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心霊ちょっといい話『猫の恩返し』など短編全10話

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心霊ちょっといい話『猫の恩返し』など短編全10話 不思議な話
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猫の恩返し

小学生の頃、親戚の家に遊びに行ったら痩せてガリガリの子猫が庭にいた。
両親にせがんで家に連れて帰った。思い切り可愛がった。
猫は太って元気になり、小学生の私を途中まで迎えに来てくれるようになった。
いつも一緒に帰っていたけれど、六年生の林間学校に泊りがけで行っているときに
車に轢かれて死んでしまった。もう、猫は飼わないと思った。

年月が過ぎ、私は就職してバス通勤をするようになった。
仕事がうまくいかず、やめようかどうしようか迷っていた。バスを降りると
いつも我慢していた仕事の悩みが噴出して泣きながら暗い夜道を歩いていた。

そんなある日、バスをおりて歩いていると、少し先に白い猫がいた。
その猫は振り返りながら距離をとりながら私の前を歩く。坂を上がり、いくつもの
曲がり道を曲がって行く。私の家に向かって。家の前に出る最後の曲がり角を曲がると
その猫の姿はなかった。数日そうやって猫に先導されるように家に帰る毎日が過ぎた。

ある日、いつものように待っていてくれる猫を見て気が付いた。
しっぽをぱたん、ぱたんとゆっくり上げて下ろす仕草。
小学生の時に飼っていた猫と同じ。思わず猫の名を呼んだ。
振り返った猫は一声鳴いて、また家に向かって歩いた。

涙が出てしかたがなかった。心配して出てきてくれたんだね、ありがとう、ごめんね。
大丈夫だから、もう、安心しているべき所に帰ってね……。
後ろ姿に向かってつぶやいた。最後の曲がり角を曲がる前に猫は振り返った。
近づいて撫でたかったけど、近寄ったら消えてしまいそうで、もう一度つぶやいた。
ありがとうね、大丈夫だからね。 そして、猫は曲がり角をまがった。

なぜかふと、後ろが気になって振り返ると白い小さな塊がふっと消えて行く所だった。
そこは林間学校に行って帰らない私を待ち続けて猫が車に轢かれた場所だった。

 

 

もう犬は飼わない

今から7年前飼い犬を亡くしました。
実家から連絡を受けたのですが、実家とは離れているため帰ることが出来ず、ずっと泣いて過ごしていました。
そんなある日、思い出したんです。幼い日のある決意を・・・。
「1年以上離れてしまったらこの子は死んでしまう。
だから、離れないようにしなきゃ!!」
・・・飼い犬が死んだのは、最後に別れた丁度1年後でした。

それから7年経ち、その飼い犬が毎日のように夢に出てきてじゃれてくるようになりました。
今になってどうして?と思いましたが、夢でも、とっても嬉しかった。
最近とても犬が欲しくなっていたっ事もあったからです。
先日、ある絵本の存在に気づきました。「いつでも会える」という薄い絵本。
犬の気持ちを書いた絵本で、飼い主は天国に行ったけど、いつでも会えるんだよという内容でした。
立場は逆ですが、飼い犬を失った頃を思い出し号泣してしまいました。
それから、犬の写真の入ったアルバムを久しぶりに開いたら、1通の手紙が出てきました。
それは、私が悲報を聞いた日に犬に宛てて書いた手紙でした。
そこには「もう、他の犬は飼わない!」と書いてありました。
2度までも決意を反古にする前に、あの日の決意を再確認したんです。
その日は、犬の写真と手紙と絵本を枕元に置いて寝ることにしました。
でもその日から、飼い犬は夢に出てくることがなくなってしまいました。
他の犬に目を向けてしまった私に自分の事を思い出して欲しいと夢に出てきたのではないかと今では思っています。

 

 

母の望み

自分の母親は癌でした。長い間、病院で寝た状態でしたが、
我々家族は元気になると信じてました。
ある日、医者からいつ亡くなってもおかしくない状態だと宣告されました、
その日の見舞いの帰りなんと、ベットの上に立ち上がって手を振っていました。
何ヶ月ぶりでしょうか、立ち上がったのは・・・
医者は大げさにいってるのであって、ほんとうは「回復に向かってるんだ」と思いました。
しかし、その日の晩から急に様態が悪くなり、帰らぬ人となりました。

