中国の有名な妖怪 128選|中国神話の龍・鬼・瑞獣・霊鳥 一覧

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中国の有名な妖怪|中国神話の龍・鬼・瑞獣・霊鳥 一覧 妖怪
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  1. 太歳星君(たいさいせいくん)
    【Tàisuì Xīngjūn/タイスイ・シンジュン】
    道教および中国民間信仰における「歳星(木星)」の神霊。方位と年運を司り、災厄・厄年を防ぐ守護神。日本の陰陽道における「方位神・歳徳神」にも影響を与えた。
  2. 夸父(こほ)
    【Kuāfù/クアフー】
    『山海経』に登場する巨人。太陽を追って走り続け、渇きの末に倒れ、その杖から桃林が生じたという。挑戦と執念の象徴。
  3. 姑獲鳥(こかくちょう)
    【Gūhuòniǎo/グーホーニャオ】
    『博物志』などに登場する怪鳥。赤ん坊の泣き声で人を惑わすとされ、日本の「産女(うぶめ)」伝承の原型といわれる。母の未練と哀しみを宿す妖鳥。
  4. 孟極(もうきょく)
    【Mèngjí/モンジー】
    『山海経・北山経』に登場する瑞獣。額に斑のある白い豹のような姿で、人懐っこく、狩りに巧みとされる。吉兆と安寧の象徴。
  5. 封豨(ほうき)
    【Fēngxī/フォンシー】
    『山海経』に登場する猪に似た猛獣。荒野に住み、人や獣を襲うとされる。混沌と野性の象徴。
  6. 山精(さんせい)
    【Shānjīng/シャンジン】
    山に宿る精霊。人を惑わせ病をもたらすと信じられた。各地の伝承により姿を変え、森羅万象の「気」の化身とされる。
  7. 巴蛇(はだ)
    【Bāshé/バーシェ】
    『山海経』に登場する巨大な蛇。象を呑み込み、三年後に吐き出すとされる。圧倒的な自然力と破壊の象徴。
  8. 応龍(おうりゅう)
    【Yìnglóng/インロン】
    翼を持つ龍神。『山海経』や『淮南子』に登場し、黄帝を助けて蚩尤を討ち、洪水を鎮めたと伝わる。天の使命と秩序の象徴。
  9. 息壌(そくじょう)
    【Xīrǎng/シーラン】
    投げると自ら増え続ける神秘の土。共工や鯀の治水神話に登場し、天地創造の力を秘める物質として語られる。
  10. 望天吼(ぼうてんこう)
    【Wàngtiānhǒu/ワンティエンホウ】
    「龍生九子」の一体。常に天を仰いで吠える龍子で、鐘楼や屋根の上に置かれ、天災を祓う守護とされる。忠誠と警戒の象徴。
  11. 朱雀(すざく)
    【Zhūquè/ジューチュエ】
    四神の南方守護神。炎の翼を持つ神鳥で、火・夏・礼を司る。再生と浄化の象徴として崇拝された。
  12. 椒図(しょうず)
    【Jiāotú/ジャオトゥー】
    「龍生九子」の一体。貝殻のように口を閉ざし、門の守護神として祀られる。沈黙と防護の象徴。
  13. 檮杌(とうごつ)
    【Táowù/タオウー】
    四凶の一体。頑迷で怒りっぽく、争いを好む獣神。古代では罪人の象徴としても描かれた。混沌と暴虐の化身。
  14. 欽原(きんげん)
    【Qīnyuán/チンユエン】
    『山海経』に記される怪鳥(あるいは虫の神)。姿は鳥にも虫にも似ず、現れる地に不吉をもたらすとされる。変化と不安の象徴。
  15. 比翼の鳥(ひよくのとり)
    【Bǐyìniǎo/ビーイーニャオ】
    古代中国の伝説上の霊鳥。雌雄がそれぞれ片翼しか持たず、二羽で寄り添って飛ぶ。夫婦愛や永遠の絆の象徴として詩経にも詠まれる。
  16. 水母娘娘(すいぼにゃんにゃん)
    【Shuǐmǔ Niángniang/シュイムー・ニャンニャン】
    水を司る女神。旱魃を鎮め、井戸や泉を守る守護神。『封神演義』では女仙として描かれ、慈悲と浄化の象徴。
  17. 水落鬼(すいらくき)
    【Shuǐluòguǐ/シュイログイ】
    溺死者の霊が化した水の妖怪。人を水底に引き込むとされ、冥界への境界に棲む存在として恐れられた。
  18. 水虎(すいこ)
    【Shuǐhǔ/シュイフー】
    『山海経』および民間伝承に登場する水中の獣。人を襲うが、水難除けの護符にも描かれる。『水滸伝』の題名「水滸」の語源ともされる。
  19. 朱厭(しゅえん)
    【Zhūyàn/ジューイェン】
    『山海経』に登場する赤い毛の猿のような怪物。災厄や戦乱を予兆するとされ、出現は不吉の兆しとされた。

 

