった所、母は喜んでちょっとはにかみながら手を出して父の手を取った。夫はなぜか父を一緒に行かせたらいけないと思って必死に父の母が握ってない方の手を掴んで
「あかん!お父さん!行ったらあかん!」と引っ張ったそうな。

父は戸惑っていたが、そこでドア開いて母は私たちを見ながら。ちょっと寂しそうな笑顔でスーーーと降りて行った。

以上が夫の見た夢で、母が寂しくて父を迎えに来たのに違いないと言う。
電話して見たところ、本人が出て全然変わった様子はなかった。
だが、同居している兄に聞くと長年朝5時起きの父が今日は起きてこなくて8時に起こしに行ったという。

ちなみに夫はちょっと霊感のある人がそろって守護霊がはっきり見えますねといわれる人。
道に放置されたネコの遺体をきちんと始末して、そのネコが夢枕お礼にやってきたということは2度あります。

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