『助手席』など短編4話|生霊・ドッペルゲンガー体験談【実話】

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『助手席』など短編4話|ドッペルゲンガー体験談【実話】 不思議な話
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助手席

 

先日の盆休みで実家へ帰った時の事。
最近買ったばっかの新車でぶらぶら流してたら、町へ抜ける山道で母親の車とすれ違った。
家に戻ってしばらくしたら母親も帰ってきてこう言った。
「さっき神社の前ですれ違ったよね? 助手席に乗ってた○○ (俺の弟) はもう帰ってきてたの?」

弟はその翌々日帰省する予定だった。いや、それ以前に、あの時乗ってたのは俺一人なんだが…
母親は絶対乗ってたって言い張ってる。
幸い弟も俺も車も今んところ無事です。

 

 

空似

 

小学生の時、従姉妹の家の近くでお祭りがあったので、従姉妹と二人で遊びに行った。
金魚すくいをやっていると、従姉妹の友達らしい女の子がやって来た。
私はその子の事とはその時初めて会ったのだが
その子に突然、「あ、ナカオさん(私の名前では無い!来てたんですか?」
と話し掛けられた。「ナカオさん??」と困惑しているにも関わらず
その子はナカオさん、ナカオさんと私の事を呼んでくる。
一緒にいた従姉妹も不思議そうにしていて、
「○○ちゃん、この人は私の従姉妹でナカオさんじゃないよ」
と説明しているのだが、「何言ってるのー?」と話がかみ合わない。
結局その子は私をナカオさんだと勘違いしたまま何処かへ行ってしまったが、私はその後も何人かに「ナカオさん」と声をかけられた。
従姉妹に「私とナカオさんって人似てるの?」と尋ねたけれども
「全然似てないけど・・・何だろうね」と言って不思議がっていた。

 

 

かえる

 

親父から聞いた話。
ある夏の日、家の近くにある川原を歩いていたら、向こう岸にでっかいかえるがいた。
あまりにでっかいかえるだったんで、石を投げていじってみた。
すると、そのかえるが「いてっ!」てしゃべったんだと。
でも、親父は「かえるがしゃべるはずがない」と思ってもう一度石を投げてみた。
だが、やはり石をぶつけられたかえるは「いてっ!」としゃべり、
しかも今度は、「何すんだー!」と怒鳴ってきた。
親父はもうびっくりして逃げ帰ったそうな。

で、その日の夕飯のとき。
なんだかねーちゃんが怒っている。
おそるおそるなんで怒っているのかきいてみたら、
「お前、昼間私に石投げただろ。」と言ったそうな。

「暑さにやられてぼけてたのかな…」と親父は言ってました。

 

 

ゆるさない

 

クラブの帰り道、七人ぐらいで王将の座敷席でメシを食らいつつ馬鹿話をしていた。
ラーメンをずるずる啜ってるとと斜め向かいに座ってた子(仮にA)が、じっと自分を見てるんで、「どうしたん」と聞くと、「○井?」と、私の名前を呼んでくる。
意味が判らずに、もう一度「だから何なん」って聞き返すと、「○井よな?」と、なんかおそるおそる訊いてくる。
「大丈夫かあんた。何言うてん。って言うか、何なん?」
「あんた今様子がおかしかったで」

自分では普通にしてたつもりだったから、どういうふうにおかしかったのか尋ねると、喋りかたや顔つきが別人みたいだったらしい。

そのA曰く、
「きまが、死にそうなの。‥‥ゆるさない」
と、関東のイントネーションで喋り、その時すごい怖い目つきでAを見たらしい。
自分では、黙々とラーメン食べてたつもりだったから、右隣に座ってた子に、
「うち何も言ってないよな」と聞くと、
「うん」。でも、左隣に座ってた先輩が、
「うちもAと同じこと聞いたよ」
と言う。

ただ、その先輩は普段から私が悪戯好きなのを知ってたから、また○井がアホなことしてるぐらいに思ってたらしい。

もう一人、向かいの一番左端に座ってた子も、
「確かに言ってた、標準語にびっくりして(皆大阪人)、私の顔見ると、目のふちが全部真っ赤でかなり怖かった」って。
でも、自分では全然そんなこと言った覚えないし、他の三人は全く聞いてないと言う。
解らないけど皆何となく不気味になってきて、その後はさっさとゴハン食べて、店を出た。

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