  1. 江豚(こうとん)
    【Jiāngtún/ジャントゥン】
    長江流域に棲むスナメリ(長江江豚)にまつわる伝承上の姿。しばしば“人の魂の化身”や吉兆として語られる。
    ― 川面に息づく白い影は、失われた声を運ぶ。
  2. 沙悟浄(さごじょう)
    【Shā Wùjìng/シャー・ウージン】
    『西遊記』の主要人物。天界の巻簾大将から流刑となり妖となるが、三蔵法師の弟子として取経の旅に加わる。
    ― 砂河に沈む過去は、数珠のように重い。
  3. 混世魔王(こんせいまおう)
    【Hùnshì Mówáng/フンシー・モーワン】
    『西遊記』序盤に登場する妖王。若き孫悟空と争った妖族の王のひとり。
    ※「混世四猴」の一角という記述は誤りのため削除。
    ― 若き王の咆哮は、石猴の運命を叩き起こす。
  4. 渾敦(こんとん)
    【Húndùn/フンドゥン】
    四凶の一。顔に七竅(目鼻口)がない“混沌”の人格化。『荘子』には無垢なる存在としての寓話も見える。
    ― 形なき胎動は、世界の境目を曖昧にする。
  5. 金烏(きんう)/三足烏(さんぞくう)
    【Jīnwū/ジンウ】【Sānzúwū/サンズーウー】
    太陽に棲む三本足の聖なる烏。中国神話における日輪の象徴。
    ※一般的名称は「金烏」または「三足烏」。表記「火烏」は用例が限られるため差し替え。
    ― 翼の灼熱は、昼を孕む黒い太陽。
  6. 火鼠(かそ)
    【Huǒshǔ/フオシュー】
    火中に住むとされる鼠。毛は炎に耐え燃えないという伝承があり、日本の『竹取物語』の「火鼠の皮衣」のモチーフにもなった。
    ― 灰の中で笑う毛皮は、試練を嗤う護符。
  7. 炎帝神農氏(えんてい・しんのうし)
    【Yándì Shénnóngshì/イェンディ・シェンノンシー】
    三皇の一。農耕と医薬を教えた文明神。百草を嘗め、毒と薬を識ったと伝わる。
    ― 舌に刻まれた苦味は、民を生かす知であった。
  8. 炎駒(えんく)
    【Yánjū/イェンジュー】
    体色が炎のように赤いとされる霊馬(伝承に揺らぎあり)。しばしば瑞兆の駿として語られる。
    ― 地を蹴るたび、火花は吉を呼ぶ。
  9. 燭陰(しょくいん)/燭龍(しょくりゅう)
    【Zhúyīn/ジュイン】【Zhúlóng/ジューロン】
    『山海経・海外北経』。龍身人面、瞬かず目を閉じ開きして昼夜を司る。息は風、声は雷となる。
    ― まぶたの開閉が、世界の明暗を決める。
  10. 牛魔王(ぎゅうまおう)
    【Niú Mówáng/ニウ・モーワン】
    『西遊記』の妖王。紅孩児の父で、孫悟空と義兄弟の契りを交わすが後に対立。武器は混鉄棍。
    ― 角の影は、義と欲の狭間に揺れる。
  11. 独脚鬼(どっきゃくき)
    【Dújiǎoguǐ/ドゥージャオグイ】
    一本足の鬼・山神の類。地域伝承により性格は異なり、山林の守護・怪異の双方で語られる。
    ※表記とピンインを「脚(足)」で統一(「角=つの」と混同しない)。
    ― 一歩で森をまたぎ、もう一歩で人の世を越える。
  12. 狴犴(へいかん)
    【Bì’àn/ビーアン】
    龍生九子の一。訟を好むとされ、牢獄や裁判所の門に飾られる正義の守護獣。
    ― その眼は嘘を噛み砕く。
  13. 狻猊(さんげい)
    【Suānní/スワンニー】
    龍生九子の一。獅子に似て香煙を好み、しばしば仏座の下に鎮座する。静謐と敬虔の象徴。
    ― 香の煙こそが、この獣の息。
  14. 猙(そう)
    【Zhēng/ジェン】
    『山海経』の猛獣。一角・五尾、咆哮は金石をも砕くとされる。
    ― 岩を裂く声は、荒原の法螺。
  15. 猩猩(しょうじょう)
    【Xīngxing/シンシン】
    古くは人語を解し酒を好む猿とされ、後世には知恵や長寿の象徴ともなる。
    ― 杯を掲げる掌に、森の記憶が宿る。
  16. 猪八戒(ちょはっかい)
    【Zhū Bājiè/ジュー・バージエ】
    『西遊記』の妖仙。天蓬元帥より豚身へと堕ち、取経の旅で人間味と滑稽を担う。
    ― 欲と惰の奥に、庶民の仏心が眠る。
  17. 獏(ばく)
    【Mò/モー】
    中国古典では本来“珍獣(貘=パンダ/バク)”の記載が中心。**「夢を食う霊獣」観念は主に日本で発達**し、護符・枕絵に広がった。
    ― 夢の屑を食む影は、夜の守り札。

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