後日談
一周忌を過ぎ、墓を建てることになり、墓地をさがしていたら生前、母が、近所の人と
さがしに行った事あり気に入った墓地があるとききましたが、既に5年も前の話だし、
とっても人気のある墓地だし、日当たりよく眺めのよい区画だそうなので、もう無理だろう
だけど、せめて同じ墓地で隅っこでもいいから、空いてたら決めるつもりで見に行きました。
するとなんと、母が望んでいたまさしくその区画がぽつんと空いていました。

しばらく墓参り行ってません、行かなくて・・・

 

 

探していた写真

僕は父を早くに亡くしています。
父の記憶は残念ながら僕にはありません。
そして写真も父と僕が一緒に写ってる物は無かったんです。
でも、先日ちょっとした出来事がありました。

先週の日曜日、父の15回忌がありました。
で、親戚中のみんなが集まり、ワイワイと話をしていました。
そんな中叔父さんがこんな事を言ったのです。
「家で兄貴の形見を見たんだが、1個財布が混じっててな…。」
「無断で開けるのも悪いと思ったから持って来た…。」
そして叔父さんはオフクロに財布を渡し、
「開けてやってくれ…。」と一言言いました。
みんなが覗き込む中、財布が開けられると中には旧壱萬円札と壱千円札が数枚…。
それに混じって幼い僕を笑顔で抱っこする若き父が写っている写真が出て来たのです。
みんな絶句しました。
母はこの写真を探していた様で、涙ぐんでいました。
僕も父との接点がようやく見つかった気がして、涙が止まりませんでした。

今、その写真は仏壇の中にあります。
この写真はこれからの僕をきっと励ましてくれると思います。

 

 

見つからない写真

私が生まれたばかりのとき、私のひいおばあさんは寝たきりだったけど
まだ生きていて、私の誕生をとても喜んだそうです。そして赤ん坊だった
私の写真を肌身離さず持っていて毎日眺めていたそうです。

私が6ヶ月くらいの頃ひいおばあさんは亡くなり、床をあげ部屋を片付けましたが
どういうわけか、その写真はどこを探しても見つからなかったそうです。
「きっと天国まで持っていったんだね」と、母は言っていました。

 

 

失敗

高1のとき、音楽の授業の一環として発表会がありました。
そこで私は、友達と連弾をすることにしました。
練習で完璧に弾けていたのにもかかわらず
本番ではまさかのミス。あまりに悔しくて授業後にひそかに泣きました。

その日、家に帰ると父から「(私にとって母方の)祖父が今日、亡くなった」と聞かされました。
入院していたのである程度覚悟していたのですが、亡くなった時間が昼頃だと言われてドキッとしました。
連弾で失敗をしたのが昼前だったのです。

このことを母に話したら「おじいちゃん、お別れ伝えにいったんだよ。」って言われました。

違う形で伝えてほしかった気もしますが、伝えにきてくれただけでも嬉しかったです。

 

 

忠犬

10年位前かな。急に引っ越しする事になった。
転居先のマンションはペット禁止。
家族は「どうしようかね~?」と話すが、私は当然連れて行くつもりだった。
10年も一緒に暮らしていた座敷犬。離れられる訳ないでしょ?
・・・でも、急に死んでしまった。前日まで元気だったのに。
家族は「まるで 知っていたかのようだね。」と…。

しばらくの間….。
間もなくひっこさなければならない家の板の間で、彼がしっぽを振っているのを
幾度か見た。
私が出社するのを、母が見送ってくれた時に その足下にいたり。
「ただいま。」と帰宅するのを、迎えてくれたり….。
嬉しかったけど、いじらしくて….。
「早く天国へ行きなさい。」と念じてしまったよ….。

今日、同じ犬種を連れてる人がいて、羨ましかったです。
本当は もっと一緒にいたかったのに….。

 

