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心霊ちょっといい話『チャーハン』など短編全5話

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心霊ちょっといい話『チャーハン』など短編全5話 不思議な話
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チャーハン

 

何年か前、オレが就職活動中にばあちゃんが脳梗塞で倒れた。
医師からは「もう本人の生きる力頼みです。」と告げられた状態だったらしい。
そんなときに夢を見た。
ばあちゃんが妹と二人で台所に立ち、なにか会話している。
自分が近づいていくと、それに気がついたのか、ばあちゃんがこんなことをつぶやいた。
「ばあちゃんはもう(体)半分うごかなくなっちゃったから、チャーハン作ってあげられないよ。」
そこで目が覚めたんだけど、それからもう本当にぼろぼろ泣いたよ。
オレはばあちゃん子だったから、いつもばあちゃんの作るメシを食べてた。
とりわけチャーハンが大好きだった。
もうチャーハン食えなくていいから、生きて欲しいと本気で祈ったね。
そして、母親にこの話をして、もう一度ぼろぼろ泣いた。

ばあちゃんは奇跡的に助かりました。
だめになった右脳を切除して半身不随になったけど、夢のとおり生きてくれました。
もう何年もたつけど、ばあちゃん生きてます。
ボケててオレのこともわからないみたいだけどね。

 

 

仲の良い老夫婦

 

すでに他界してるばあちゃんから聞いた話し。
ばあちゃんの両親(つまり、俺のひいじいちゃんと、ひいばあちゃん)は、とても仲むつまじかったそうだけど、ひいじいちゃんが、先に旅立ってしまった。
その後、ひいばあちゃんは長生きしてくれたらしいんだけど、88歳で天寿を全うした。
病院の一室で、家族に見守られながら、息を引き取る直前、
「あ……あなた」
と、天井に手を伸ばして微笑んだまま、静かに、静かに目を閉じたそうだ。

その時、窓際の花瓶に飾ってあった花がハラリとほどけて、ひいばあちゃんの髪の毛に舞い落ちた。
その時、ばあちゃんは確かに、ひいじいちゃんの気配を感じたそうだ。
「人生で一番愛した人の最期を、化粧で飾ってくれたんだろうねぇ」
そうつぶやいた時のばあちゃんの、あの、嬉しいような、寂しいような、くしゃくしゃの笑顔が忘れられない。
多分、ばあちゃんも、じいちゃんと天国で楽しくやってんだろうなぁ。

 

 

借りは返しました

 

小5のとき、通学路の交差点を渡っていたとき、右折車が横断中の俺めがけて突っ込んできた。

催眠術にかかったように体が動かず突っ込んでくる車を呆然と見ていたら(あらぬ方向を見ているドライバーの顔まではっきり見えた)、後ろから突き飛ばされ、俺は難を逃れた。
が俺を突き飛ばしてくれた大学生は車に跳ね飛ばされた。
泣きながら近所の家に駆け込んで救急車と警察を呼んでもらい、自分は警察の事故処理係に出来る限り状況説明をした。 後日、家に警察から電話があり大学生の入院先を教えられ、母親と見舞いに行って御礼を言った。

中学1年のとき父親の仕事の都合で同県内の市外(というか、山の中)へと引っ越した俺は、そこで先生となっていた件の大学生と再会した。
お互いに驚き再開を喜びつつ、3年間面倒を見てもらって(なんせ田舎の分校なので、先生はずっと同じなのだ)俺は中学を卒業し、高校進学と供に市内に戻った。

地元の教育大学に進学した俺が教育実習先の小学校へ向かう途中の交差点で自分の前を渡っている小学生の女の子に右折車が突っ込もうとしているのをみた。 今度はドライバーが携帯電話で喋りながら運転しているのが見えた。
スローモーションみたいに流れる情景に「ウソだろ・・・」と思いつつ、とっさに女の子を突き飛ばしたら、自分が跳ね飛ばされた。
コンクリートの地面に横たわって、泣いてる女の子を見ながら、あのとき先生もこんな景色を見たのかな・・・とか考えつつ意識を失った。

入院先に、俺が助けた女の子の親が見舞いにやって来た。
彼女の親は中学時代の恩師であり、俺の命の恩人そのヒトだった。
「これで貸りは返せましたね」と俺が言うと「バカ・・・最初から、借りも貸しも無いよ」と先生は言った。

ベットの周りのカーテンを閉めて、俺たち二人、黙って泣いた。

 

 

お礼

 

私の母の話です。
中学生の頃、隣の家に住む小学校低学年の子供の面倒をその子の共働きの両親の変わりに見ていてあげていたらしい。
面倒を見るといっても母も中学生だったから、その子の両親が帰ってくるまで、毎日一緒に遊んであげてたんだと思う。
ある年の夏休み、その子の体調がおかしくなり、下痢がとまらなくなって脱水症状を起こして死んでしまったそうです。
(母もまだ中学生だったため、くわしい病名はわからないとのこと。
戦後10年くらいのことで、しかも母が住んでいたところは貧乏な人たちが住んでいたところなので、もしかしたら病院に行っていなかったかも。)

その子のお葬式が済んだ頃、家にいた母の耳元でその亡くなった近所の子の声で「お姉ちゃん(母のこと)、ありがとう。」という声が聞こえたそうだ。

その話を小学校のときに聞いたとき、ちょっと涙ぐんでしまった。

 

 

親友思い

 

もう随分昔のことです。当時小4だった私はかなり小心者だったので、少なからずいじめにあうこともありました。
でもそんな私にもNという親友がいたのです。
Nはクラスでも人気のある快活なやつでした。
彼とは何故か馬が合いよく遊んでは馬鹿な話をして笑いあっていました。
Nは私がいじめにあっているとよく助けてくれたものです。
しかし、夏休みが明け二学期が始まってすぐにNは他界しました。
交通事故でした。私は葬式が終わってもNの死が信じられず、ずっと泣いていました。
ある日泣き疲れて深い眠りに落ちていた時のことです。夢にNが現れました。
いえ、あれは夢だったのでしょうか?それともNが会いに来てくれたのでしょうか。

でもそんなことはそのときの私にはどうでもいいことでした。
私はNに言いたいことが山ほどあったのですが、何故かうまく言葉にすることが出来ません。
ただ涙が溢れるばかりです。そんな私をNはいつもの笑顔で見ています。

そして
「また泣いちょる。お前がそんなんだと俺も安心して行けんわ」
私はただ泣くばかりでした。「でも・・だって」そんなことを言っていたと思います。

「じゃあ俺行くけんな。貸しちょったカービィ(ファミコン)はやるけん。それともう泣くなや」
そこで夢は終わり私は目を覚ましました。やはり泣いていました。
その日の夜担任が家に来て私に学校に来るよう諭します。私は明日から行きます。
と答えました。そして数日後の放課後、私をいじめていたグループのリーダー格が
「おい、これから野球やるけどお前もやーか?」
と照れくさそうに言いました。付け加えて
「またいじめーとNが怒るけんな」
私は驚きつつも首を縦に振りました。
Nの死から立ち直る頃、私は以前に比べだいぶ明るくなったと思います。

あの日見たのは夢だったのでしょうか。10年近くたった今でも判断がつきませんが、私はNが会いにきてくれたのだと信じています。カービィもいつか墓にもって行くつもりですw

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