心霊ちょっといい話『死ぬ日を選んだ愛犬』など短編全10話

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心霊ちょっといい話『死ぬ日を選んだ愛犬』など短編全10話 不思議な話
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なくした指輪

婚約した二人が海に遊びに行った。男の人の家業が破綻して男の人は婚約を解消しようと心の中で思っていた。婚約者は男の人の母親が病気で亡くなる前に指輪を貰っており、それを婚約指輪として受け取っていた。
いつ、婚約解消を切り出そうかと思いながら夜の浜辺を歩いていた男の人に、女の人が叫んだ「指輪がない!!」
男の人は思った。見つからなったら婚約は解消しよう。
死んだ母がそうしろと言っているように思った。

女の人は男の人の思いも知らないまま大事な指輪を無くしたショックで泣きながら指輪を探した。男の人は見つからない方が彼女の為になる気がしていいかげんに探した。
月明かりの中、きれいな貝殻が落ちていた。仏壇の母親の位牌の前に供えようと拾ったその貝殻の下に、指輪はあった。
二人は結婚、めでたし、めでたし。

 

 

生まれ変わりのよう

小学生のころ、夏休みに田舎へ帰った僕はいつも従兄弟と遊んでいた
ある日、いつものように従兄弟が遊びに誘いに来たが
なぜかその時は「あとから行くよ・・・」といって断った。

従兄弟は一人で川へ行き、溺れて死んでしまった。
葬式のとき、実は僕が生まれる直前に
その川の同じ場所で別の従兄弟が溺れて死んだと聞かされた。
そして、この夏休みに田舎へ遊びにきた僕を見て
親戚がみんな口をそろえて言っていたことを思い出した。
「(前に死んだ従兄弟に)そっくりだねぇ、まるで生まれ変わりだよ」

いい話というより、単にコワイ話かな?

 

 

死ぬ日を選んだ愛犬

うちの犬も死ぬ日を選びました
ある日、後ろ半身がマヒして歩けなくなり、下の世話(排尿とか)も
うちの両親がカテーテルしていたため、いつも誰かが家にいなくてはなりませんでした
ところが、どうしても家族全員で出かけなくてはならなくなりました
ほかならぬ私の結婚式が控えていたからです

その式の4日前、犬は息を引き取りました
何かと忙しくなる直前のことでした
でも、本当は乳母車に乗せてでも連れて行きたかった・・・

マギー、もうすぐおまえがいなくなって1年たつね。

 

 

四十九日

8年前の話です。
趣味の仲間で、みんなに可愛がられていたとても明るい大学生、K君が突然自殺しました。 辛い悩みをかかえて、それでも明るくふるまっていたのが後で分かって、何もしてやれなかった自分に腹が立って泣けました。
個人的には特別親しくしていたわけではなかったけれど、どうしてあんなにいいヤツがこんなに若くして死ななければならなかったのだろう?
自殺して、成仏出来るんだろうか?と心配でした。
そしてある日、夢を見ました。
自分がスーパーでレジ打ちをしていて(実際はそういうバイトはやっていない)、そこにK君が客として現れたのです。「えっ?K君死んだんじゃなかったの?」と
言うと、「何言ってるんですか、ホラ足ありますよ!」

とニコニコしながら答えてくれたんです。 「そう、良かった…元気でね!」と言うと、「ありがとうございます。じゃあまた!」と、ずっと笑顔のままで去って行きました。 とても素敵な笑顔でした。そこで目が覚めたのですが、その日は、K君の四十九日でした。きっと、成仏出来たんだと信じています。

 

 

お守りから足が

私の友達からきいたちょっとカワイイ話し。

太宰府天満宮のお守りを買ってちょうど一年たってお守りの効力がきれる日に机にむかっていたとき、お守りからふわっと煙がでたような気がしてお守りのほうを見たそうです。
そしたらお守りからちいさい足袋をはいた足が出てきて2、3歩あるいてきえたそうです。
うららかな春の日だったと言ってました。

私の中学時代の友達で、一番仲がよかったので霊感が少しあることを教えてくれました。
ほかの人には引かれると思って言わなかったみたいです。
ほかにもおばあちゃんの霊がついてくれているとも言ってました。
そういうのは見えていてもこわくなくてあとから気づいてびっくりすると言ってました。

 

 

シンクロ

親にも内緒の彼氏とのお泊り。
夜中、どうも喉がつまったような、異物感があるような、何度も水で流したけど無くならなくて、どうにもこうにも苦しい・・。
変に心臓もドキドキして眠れないでいたら友達に彼氏の部屋の電話番号を聞いたという親からの電話。
「おじいちゃん危篤だ!」
それから慌てて家に帰ったらピタリと苦しいのが治まっていました。
祖父は両親が駆けつけた時には亡くなっていました。
死因は痰が喉に絡んで窒息でした。