 

穏やかな別れ

はじめって飼ったネコがいた。真っ白い美猫で頭もよかった。
とても私になついてくれて、私もとても好きだった。

猫を飼って七年目、寒いとき以外は布団に入ってまで寝ようとはしなかったのに、
その年は何故かいつも私の布団で寝るようになっていた。
冬だけでなく、暑い真夏にも。
私としてはそれだけ一緒にいてもらえるのが嬉しかったので、単純に喜んでいた。

ある時、母と大阪に大学見学に行くことになって2~3日家を空けることになり、
私のベッドに寝ていた猫に「行ってくるよ」と言ったら、「にゃあ」と答えた。
そのままじーっと私の顔を見つめたまま。凄く穏やかな顔をしていて、
凄くせつなくなったのは今もはっきり覚えている。
猫の、どうしてもその顔が忘れられなくて、正直旅行も上の空だった。

家に帰ると、猫は何処にもいなかった。
もともと外へ出掛けるのが大好きだからとは思ったけれど、
数日経っても帰ってこなかった。
家族に聞くと誰もが見ていて、まるで挨拶に来たようだと言った。
そして結局そのまま猫は帰ってこなかった。
とても悲しかった。思い出すと今でもせつないけれど。

数年後、霊が見えるという友達が
「あんたの肩に白いモノが見えるよ」
と言ってくれた。
ああ、チロがちゃんと見ていてくれるんだなと思い、
その言葉がとても嬉しくて今でも信じている。

ちゃんと今でも忘れないからね。
あんたの後に来た猫は君以上にやんちゃで我が侭だけど、元気にやってるよ。
あんたの分まで長生きしてくれと思いつつ、今それは叶っているけどね。

 

 

複雑な再会

母の父は、母が七つの時に、そして祖母は病気を苦にして4年前、自ら縊死してしまった。
ついぞ、この間母が「おとうさんとおかあさんが夢枕に立ったよ」と言った。
二人とも若かったらしい。
「あんま、泣くな。ちえこ」それだけ言った、と。

祖父母は死んでまた会えたのか・・・、それとも母の願いがそのまま夢となったのか
私には分からないけれど、母が泣くから言わせて欲しい。
「じいちゃん、ばあちゃんのバカ。」

もうすぐ木蓮が咲く、二人が逝った季節だ。

 

 

思い出させてくれた

私が生まれる前から実家で飼っていた猫がいたのですが、彼女は私が11歳の時に約20年の猫生に幕を閉じました。
じゅうぶん生きて、寿命だったんだ、人間なら大往生だと家族は言い、家ではいつも彼女と一緒だった私も徐々に彼女のいない生活に慣れました。
中学生の時に彼女のことを作文に書き、朗読するときに感極まって泣いてしまい、自分でも驚いたことがありますが、ここ何年かは彼女のことを思い出すことも少なくなり、私が実家を離れたこともあって、思い出してもわざわざ家族と話すこともなくなっていました。
ところが今年に入ってから母親と彼女の話をすることが重なり、いろいろと思い出し、懐かしく話していたのですが、どうしても思い出せないことがありました。
彼女は朝の5時~5時半頃1階の廊下をぐるぐる歩いた後、犬で言えばちょうど遠吠えのように鳴く習慣がありました。
それはほとんど毎朝のことで、その鳴き声も何回も聞いていたのに、その鳴き声がどんなだったか、母親も思い出せずにいて、私もどうにかして思い出そうとしたのですが、やっぱり思い出せずにあきらめていました。
1週間ほど前の朝、私は起きているか夢を見ているかの境目のような状態でした。枕元の窓のすぐそばで、聞き覚えのある、懐かしい鳴き声がしました。
「ニャーオン、ニャーオン、ニャーオン、ニャーオン」と独特の節のある鳴き声。ああ、彼女の声だ、この鳴き方だ!と思い、そこではっきり目が覚めました。
鳴いていたのは近所の猫だったかもしれない、でも、うれしかった。近所の猫の声を借りて、彼女が自分の鳴き声を思い出させてくれたのかなと思って。

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