【信じようと、信じまいと】『透視の実験』など全50話 – ロア – 噂話集 – 嘘のような本当の話

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【信じようと、信じまいと】『透視の実験』など全50話【1】ロア - 噂話集 - 嘘のような本当の話 信じようと信じまいと
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中国の兄墳という地域には、まるで公園にある砂場のような広さの「砂漠」がある。
地元の人間は月初めになると、この「砂漠」の真ん中にたくさんの干し肉と水が入った小さな瓶(かめ)を置く。
たまたま海外出張で立ち寄った日本人が「どうしてこんな事をするのか?」と尋ねると、瓶を運んでいた青年は
「ここは仕事帰りに通る場所だからね。夜の暗いとき、砂漠に迷い込んで遭難したときの用心だよ」と答えたそうだ。

 

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正確な場所は伏せるが、品川にある公園で「明かりがつかない外灯」が1つだけある。
何度も蛍光灯を交換したり、外灯そのものを設置し直したりしたのだが、どうしてもそこだけ灯らないのだ。
近所からは強盗や強姦といった犯罪の火種になるのではないかと心配されたが、これまでにそういった事件は発生していない。
ただ、この公園に住むホームレスの行方不明率は都内で一番高いという。

 

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少女は自宅の庭で花の水やりをしていて、土の中から何かがのぞいているのを見つけた。
スコップで掘り出して見ると、ボロボロになった少女の宝もの入れの缶だった。
中には震えた字で書かれた手紙と見覚えのない紙幣数枚、知らない男の写真が入っていた。
手紙には差出人は82歳になった自分であることと、これからの人生についての予言が書いてあった。

 

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砂漠の昆虫には暑さと乾燥を防ぐために砂の中に潜る種がある。
アフリカの砂漠に、同じように砂の中で日中を過ごす民族が居住している。
彼らは、長らくそのような生活をしていたためだろう、指先は硬く尖った形をしている。
ところで、処女膜は人間とモグラにしかない。

 

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アフリカ中部に、牛や馬、果ては人間に至るまで、食べるものによって「食べる」という言葉を
使い分ける地域がある。1980~83年にかけて、言語学者シェリング教授を中心として、
地域内の言語調査が行われた。結果、その部族が「空から神が訪れた」との伝承を持つ場合、
何を食べる際に使うのか分からない「食べる」の数が、際立って多いことが判明した。

香港の一角に、通称「見上げる人々」と呼ばれる一連の彫像がある。空に目を向けている人物像が
何カ所かに配置されているだけなのだが、一様に無表情なため地元ではあまり人気はない。
彫像の近辺は飛び降り自殺が多い地域としても知られているのだが、自殺者が飛び降りるのは、
決まってそれぞれの像の視線が注がれるビルの屋上からであることが知られている。

 

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1932年、ソ連のチェレムホボ炭田で、試掘に赴いた炭鉱夫たちが行方不明となる事件が起きた。
一人だけ戻ってきた者がいたが、全身に大量の返り血を浴びており、殺人容疑で逮捕された。
ところが、取調べ後,当局は周囲を封鎖。そのまま数日後、ガス発生を理由に試掘抗入口は爆破された。
逮捕された炭鉱夫は結局釈放されなかったが、奇妙なことに国から表彰されたとの記録が残っている。

 

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北海沿岸の漁師だったティム・ネイスミスは、ある日猛烈な時化に巻き込まれ、やっとの思いで浜へ辿り着いた。
家に帰ると妻や子供たちの様子がおかしい。ティムは少し前、既に帰って来たと言うのだ。もう一人のティムはその後も現れ続けた。
いつも必ず玄関から疲れた様子で入って来て、「帰ったよ」と言いながら部屋を横切り、洗い場の戸口で消えてしまうのだ。
ティムが死んでから150年近くが経ち、彼の子孫は同じ地所に住んでいるが、今でも度々ティムが玄関から入って来ると言う。

 

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1952年、アメリカ・ルイジアナ州沿岸で飛行機事故が発生し、海中に墜落。飛行機は大破し、捜索の結果行方不明者多数の、絶望的な事故となった。
ところが何週間かのちに、飛行機事故にあい行方不明になっていた乗客全員がテキサス州で保護されたという。
そのとき取材した新聞記者によると、パイロット含め乗客は全員助かった理由について口を閉ざしている。
しかし一人の子どもが「パパ、あの怖い黒い人に何を頼んだの?」と言っていたのをかすかに聞いたという。

 

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1885年の2月9日、英国はデボンにて160kmにわたる奇妙な獣の足跡が発見された。
小さな穴を通っていたり野原で突然途切れていたりと不審な点が多かった。
蹄を持った二本足の動物と推定され、地元の人間は悪魔ではないかと恐れた。
動物が通ったらしい茂みを犬に探させようとすると、みんな怯えて逃げ出してしまったという。

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