日本刀の名称一覧 207選|実在する名刀と神話の剣を一覧で紹介

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日本刀の名称一覧 207選|実在する名刀と神話の剣を一覧で紹介 歴史
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  1. 小夜左文字(さよさもんじ)【短刀】
    重要文化財。銘「左 筑州住」。南北朝期の左文字の作。遠江国掛川の「小夜の中山」で山賊に襲われた女性の仇討ち伝説に由来し、仇討ち後に山内一豊を通じて幽斎のもとに渡ったと伝わる。
  2. 三条吉家(さんじょうよしいえ)【太刀】
    重要文化財。鎌倉時代の刀工・三条吉家作。備前一文字派とは異なり、細身で古雅な小乱刃を特徴とする。京都国立博物館蔵。
  3. 三本寺吉光(さんぼんじよしみつ)【短刀】
    粟田口吉光作。豊臣秀吉の蔵刀で、のちに上杉景勝の「三十五腰」の一振として伝わった。地鉄が緻密で精緻な仕上がりを見せる。
  4. 治金丸(じがねまる)【脇差】
    国宝「琉球国王尚家関係資料」の一つ。無銘ながら精緻な造りを持つ琉球王家伝来の刀。那覇市歴史博物館所蔵。
  5. 獅子王(ししおう)【太刀】
    重要文化財。無銘。平安時代の作で、古くから勇猛の象徴とされた太刀。東京国立博物館所蔵。
  6. 地蔵行平(じぞうゆきひら)【太刀】
    豊後国行平の作と伝わる。柔らかな刃文と穏やかな地鉄を持つ。地蔵菩薩の名を冠し、護法の刀として信仰の対象とされた。
  7. 七星剣(しちせいけん)【直刀】
    国宝。四天王寺所蔵。古代の儀礼用直刀で、刀身に北斗七星を象る金象嵌が施される。日本最古級の霊剣とされる。
  8. 朱判貞宗(しゅはんさだむね)【脇差】
    重要文化財。朱銘「貞宗」。相州貞宗の作で、「名物 朱判貞宗」として知られる。朱銘を押した生茎が特徴。ふくやま美術館(小松コレクション)蔵。
  9. 数珠丸恒次(じゅずまるつねつぐ)【太刀】
    重要文化財。銘「恒次」。平安末期の刀工・恒次作。「天下五剣」の一つ。僧・日蓮の佩刀として伝わり、本興寺(尼崎市)所蔵。柄に数珠を巻いて佩用したことから名付けられた。
  10. 春畝兼定(しゅんぼかねさだ)【脇差】
    兼定作の脇差。伊藤博文(号・春畝)の愛刀で、仕込み杖として用いた。ハルビン駅で暗殺された際にも携帯していたと伝わる。
  11. 城和泉正宗(じょういずみまさむね)【打刀】
    国宝。金象嵌銘「城和泉守所持 正宗磨上 本阿(花押)」。正宗作。武田家家臣・城昌茂の所持にちなむ。のちに津軽家に伝わり「津軽正宗」とも呼ばれる。東京国立博物館蔵。
  12. 燭台切光忠(しょくだいきりみつただ)【打刀】
    光忠作と伝わる。徳川家伝来。関東大震災で焼損。「燭台切」の名は、伊達政宗が罪人を斬った際、燭台ごと断ち切った逸話に由来する。徳川ミュージアム蔵。
  13. 次郎太刀(じろうたち)【大太刀】
    銘「千代鶴国安」。鎌倉時代の刀工作。越前朝倉家家臣・真柄直隆父子の所用と伝わる二振のうち、刃長166.6cmのものを指す。熱田神宮蔵。
  14. 水神切兼光(すいじんきりかねみつ)【打刀】
    重要美術品。銘「備州長船住兼光 康□三年十一月日」。南北朝初期の平造り打刀で、太刀の佩裏に銘があることから打刀として製作されたと考えられる。直江兼続の愛刀で、洪水を鎮めた逸話から「水神切」と呼ばれる。法人蔵。
  15. 水龍剣(すいりゅうけん)【直刀】
    重要文化財。正倉院伝来の古代直刀。聖武天皇の佩刀とされ、明治時代には加納夏雄によって宝飾が施された拵が作られた。刀身・拵ともに東京国立博物館所蔵。号は水龍文の金具装飾に由来する。
  16. 須賀利御太刀(すがりのおんたち)【直刀】
    伊勢神宮の神宝の一つ。式年遷宮ごとに新たに調製される御太刀で、714種の神宝の一つとして奉納される。「須賀利」は『皇太神宮儀式帳』では「須賀流」と記され、蜂のような美しい装飾に由来するとされる。
  17. 晴思剣(せいしけん)【刀】
    細川忠興が茶坊主を斬った際、その行為で「思いが晴れた」と語ったことから名付けられたと伝わる。実在は不明だが、忠興の性格を象徴する名として伝わる。
  18. 千人切(せんにんぎり)【刀】
    山田浅右衛門家伝来の無銘刀。江戸時代の刑で試斬に使われたと伝わり、吉田松陰の処刑にも用いられたとされる。斬れ味の象徴的存在。
  19. 袖ノ雪(そでのゆき)【太刀】
    明治28年、庄内藩主酒井家に献上された太刀。名はその鋭い切れ味が「袖に積もる雪のように落ちる」ことに由来する。
  20. 騒速(そはや)【大刀】
    重要文化財。兵庫県加東市・清水寺に伝わる古代大刀。「大刀三口、附拵金具十箇」として一括指定されており、どれが騒速かは特定されていない。坂上田村麻呂が鈴鹿山の鬼神を退治したのち、三口の剣を奉納したと伝えられる。別名「側速」「田村丸剣」など。
