神話と伝承に登場する『乗り物』 56選|空・海・冥界・時空を渡る移動手段一覧

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神話と伝承に登場する『乗り物』 56選|空・海・冥界・時空を渡る移動手段一覧 神話・伝説
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空を飛び、海を渡り、時には冥界へと向かう――。
古代の人々は、想像力と信仰を通して「伝説の乗り物」を生み出してきました。

ギリシャ神話のペガサス、北欧のトールの雷車、エジプトの太陽の船、日本神話の天磐船
それらは単なる移動手段ではなく、神の力・魂の旅・再生の象徴として語られています。

この記事では、世界の神話・民話・都市伝説に登場する「空を飛ぶ乗り物」「神々の戦車」「海・冥界の船」「潜水艦」「列車」の5つのジャンルを紹介します。

出典:Wikipedia

 

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空を飛ぶ伝説の乗り物|神話・民話・幻想に登場する“天空の旅”

ペガサスや觔斗雲、ヴィマナなど、神話や伝承に登場する“空を翔ける乗り物”を紹介。
古代の人々が夢見た天空への旅路と、その象徴に込められた意味を解説します。
英雄や神々が空を渡る姿は、自由・超越・神秘の象徴として語り継がれています。

 

  1. ペガサス(Pegasus)
    【ギリシャ神話】
    ギリシャ神話に登場する翼を持つ天馬。英雄ベレロポーンが騎乗し、怪物キマイラを討伐したとされる。天界と地上を自在に翔ける存在として、自由や勇気の象徴とされる。
  2. 觔斗雲(きんとうん)
    【西遊記】
    孫悟空が乗って空を飛ぶことができる雲。ひと跳びで十万八千里を駆けるといわれ、スピードと自由の象徴。中国の古典『西遊記』を代表する空の乗り物。
  3. 風火輪(ふうかりん)
    【中国神話】
    哪吒(ナタ)などの神が使用する火と風の輪。足元に装着して空を飛ぶことができる神具で、神々の戦いや移動に用いられた。俊敏さと神通力の象徴。
  4. 空飛ぶカヌー
    【カナダ民話】
    悪魔との契約により空を飛ぶことを許されたカヌーとその乗り手たちの物語。禁忌を破ると墜落するという警告を含んだ伝承で、北米の民間信仰にも影響を与えた。
  5. 魔法の絨毯
    【千夜一夜物語/旧約聖書】
    ソロモン王をはじめ、多くの伝説で語られる空を飛ぶ絨毯。乗る者を願う場所へ瞬時に運ぶとされ、願望成就や奇跡の象徴として広く知られる。
  6. バーバ・ヤーガの臼
    【スラヴ民話】
    ロシアの森に住む魔女バーバ・ヤーガが乗る臼。杵をオールのように操り、ほうきを舵として空を移動する。東欧の魔女伝承を代表する奇妙な飛行手段。
  7. 魔女の箒(ビーザム)
    【中世ヨーロッパ民話】
    魔女たちが夜空を飛ぶときに使う箒。ハーブや呪符を仕込んだとされ、サバト(魔女集会)へ飛ぶ象徴的な乗り物として描かれる。魔法と自由のイメージを象徴する。
  8. サンタクロースのそり
    【北欧・キリスト教伝承】
    トナカイに引かれて空を飛ぶサンタクロースのそり。プレゼントを届けるため世界中を一夜で巡るとされる。夢と希望、善行の報酬を象徴する近代の伝説的乗り物。
  9. ヴィマナ
    【ヒンドゥー教・ジャイナ教】
    古代インドの文献に登場する空飛ぶ宮殿・戦車。光を放ちながら天空を移動し、神々の住居あるいは武器庫とも描かれる。近代では「古代のUFO」として注目されている。
  10. ラピュータ
    【ガリヴァー旅行記】
    ジョナサン・スウィフトの風刺小説に登場する空飛ぶ島。底部の巨大な磁石によって浮遊し、学者たちが住む理想郷として描かれる。科学と空想の融合を象徴する存在。
  11. 光輪車(こうりんしゃ)
    鈴鹿御前(立烏帽子)が乗るとされる光を放つ御車。神通力で空を駆け、天界と地上を往来する神聖な乗り物。古代日本における「飛行車」伝承の一例。
  12. スレイプニル
    【北欧神話】
    神オーディンが乗る八本足の神馬。空も海も駆け抜けることができ、死者の国へも行けるとされる。神々と人間界を結ぶ“世界最速の乗り物”。
  13. 天の鳥船(あめのとりふね)
    【日本神話】
    天照大神に仕える神が用いたとされる飛行船。『日本書紀』や『古事記』に登場し、神々の移動手段として天空を行き交う。
  14. ガルーダ(Garuda)
    【インド神話】
    ヴィシュヌ神の乗り物である巨大な鳥。黄金の体と燃えるような翼を持ち、雷の速さで空を翔ける。力・勇気・知恵の象徴。
  15. ドラゴン(龍)
    【東アジア神話・ヨーロッパ伝承】
    空を自在に飛翔する神獣。中国では皇帝の象徴として、天を駆ける「龍車」に神が乗るとされた。西洋では火を吐く空の覇者として登場。
  16. 雲車(うんしゃ)
    【道教伝承】
    仙人が乗って空を飛ぶ雲の車。精神修行によって「軽身功」を得た者のみが乗れるとされ、悟りや昇天の象徴とされる。

