世界の神話に登場する武器一覧 300種類|剣・槍・弓・杖の力と伝承

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世界の神話に登場する武器一覧 300種類|剣・槍・弓・杖の力と伝承 神話・伝説
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世界の神話・伝承に登場する弓矢一覧

北欧神話

  1. ミストルテイン – 北欧神話でオーディンの息子バルドルを殺した“ヤドリギの矢”。原典では武器というより「ヤドリギに弱点があった」という逸話が元で、後世の物語では“フロームンドの神剣ミストルテイン”とも混同される。

インド神話

  1. ヴィジャヤ – インドラ神の雷霆武器。のちにパラシュラーマ、さらにカルナが使用したとされる“神授の必殺の弓”。
  2. ガーンディーヴァ – 『マハーバーラタ』で英雄アルジュナがアグニ神より授かった弓。宇宙まで届くとされる強弓で、矢筒は無尽であると伝わる。
  3. コダンダ(Kodanda) – ラーマ王子が所持する弓。地域によってはヴィシュヌの弓「シャランガ」と同一視される。
  4. シャランガ(Saranga) – ヴィシュヌ神の聖弓。『ラーマーヤナ』ではラーマの弓とも呼ばれ、悪を滅ぼす神聖な武器とされる。
  5. チャンドラダヌス – 『マハーバーラタ』でアルジュナが授かった別の神弓。月の力を宿すとされる。
  6. パシュパタ – アルジュナがシヴァ神から授かった弓。シヴァが授与した数少ない武器のひとつ。
  7. ピナカ(Pinaka / ダヌーシュ) – シヴァ神の主弓。炎の破壊力を持ち、神々でさえ震撼するとされる。
  8. ブラマダッタ(ブラフマダッタ) – ヴィシュヴァカルマンが鍛えた黄金の弓。ラーマが使用し、聖なる力を象徴する。
  9. 無尽の矢筒 – ラーマが授かった魔法の矢筒で、放っても矢が尽きない神具。
  10. インドラの矢 – 雷神インドラの雷撃そのもの。ラーマが使用した際、稲妻のように敵を打ち倒す。
  11. ハラダヌの弓 – 8台の荷車で運ぶほど重い巨大な弓。ラーマが引こうとして折れた逸話が、シータとの結婚の条件となった。
  12. サルンガ – ラーマ所持の“太陽の光を宿す矢”。翼をもち、二つの山を足したほど重いと誇張される伝説的矢。

アーサー王

  1. フェイルノート – 円卓の騎士トリスタンが持つとされる魔弓。中世ロマンスでしばしば「必中の弓」と語られる。

日本神話

  1. 天之麻迦古弓(あめのまかこゆみ)・天羽々矢(あめのはばや) – 天稚彦が高皇産霊神から授かった弓矢。射た矢は天まで届き、雉の鳴女を貫いた。
  2. 生弓矢(いくゆみや) – 大国主が根の国から持ち帰ったスサノオ由来の弓矢。八十神を討ち、国平定に用いた。
  3. 金の弓箭(きんのきゅうせん) – キサガイヒメが誓約の際に現した神弓。射た矢が岩屋を貫き、加賀の潜戸にまつわる伝承を生んだ。
  4. 幸弓・幸矢 – 彦火火出見尊(山幸彦)が所有した弓矢。海神の宮での冒険の象徴とされる。

中世・軍記

  1. 角槻弓(つののつきゆみ) – 『田村語り』『田村三代記』で藤原俊宗が用いた弓。神通力を宿す鏑矢で“親子確認”の逸話もある。
  2. 雷上動(らいじょうどう) – 『前太平記』で頼光の夢に現れた武芸者の娘から授かった弓。後の世で鵺退治に用いられたとされる霊弓。

中国神話

  1. 烏号(うごう) – 黄帝が使った神弓。「むせび泣く弓」を意味し、強大な威力を持つ。
  2. 乾坤弓 – 五帝の帝・乾坤が使ったとされる弓。『封神演義』では李靖が所有し、哪吒が誤って碧雲童子を射殺した。
  3. 落日弓(らくじつきゅう) – 后羿(こうげい)が9つの太陽を射落とした弓。中国神話で最も有名な神弓。
  4. 降伏三界(こうふくさんがい) – チベット英雄リン・ケサルの宝弓。三界を屈服させるほどの威力をもつ。
  5. 威猛降敵 – ケサルの妃アタラモの弓。俊敏さと神力を兼ね備えた女性英雄の武器。

中国小説

  1. 万石弓 – 『三国志演義』で老将・黄忠が使用した弓。老いてなお強弓を引く象徴。
  2. 竜舌弓(りゅうぜつきゅう) – 『三国志演義』で呂布が使う弓。轅門射戟のエピソードで知られ、“虎筋弦の弓”としても語られる。
  3. 游子弓 – 『水滸伝』で花栄が持つ弓。百発百中の神射手の象徴。

中国史実

  1. 射鵰神弓 – チンギス・カンの弓。後世に英雄性を強調する伝説として語られる。
  2. 覇王弓 – 項羽が使ったとされる大弓。怪力の象徴で、常人には引けなかったとされる。
  3. 震天弓・穿雲箭 – 唐の武将薛仁貴の弓矢。雲を穿つという誇張表現が名の由来。

