月神(げっしん)は、月に住み、夜の世界を支配するとされる月を神格化した神。太陽神が権力や支配者と結び付けられるのに対し、月神は寿命や性、繁殖、豊饒(ほうじょう)、庶民と結び付けられています。
ここでは、日本と世界の神話に登場する「月神」を一覧で紹介します。
日本の月の神
- 月読命・月読尊(つくよみ)
月を神格化した、夜を統べる神。
農耕神や占いの神としての神格も持つ。
五穀豊穣・豊漁主語・航海安全・安産・健康長寿などのご利益があるとされる。【月読命をお祀りする主な神社】
月読神社(長崎県壱岐)
西寒田神社(大分市)
月読神社(京都市西京区)
伊勢神宮内宮・月読宮(三重県伊勢市)
伊勢神宮外宮・月夜見宮(三重県伊勢市)
月山神社(山形県) - 月光菩薩(がっこうぼさつ)
仏教における日光菩薩と共に薬師如来の脇侍とされる一尊で日光菩薩と対を成す菩薩の一尊。
薬師如来の病を治す力を補佐する役目を担う月光を象徴する菩薩。
健康長寿、病気治癒、災難除去のご利益があるとされています。 - クンネチュクカムイ (Kunne Chk Kamui)
【アイヌ】
世界の月の女神
- アチェロイス (Achelois)
【ギリシア神話】 - アヌマティ (Anumati)
【ヒンドゥー教】 - アリアンロッド (Arianrhod)
【ウェールズ神話】
ケルト神話(ウェールズ神話)の女神。 - アルテミス (Artemis)
【ギリシア神話】
ギリシア神話に登場する狩猟・貞潔の女神である。アポローンがヘーリオスと同一視され太陽神とされたように、後にセレーネー(月の女神)と同一視され月の女神とされた。
また、多産をもたらす出産の守護神の面も持ち、妊婦達の守護神、地母神であったと考えられ、子供の守護神ともされた。 - 嫦娥 (じょうが、こうが)
【中国神話】
道教では、嫦娥を月神とみなし、「太陰星君」さらに「月宮黄華素曜元精聖后太陰元君」「月宮太陰皇君孝道明王」と呼び、中秋節に祀っている。 - 常羲(じょうぎ)
【中国神話】
中国神話に登場する月の女神。 - ダエ・ソーン (Dae-Soon)
【朝鮮神話】 - デウィ・スリ (Dewi Sri)
【インドネシア神話】 - ディアーナ (Diana)
【ローマ神話】
ローマ神話に登場する、狩猟、貞節と月の女神。 - ヘカテー (Hecate)
【ギリシア神話】
月と魔術、豊穣、幻や幽霊、夜と暗闇、浄めと贖罪、出産を司るとされる。冥府神の一柱。イシュ・チェルの名は「月の女神」の意味があるという説がある。 - イラルギ (Ilargi)
【バスク神話】 - イシュ・チェル (Ix Chel)
【マヤ神話】
、マヤ神話において、洪水・虹・出産等を司る女神。 - カ・アタ・キルラ (Ka-Ata-Killa)
【インカ神話】 - クー (Kuu)
【フィンランド神話】 - ロナ (Lona)
【ハワイ神話】 - ルーナ (Luna)
【ローマ神話】
ローマ神話に登場する月の女神。 - マヒナ (Mahina)
【ハワイ神話】 - ママ・キリャ (Mama Killa)
【インカ神話】
インカの神話と宗教における3番目に重要な存在で、月の女神。結婚と月経の女神であり、女性の守護者と見なされてきた。 - マヤリ (Mayari)
【フィリピン神話】 - メーネ (Mene)
【ギリシア神話】 - メニリイ (Menily)
【カフイラ族】 - メツトリ (Metztli)
【アステカ神話】 - ポイベー (Phoebe)
【ギリシア神話】 - セレーネー (Selene)
【ギリシア神話】
ギリシア神話の月の女神。輝く黄金の冠を戴き、額に月をつけた絶世の美女で、銀の馬車に乗って夜空を馳せ行き、柔らかな月光の矢を放つ。
世界の月の男神
- イガルク (Igaluk)
【イヌイット神話】
北米極北地方に住むエスキモー系先住民族(特にカナダのイヌイット)の神話に登場する月の神。至高神とされ、全ての物質や自然を支配している - タルクイウプ (Tarqiup Inua)
【イヌイット神話】 - アヴァテア (Avatea)
【ポリネシア神話】 - チャンドラ (Chandra)
【ヒンドゥー教】 - 月天子(がってんし)
【インド神話】
月を神格化したインド神話の神。仏法守護の十二天の一つとされる。その宮殿を月宮殿という。
- コニラヤ (Coniraya)
【インカ神話】
インカ神話に登場する神。創造神の一人で、月の神。 - 東君 (Dongjun)
【中国神話】 - エラサ (Elatha)
【アイルランド神話】 - ホルス (Horus)
【エジプト神話】
隼の頭を持ち太陽と月の両目を持つ。エジプトの神々の中で最も古く、最も偉大で、最も多様化した神。 - イアフ (Iah)
【エジプト神話】 - コンス (Khonsu)
【エジプト神話】
少年の髪型をしたミイラ、またホルスと同じ隼の頭を持った姿。三日月と満月を組み合わせたものが頭飾りとして描かれる。月の神であることから夜に三日月の刃を振るい罪人に制裁を与える恐ろしい神とも言われる。 - トート (Thoth)
【エジプト神話】
古代エジプトの知恵を司る神。月と賭けをして勝ち、時の支配権を手に入れた。
太陽の沈んだあとの夜の時間は、トート神が太陽にかわって地上を守護するとされる。 - マーニ (Máni)
【北欧神話】
月の運行と満ち欠けを司る神。 - マラマ (Marama)
【ポリネシア神話】 - メネスス (Meness)
【ラトビア神話】 - シン (Sin)
【メソポタミア神話】 - ソーマ (Soma)
【ヒンドゥー教】 - タラブ (Ta’lab)
【アラビア神話】 - ワッド (Wadd)
【アラビア神話】
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