 

神々の戦車と光の車|神話に登場する神聖な乗り物

ヘリオスの太陽の戦車、トールの雷車、プシュパカ・ラタなど、神々が乗る神聖な戦車を紹介。
それぞれが象徴するのは、光・力・秩序・自然の支配。
世界各地の神話に見る“神の移動する玉座”としての意味を解説します。

 

  1. ヘリオスの太陽の戦車
    【ギリシャ神話】
    太陽神ヘリオスが毎朝、火を噴く四頭の馬が引く黄金の戦車に乗って天空を渡る。昼夜の循環を生み出す象徴的な乗り物。
  2. アポロンの太陽車
    【ギリシャ神話】
    後にヘリオスと同一視されたアポロンの乗る輝く戦車。光と理性の神が世界を照らす象徴として、古代芸術でも多く描かれている。
  3. トールの雷の戦車
    【北欧神話】
    雷神トールが二頭の山羊「タンングリスニル」と「タンングニョースト」に引かせる戦車。空を駆け抜けるたびに雷鳴が轟くとされる。
  4. 河伯の戦車(かはくのせんしゃ)
    【中国神話】
    黄河の神・河伯(かはく)が乗る戦車。白い亀、あるいは竜によって牽引されるとされる。水と天を司る存在として、自然界の力を象徴する神聖な乗り物。
  5. モーガン・ムインファウルの戦車
    【ブリテン島の13の宝】
    「行きたいところに即座に到達できる」とされる魔法の戦車。時間や距離を超越する乗り物として伝えられ、瞬間移動や神秘の旅の象徴となっている。
  6. フロイヒの戦車
    【アイルランド神話】
    英雄フロイヒが乗る、鹿に引かせた戦車。神々と自然が密接に関わるケルト神話らしく、森と風を駆け抜ける神秘的な乗り物として描かれている。
  7. ギリシア神話の神々の戦車
    【ギリシャ神話】
    ゼウス、ポセイドン、アレスなど、神々はそれぞれ象徴的な動物や力によって牽かれる戦車を持つ。
    例:
    ・ゼウスの雷の戦車(稲妻を象徴)
    ・ポセイドンの海馬の戦車(波間を駆ける)
    ・アレスの血塗られた戦車(戦の神)
    それぞれの神格を体現する象徴的な「移動する神殿」ともいえる。
  8. プシュパカ・ラタ(Pushpaka Ratha)
    【インド神話】
    財宝神クベーラの所有する空を駆ける戦車。後にラーヴァナが奪い、叙事詩『ラーマーヤナ』でラーマ王子が再び取り戻した。花で飾られた豪華な飛行戦車として描かれる。

 

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