神話に登場する神様には、罪を裁く神、契約と正義の神など『法に』まつわる神様が存在します。
ここでは、日本と世界の神話に登場する「司法神」を一覧で紹介します。
日本の司法神
- 閻魔
地獄、冥界の主。冥界の王として死者の生前の罪を裁く神。
日本の仏教においては地蔵菩薩の化身と同一視されている。
世界の司法神
- シャマシュ
正義を司る法と裁判の守護神として崇められ、「真実と正義の主」「天と地の裁き主」「運命を決する方」などの添名で呼ばれていた。 - バルドル
北欧神話の光の神。
最賢明で、美しく光り輝く美貌と白いまつ毛を持ち、雄弁で優しいとされる。
やや優柔不断な面もあったが彼の裁きは不変であるといわれる。 - フォルセティ
北欧神話における司法神。正義、平和、真実を司る。
平和を愛する優しい神であったので、彼の裁きを受けた者は、彼の判決に従う限り、安全に生きることができたとされる。 - ヴァルナ
古代インドの神であり、最高神でもある。
天司法神(=契約と正義の神)、空神、水神とされる。 - ミスラ
イラン神話に登場する英雄神。その名は本来「契約」を意味する契約・約束の神。 - ヤマ
赤い衣を着て頭に冠を被り、手に捕縄を持ち、それによって死者の霊魂を縛り、自らの住処・国に連行する。ヤマの世界は地下で、死者を裁き、生前に悪行をなした者を罰する恐るべき神とされる。
世界の司法の女神
- テミス
ギリシア神話における法・掟の女神。 - ディケー
ギリシア神話に登場する正義の女神。
人類を見守り、人類が不正を働いた時にはこれをゼウスに訴えるという。 - ユースティティア
ローマ神話に登場する女神。
名前はラテン語で「正義」を意味し、英語ではジャスティス (Lady Justice) と知られる。
正義の女神であることから、裁判所などでは、天秤と剣を手にし目隠しをしたユースティティア(あるいはテミス)の像 (Statue of Lady Justice または Statue of Jusctice) を飾る習慣がある。ユースティティアの像は日本の最高裁判所にもある。 - マアト
古代エジプト神話の女神。
「法」「真理」「正義」を司るとされる。
頭にダチョウの羽根を指した女性の姿で表される。この羽は、真理の象徴とされ、死者の魂を量るため、天秤の皿の一方に置かれた。
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