  21. ソハヤノツルキ・ウツスナリ(そはやのつるぎ うつすなり)【打刀】
    「妙純傳持ソハヤノツルキウツスナリ」として知られる写し刀。坂上田村麻呂伝説の霊剣「ソハヤノツルギ」を模して作られた。後世の名工による再現作として名高い。
  22. ソハヤノツルギ(そはやのつるぎ)【太刀】
    坂上田村麻呂伝説に登場する聖剣。悪鬼を退ける霊剣として語り継がれ、後の刀工が写しを制作するなど、多くの名刀の原点となった。
  23. 太鼓鐘貞宗(たいこがねさだむね)【短刀】
    重要文化財。無銘ながら貞宗作とされる。仙台伊達家伝来で、伊達政宗の佩刀としても知られる。名は堺の豪商「太鼓鐘屋」が所持していたことに由来。ふくやま美術館蔵。
  24. 大般若長光(だいはんにゃながみつ)【太刀】
    国宝。銘「長光」。長船派の名工・長光の作。奥平信昌が長篠の戦いの功績により徳川家康から拝領。室町時代に六百貫という破格の価格で取引されたことから、「大般若経」六百巻にちなみ命名された。東京国立博物館蔵。
  25. 鷹の巣宗近(たかのすむねちか)【短刀】
    銘「三条」。宗近作の寸延び短刀。島津家伝来。所在不明。
  26. 竹俣兼光(たけまたかねみつ)【太刀】
    上杉謙信の家臣・竹俣氏が献上したとされる太刀。後に豊臣秀吉が所望し上杉景勝が譲渡。大坂夏の陣以後行方不明となった。徳川家康が懸賞を出して探索したことで知られる。
  27. 太郎坊兼光(たろうぼうかねみつ)【太刀】
    備前長船兼光作。丹羽家に代々伝来。刃長二尺三寸。昭和初期に落札記録が残るが、1990年代以降所在不明。
  28. 太郎太刀(たろうたち)【大太刀】
    熱田神宮伝来の大太刀。白山比咩神社の「真柄太刀」と並ぶ巨刀。奉納大太刀の代表的存在であり、神威を象徴する。
  29. 血吸(ちすい)【脇差】
    「童子切安綱」の異名の一つ。妖怪・酒呑童子を斬った際に血を吸ったという伝説に由来し、この名で呼ばれるようになった。
  30. 北谷菜切(ちゃたんなーちりー)【短刀】
    国宝「琉球国王尚家関係資料」の一つ。無銘ながら琉球王朝の宝刀として伝わる。もとは北谷の領主が所持していた料理包丁を短刀に打ち直したもので、「北谷菜切」の号を持つ。伝承では、農婦が誤って人や山羊を斬ってしまうほどの切れ味を持っていたとされ、硬い石をも断つという逸話も残る。那覇市歴史博物館所蔵。
  31. 朝鮮兼光(ちょうせんかねみつ)【太刀】
    上杉派の名工・兼光によると伝わる刀。島津義弘が文禄・慶長の役で佩刀し、戦功とともに名を残した。
  32. 千代金丸(ちよがねまる)【太刀】
    国宝「琉球国王尚家関係資料」の一つ。無銘ながら尚家三大宝刀の一つに数えられる。那覇市歴史博物館蔵。
  33. 綱紀国宗(つなのりくにむね)【太刀】
    加賀藩主・前田綱紀が徳川綱吉より拝領した太刀。国宗作と伝わり、将軍家と加賀前田家の親交を象徴する名刀として伝来。
  34. 津田遠江長光(つだとおとうみながみつ)【太刀】
    国宝。銘「長光」。長船派の名工・長光の作。津田遠江守重久が所持していたことに由来し、かつては織田信長所蔵。明智光秀の軍勢が安土城を攻め落とした際に津田へ渡ったと伝えられる。丁子刃文の美しい傑作。徳川美術館蔵。
  35. 敦賀正宗(つるがまさむね)【刀】
    相州正宗作と伝わる。大谷吉継の佩刀で、のちに結城秀康・松平家・島津家を経て伝来。昭和初期の売立で3,600円で落札された記録があるが、現在は所在不明。
  36. 鶴丸(つるまる)【太刀】
    御物。銘「国永」。平安末期の名工・国永の作と伝わる。「鶴丸」の号は、かつての拵に施された鶴の蒔絵模様に由来するとされるが、拵は現存しない。享保名物帳にも由来不詳とある。皇室の宝刀。
  37. 鉄砲切兼光(てっぽうきりかねみつ)【太刀】
    上杉謙信が戦場で敵兵を鉄砲ごと斬り伏せたという逸話に由来する。上杉家に複数伝わる兼光作のうち、どれが「鉄砲切」に当たるかは特定されていない。
  38. 寺沢貞宗(てらさわさだむね)【短刀】
    国宝。相州貞宗の作。寺沢家伝来。地鉄の精緻さと刃文の冴えが際立ち、貞宗作中でも屈指の名品。文化庁所蔵。
  39. 天光丸(てんこうまる)【太刀】
    重要美術品。銘「安綱」。平安期の刀工・安綱の作で、源義家の佩刀として伝わる。壺井八幡宮に伝来。のちに地中から光を放って発見されたという逸話があり、これにちなみ「天光丸」と命名された。
  40. 童子切安綱(どうじぎりやすつな)【太刀】
    国宝。銘「安綱」。平安時代の名工・安綱による代表作で、「天下五剣」の一つ。源頼光が大江山の鬼・酒呑童子をこの太刀で討ち取ったという伝説で知られる。東京国立博物館蔵。清和源氏の嫡流である頼光が用いたとされ、「童子切」の名はこの逸話に由来する。

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