その他世界神話

  1. アイジェク・ドージ – サーミ人が信仰した雷神ホラガルレスの“虹の弓”。悪霊を射抜く神具。
  2. シェキナーの弓 – 『エノク書』で天使ケルビエルが使用する弓。
  3. キューピッドの弓 – 黄金の矢は恋を芽生えさせ、鉛の矢は愛を消すという、愛の二面性を象徴する弓。
  4. ヘラクレスの弓とヒュドラの矢 – 毒のヒュドラの血を塗った矢で、後にピロクテーテースが使用しトロイア戦争の結末に影響した。
  5. アポロの弓 – 太陽神アポロの光の弓。必中であり、癒しの力まで持つとされる。
  6. アバリスの矢 – アポロが司祭アバリスに授けた特別な矢。持ち主は不可視・未来予知・空中移動などの力を得る。
  7. ムハンマドの6張の弓 – イスラム伝承で語られる預言者ムハンマド所有の弓。複数の名弓が伝承される。
  8. 宝石の弓 – ビルマの英雄ピューソーティの神弓。雷神インドラの弓と関連づけて語られる魔弓。
  9. ウッコンカーリ – フィンランドの天空神ウッコが持つ“虹の弓”。雷と天候を操る。
  10. ヨウカハイネンの弓 – 『カレワラ』序盤に登場。毒を塗った黒い弓矢に呪力を宿す。
  11. ハイク・ナハペトの長弓 – アルメニアの始祖王ハイクの弓。遠距離から巨人ベルを射殺した「巨人殺しの弓」。
  12. 天の弓(Bow of the God) – ダニルウが工芸神コシャル・ハシスに依頼して息子アクハトのために作らせた弓。女神アナトが欲したため悲劇を招いた。

 

世界の神話・伝承に登場する杖一覧

エジプト神話

  1. ウアス(Was) – 権力・支配・神聖を象徴する杖。プタハ神はウアス杖・アンク・ジェド柱を組み合わせた“生命と安定と支配”を象徴する杖を持つ。
  2. ヘカ(Crook)とフラグラム(Flail) – オシリス神の象徴的な笏杖。牧羊杖(ヘカ)は「導き」、フラグラムは「懲罰・統治」を象徴する。

北欧神話

  1. ガンバンテイン(Gambantein / Gambanteinn) – 北欧神話に登場する魔法の杖。スキールニルが持つ呪術的な杖として『スキールニルの歌』に記述がある。
  2. グリダヴォル(Gridavöllr) – 女巨人グリーズがトールに貸した杖(≒“グリーズの杖”)。巨人との戦いで使われたとされる強力な武具。

ギリシア神話

  1. アスクレピオスの杖 – 医神アスクレーピオスの杖で、1匹の蛇が巻き付いている。現代では“医療・医学”のシンボルとなっている。
  2. ケーリュケイオン(カドゥケウス) – ヘルメス神の持つ杖で、2匹の蛇が巻き付いた翼付きの杖。商業・交渉・旅の守護を象徴する。
  3. テュルソス(Thyrsos) – ディオニューソス(バッカス)とその信徒が持つ祭礼用の杖。先端に松ぼっくりが付く。繁栄・生命力・陶酔の象徴。
  4. キルケーの杖 – 魔女キルケーが使用した杖で、触れたものを動物に変える魔力を持つ。

インド神話

  1. カラダンダ(Kaladanda) – 死神・裁きの神ヤマが持つ“死の杖”。命と死の裁きを下す象徴的武器。

日本神話

    1. 八束水臣津野命(やつかみずおみつぬのみこと)の杖 – 国引き神話で、国を引き寄せる大仕事を終えた後、「おえ」と言って地面に突き刺したとされる神杖。

中国神話・中国古典小説

  1. 九環錫杖(きゅうかんしゃくじょう) – 『西遊記』で観音菩薩が三蔵法師に託すよう手配した錫杖。九つの環がつく仏具で、魔除け・祈り・修行の象徴。
  2. 降妖宝杖(こうようほうじょう) – 『西遊記』で沙悟浄(サゴジョウ)が持つ武器。妖怪退治の力を持つとされる。

聖書・西洋伝承

  1. アロンの杖(Rod of Aaron) – 『出エジプト記』に登場。モーセの兄アロンが使用し、神の奇跡(川を血に変える、蛇に変化するなど)を示すために用いられた聖杖。モーセが海を割る際の杖と同一視されることもある。

 

 伝説の武器を知ることは“世界の物語を知ること”

紹介してきた武器の多くは、神話の中心にあり、物語を動かす象徴的アイテムです。
武器を知ることは、その神話世界の価値観や思想に触れることでもあります。

あなたの心に響く武器が見つかったなら、
その神話・英雄譚を紐解くことで、さらに豊かな理解と創作のイメージが広がるでしょう。

FAQ よくある質問

世界の神話にはどんな有名な武器がありますか?

世界の神話には、国や文化ごとに象徴的な武器があります。
たとえば、北欧神話の「グングニル」、ケルト神話の「ゲイ・ボルグ」、ギリシア神話の「トライデント」、日本神話の「天之瓊矛」などが代表例です。
どれも神々や英雄の力を象徴する重要なアイテムとして語り継がれています。

神話の武器はどんな特徴や力を持っているのですか?

神話の武器には、必殺の一撃、雷や炎を呼ぶ力、永遠に折れない性質など、超常的な能力が与えられています。
その力は持ち主の役割や物語のテーマと結びついており、武器そのものが神話世界の象徴として扱われています。

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