中国武器には、刀・剣・槍・棍・軟兵器・暗器など、多彩で奥深い体系があります。
それぞれの武器には、時代ごとの戦い方や思想、武術の技法が折り重なり、独自の形や使い方が受け継がれてきました。
ここでは、歴史や武術の記録に見られる実在の中国武器を、名称・読み方・特徴とともに紹介します。
中国武術の武器体系を理解したい人にも、創作や設定づくりの参考にしたい人にも、新しい発見があるかもしれません。
中国武器の一覧
出典・参考：Wikipedia – 中国武器
ここで紹介している名前は、創作・文章表現のヒントとして気軽に楽しんでいただくことを目的としています。意味や由来には複数説があるため、興味があればご自身でも調べてみてください。背景を知るほど名前選びはもっと楽しくなります。
※正しい発音・意味等は辞書などでご確認ください。
※ 掲載されている情報の正確さにはできる限り留意していますが、誤り等がありましたらお知らせください。
主武器（刀・剣・槍・戟・棍など）
- 剣（劍／剑）｜けん｜Jiàn｜ジエン
両刃の直刀で「君子の武器」と称される代表的な中国剣。春秋戦国期から使用され、刺突・斬撃の両方に優れる。 - 双手剣（雙手劍）｜そうしゅけん｜Shuāngshǒu jiàn｜シュアンショウジエン
両手持ちの大形直刀。長柄をテコのように使う独特の技法も伝わる。 - 刀（中国刀の総称）｜とう｜Dāo｜ダオ
片刃の直刀〜湾刀を総称し、「武器の将軍」とも呼ばれる。斬撃を主とする四大兵器の一つ。 - 大刀｜だいとう｜Dàdāo｜ダーダオ
幅広で重量ある大型刀。近代には軍・民兵の装備として普及した。 - 柳葉刀｜りゅうようとう｜Liǔyèdāo｜リウイエダオ
柳葉のような緩い反りを持つ標準的軍刀。明・清代に広く使用された。 - 雁毛刀｜がんもうとう｜Yànmáodāo｜イェンマオダオ
刃先側のみ緩やかに反る過渡的形状の刀。刺突・斬撃の双方に対応する。 - 雁翅刀｜がんしとう｜Yànchìdāo｜イェンチーダオ
雁の翼のような刀身と独特の切っ先を持つサーベル。宋〜清代に見られる型。 - 片刀（片刃刀）｜へんとう｜Piāndāo｜ピエンダオ
深い反りを持つシミター状の刀。斬り付け・引き切りを重視した形。 - 牛尾刀｜ぎゅうびとう｜Niúwěidāo｜ニウウェイダオ
刃先に向かい大きく広がる形を持つブロードソード。民間武術で普及した。 - 環首刀｜かんしゅとう｜Huánshǒu dāo｜ホワンショウダオ
柄頭に環を持つ刀。漢〜唐代の軍刀として重要で後の唐刀の原型。 - 唐刀｜とうとう｜Tángdāo｜タンダオ
唐代の軍刀。やや反りのある単刃刀で儀礼・実戦の双方に使われた。 - 環首唐刀｜かんしゅとうとう｜Huánshǒu Tángdāo｜ホワンショウタンダオ
唐代の環首付き軍刀。環首刀の特徴を残しつつ洗練された形式。 - 腰刀（佩刀）｜ようとう｜Yāodāo｜ヤオダオ
腰に佩く刀の総称。明・清代の標準的なサイドアームで形式は多様。 - 倭刀｜わとう｜Wōdāo｜ウォーダオ
日本刀を参考に中国で再設計された長刀。対倭戦で重用された。 - 苗刀｜みょうとう｜Miáodāo｜ミャオダオ
細長い刀身と長柄を持つ長刀。長杆刀・倭刀系長剣を含む総称としても用いられる。 - 長刀｜ちょうとう｜Chángdāo｜チャンダオ
全長1.2〜1.8mの二手持ち長刀。唐代歩兵・明代の戚家軍で重視された。 - 斬馬刀｜ざんばとう｜Zhǎnmǎdāo｜ジャンマダオ
対騎兵用の大型刀。馬の脚を狙う用途で文献に登場する。 - 蝴蝶刀（蝴蝶双刀）｜こちょうとう｜Húdié dāo｜フーディエダオ
南派拳術で用いる短刀状の双刀。詠春拳などで象徴的存在。 - 双鉤（鉤刀／双鉤刀）｜そうこう｜Shuānggōu｜シュアンゴウ
刃先と柄頭に鉤を備えた特殊双刀。絡め取り技に優れる。 - 鹿角刀｜ろっかくとう｜Lùjiǎodāo｜ルージャオダオ
交差した刃を持つ小型武器。八卦掌で用い、制圧技に適する。 - 鴛鴦鉞｜えんおうえつ｜Yuānyāngyuè｜ユエンヤンユエ
鹿角刀の別名。小型鉞を対で用いることからこの名で呼ばれる。 - 双手剣（双手直刀）｜そうしゅけん｜Shuāngshǒu jiàn｜シュアンショウジエン
大型直刀の総称。両手で扱い斬撃力と間合いを重視。 - 儀刀｜ぎとう｜Yídāo｜イーダオ
宮廷儀礼に用いられた装飾刀。唐代の制度で定められた。 - 障刀｜しょうとう｜Zhàngdāo｜ジャンダオ
身を遮って敵の攻撃を防ぐことを目的とした刀とされる区分名。護衛や実戦の場で用いられ、具体的な形状には諸説がある。 - 横刀｜おうとう｜Héngdāo｜ホンダオ
腰に横向きに佩く刀を指す区分。後の腰刀とほぼ同義。
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