日本には、時代ごとに形を変えながら受け継がれてきた多様な武器があります。刀、槍、薙刀、鎖鎌、十手、火縄銃──それぞれの武器には、戦い方だけでなく、武士の精神や生活、地域の文化まで深く刻まれています。
ここでは、日本の刀剣・槍・鎖・捕具・火器・琉球武器まで、読み方・特徴とともに整理しました。
日本の古武器 一覧
出典・参考:Wikipedia – 日本の武器
ここで紹介している名前は、創作・文章表現のヒントとして気軽に楽しんでいただくことを目的としています。意味や由来には複数説があるため、興味があればご自身でも調べてみてください。背景を知るほど名前選びはもっと楽しくなります。
※正しい発音・意味等は辞書などでご確認ください。
※ 掲載されている情報の正確さにはできる限り留意していますが、誤り等がありましたらお知らせください。
刀剣|日本刀・太刀・脇差・短刀など
- 日本刀|にほんとう
湾曲した片刃の刀身を持つ武器の総称で、打刀・太刀・脇差・短刀などを含む。武器としての機能だけでなく、武士の身分象徴・美術品としての側面も強い。 - 太刀|たち
主に刃を下にして腰に吊るす形式の長刀。騎乗戦に適し、平安〜鎌倉期の武士の主戦武器として用いられた。 - 打刀|うちがたな
刃を上に差して帯びる刀。徒歩戦主体の戦国期に普及し、のちに武士の標準的な刀となった。 - 脇差|わきざし
打刀と組み合わせて佩用された副刀。屋内戦や予備武器として重視され、「大小二本差し」の一部として武士の身分を示した。 - 短刀|たんとう
刃長一尺未満の短い刀剣。刺突に優れ、鎧の隙間を狙う戦技や護身用として使われた。 - 小太刀|こだち
太刀より短く、脇差より長い中間的な刀。流派によって片手操作の技法が発達し、接近戦に用いられた。 - 野太刀|のだち
非常に長い実戦用の大刀。歩兵が担ぎ、敵を威圧する目的もあったとされる大型武器。 - 大太刀|おおたち
刃長三尺以上の長大な刀剣の総称。実戦用のほか、奉納用・儀礼用に巨大なものも作られた。 - 小烏丸|こがらすまる
日本刀の中でも特異な「片側約半分が両刃」の構造を持つ古代刀。皇室ゆかりの名物として伝わり、後世の刀剣意匠にも影響を与えた。 - 長巻|ながまき
刀身を長柄に固定した武器。薙刀に似るが刀剣系に分類されることが多く、室町〜戦国期に実用された。
長柄武器|槍・薙刀・鉾など
- 薙刀|なぎなた
反りのある刃を持つ長柄武器。僧兵・武士の主力武器として用いられ、後世には女子武芸の象徴ともなった。 - 槍|やり
長柄に鋭い穂を付けた武器。室町末期以降、集団戦の主力として戦場で最重要武器となった。 - 十文字槍|じゅうもんじやり
穂先に左右の枝刃が付き十字形を成す槍。突き・斬り・絡め取りなど多様な攻撃を可能にした特別な槍。 - 片鎌槍|かたかまやり
槍の片側に鎌状の枝刃を付けた武器。足や武器を引っ掛けたり切り払うことに優れる。 - 鎌槍|かまやり
槍に鎌状の大きな枝刃を備えた武器。敵を引き倒す・絡め取る技に用いられた。 - 管槍|くだやり
槍の柄の一部に、手で握れる金属製の管を通した構造の槍。 管をしごくように動かしながら穂先を素早く繰り出せるため、「早槍」とも書かれる。 戦国末〜江戸期にかけて用いられ、伊東佐忠が考案したと伝わる。 - 鉾|ほこ
古代から用いられた長柄武器で、三角形・両刃状など多様な穂形がある。武器であると同時に祭具としての歴史も長い。 - 天下三名槍|てんかさんめいやり
「日本号」「御手杵」「蜻蛉切」の三本を指す呼称。名物として伝わり、いずれも実戦で名を馳せた。
棒・棍系武器|杖術・棒術における主武器
- 六尺棒|ろくしゃくぼう
長さ約180cmの棒で、突き・打ち・払いや防御など多用途に使われる。棒術体系の基本武器。 - 杖|じょう
約128cmの中棒武器。神道夢想流杖術では太刀・槍に対抗できる多彩な技体系が編まれた。 - 棍(棒)|こん
単純な木棒武器の総称。武家だけでなく庶民の護身具としても用いられた。 - 棍平|こんぺい
分銅鎖の一種で、江戸時代の捕具。 筒状の護拳部の中を鎖が通る構造で、片手に筒、もう一方に輪を持つことで鎖の長さを調節し、 分銅を打ち込む・絡め取るなどして相手を制圧する武器として用いられた。 - 鎖打棒|くさりうちぼう
棒と鎖・分銅を組み合わせた複合武器で、打撃と絡め取りを兼ねる。 - 三節棍|さんせつこん
三つの節を鎖で連結した棍。扱いは難しいが、打撃・巻きつけなど独自の技を持つ。

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