『禁忌の獣の毛筆』など短編5話|【狂気】人間の本当にあった怖い話

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『禁忌の獣の毛筆』など短編5話|【狂気】人間の本当にあった怖い話 人間の怖い話
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鎌オヤジ

 

母が小学生のとき、学校から帰っているときの話です。
母は妹(私にとっては叔母ですね)と一緒に歩いてたらしいんですが、垣根の前を歩いた瞬間、その中からいきなり鎌が目の前に振り下ろされたそうです。
鎌の柄には血が付いていたらしく、叔母と母は目が点。

その垣根から、ヘラヘラ笑いながら鎌を振りかざすオヤジが出てきたそうです。
二人は叫び声を上げ、猛ダッシュで逃げたそうです。
何事かと思った近所の人が警察に通報。

その垣根からは鎌で刺され、重症を追った男性がいたそうです。
その鎌オヤジ(こう書くと何だか深刻さが欠けてしまうような気がしますが)はアルコール中毒か何かでラリってたらしいのですが…。

数十年前の沖縄での事件です。
しかしもしも母も刺されていたら、私はいなかったかも知れないんですよね…。
そう考えたら本当にゾッとします

 

 

禁忌の獣の毛筆

 

知り合いの話。
彼の親戚に筆作りの名人がいた。
彼が書道をたしなむせいもあって、よくその伯父さんの家に遊びに行っていたそうだ。
ある時、一本の変わった筆を見せられたことがあるという。
見た目は普通の白毛筆なのだが、何というか、手触りがえらく気持ち悪かったらしい。

毛の一本一本が、まるで自ら指にまとわりついてくるような気がしたのだという。
これはグチの毛から作った筆だ、と伯父さんは言った。
グチというのは伯父さんが勝手に付けた名前で、本当の名前は猟師しか知らないそうだ。
一種の禁忌に当たる獣らしく、その毛皮は滅多に手に入らない。

伯父さんの数代前の先祖が、かなり無理をして入手したということだ。
その筆には、人を呪う力があると伝えられていた。
呪いたい人の名前をその筆で書くと、ひどい災いがその人に降りかかるのだと。
試す気にもならないけどな。

そう伯父さんは苦笑していた。
伯父さんは、つい先日に亡くなったそうだ。
呪い筆がどこに行ったのかは、もう彼にはわからないのだという。

 

 

拉致

 

友達の知り合い(Aさん)の友達(Bさん)が実際に体験した話らしい。
ある夜、Bさんが家に帰ろうと暗い道を歩いてたら、急に車で誘拐されて、何処だかわからないところにまで連れていかれて、何年も働かされた。
ある時親切な人と会い、ココは四国の山奥だという話を聞かされた。

その親切な人の協力もあって、海を死ぬ気で横断し、岡山まで逃げることが出来た。
家に帰ってから知ったのだが、Bさんの友達のAさんが借金のため働いて臓器を売れと言われたのだが、そんなことできるはずもなく、代わりに友達を連れてきてくれと言ったため連れていかれたらしい。
あのままあそこにいたら臓器まで売られていたことになる。
それを聞いて以来Bさんは外に外出できなくなったとか。

 

鞄に出刃包丁

 

幽霊とかそういう話じゃなくて申し訳ないんだけど、
今から30年位前、通ってた小学校に不審者が乱入して大騒ぎになったことがあった。
授業中に突然外が騒がしくなって見てみると、廊下で髪振り乱して奇声を挙げているおばさんが先生たちに取り押さえられてた。

その後校長室に連れて行かれ色々と事情を聞いたところ何でも旦那と夫婦喧嘩して子供と一緒に家出するつもりで娘を連れ出そうと学校にやって来たらしい。
その日の夜、保護者向けの集会が行われ帰宅した母の話によると乱入した女性の鞄から出刃包丁が見つかったらしく警察に引き渡されたそうだ。

娘を連れ出してその後無理心中でもするつもりだったのかというとそうではなく、実はその女性には娘どころか旦那もおらず精神病院の入退院を繰り返している頭のおかしい人だったらしい。
持ち込んだ包丁で何をするつもりだったのかと想像すると今でも時々ゾッとする。

 

井戸の底の子

 

俺んちの庭に井戸があったんだけど、その井戸で何回か人を見たんだ。
底の方からこっちを見上げてる男の子。
だから夜に井戸の近くに行くのは怖かった。

だけど、一番怖かったのはそのことを親に言った時。
すぐに親父が蔵からでかい石を何個か持って来て、井戸にガンガン放り込んでた。
その時親父が泣いてたんだよね。

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