泣きました。謝りました。
親にも内緒の彼氏の家のお泊りなんて祖父ならどんなに怒るか想像できました。

 

 

夢の中で再会

母は、5歳の時に母親を亡くしました。若くして母を生んだ私の祖母は24歳になったばかりでした。
その時から、母の夢に祖母が現れるようになったそうです。
それも、母が具合を悪くした時にだけ現れて具合の悪い所を撫でてくれるそうです。
(一度、肩が痛いときに脇腹を撫でるので不思議に思ったそうです。次の日、整体に行ったら、悪いのは脇腹。それをかばって手を動かすのに無理をするから肩が痛くなってると言われてびっくりした事があるそうです)
母は結婚して、私を生み、孫もできました。
いまでも、どこか具合が悪くなると夢に祖母が現れるそうです。
年を取らないまま、自分の娘ほどの年齢の母親が現れるそうです。

単に夢の話ですね…。

 

 

夢の中で警告

去年の六月頃なんだけど、死んだ母ちゃんが夢にでてきて、墓がどーたらいっている。
なんか胸騒ぎして、帰省しようと思いつつ、仕事が忙しかったんで帰るのをサボッてたら、寺から電話がかかってきた。
集中豪雨で、斜面にあるおれんちの墓が崩れかけている、って。
慌てて見に帰ったら、ホントに崩れる寸前で補強工事してもらうことになったんだけど、見積もりだしてもらったら、おれにはとても払えない大金。
が。ちょうど満期になった保険があったことを思いだして、調べたら、ぴったりの金額だった。
結局、払戻金で払ったが、それは元々は親が払った保険だった。
母ちゃん、もしやコレみこして払ってたんではなかろうか。確かにおりは甲斐性のない息子だが。
なんともいえない気分でした。

おれの伯父さん(故人)も昔、「死んだ親父が夢にでてきて、『義一(伯父の名前)、おんどりゃあ家が流されるちゅうのに、なんしとんじゃ』と怒られて、もしやと墓をみにいったら、増水で敷地が削られて墓石が倒れ
ていた」と話してたけど。
いやはや自分にも、こういうことが起きるとは思わなかった。
ご先祖様は大切に・・・・

 

 

おばあちゃんの「夢」

これは私が知人から聞いた話です。
彼がある老人ホームを慰問したとき、そのホームに痴呆症(といわれている)の女性が入所していました。そのおばあちゃんは消灯後みんなが寝静まってから、ぶつぶつ独り言を言うので周囲から嫌がられ、度々注意を受けていたようです。
たまたま知人は、そのおばあちゃんの目がキラキラしているので、ふと彼女の話しを聞いてみたくなりました。
すると、痴呆症と思われていた人が、すらすらを話しを始めました。
なんでも、彼女はご主人と死に別れてその施設に入所されたそうです。それからというもの、夜な夜な亡くなったご主人がそのホームを訪れ、話しをしに来てくれるようになったそうです。
しかも、そのご主人は亡くなってからというもの、なんと、海外旅行を楽しむようになり、その旅行の話しを聞かせにホームに現れるとのことでした。
ヨーロッパへいったり、アメリカへ行ったりそのつどその旅行がどんなに素晴らしかったかを報告されるそうです。
しかも、生前と何ら変わらぬご主人が……
でも、他の誰にも姿も見えなければ声が聞こえるわけではありません。「こんなこと、誰にも話せませんよねえ。」とおだやかに苦笑されたそうです。
私の知人は、この彼女の「話し」を疑うことができなかったそうです。
さて、私はこの知人の「話し」を疑うことは簡単です。
でも、たとえ知人の「夢」だとしてもおばあちゃんの「夢」だとしても私は事実であると信じます。それが人と人との縁(えにし)にたいする私の「夢」だからです。

 

 

大好きだった祖母の新盆。墓参りにいったら、墓石にきれいな白い蝶がとまっていた。私達家族が帰る時に車のところまでひらひらと飛んで
付いてきた。私達が車に乗り込むと、またお墓の方に戻って行った。
その年の暮れ、もう雪も降ろうかという頃、私は仕事で悩んでいて、夜の8時に10階の社員食堂で夕飯の後、ぼんやり外を見下ろしていた。
その時、大きなはめ込み窓の外に蝶が飛んで来た。そして、風であおられながらも、私の顔の前辺りを離れまいとするかのように飛んでいた。
こんな季節に蝶がいるのか。蝶はこんな高い所まで飛べるものなのか。
不思議だった。その蝶は暫くしてゆっくり風にあおられるように窓から離れていった。お墓にいたのと同じようなきれいな白い蝶だった。

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