心霊ちょっといい話『お告げ』など短編全5話

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心霊ちょっといい話『お告げ』など短編全5話 不思議な話
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妹の話題

 

小さいころ、生まれてすぐの妹が亡くなった。(真ん中の妹)
で、今は私はとっくに成人してるのだが、その無くなった妹のことを一言でも喋ったヒトとはケンカをしてもすぐ仲直りしたり、もしくはケンカすらしない友好な関係だった。

その代わり、一言でも告げようとするのに喉から言葉が出てこないヒトも居た。
その人たちとは簡単に疎遠になるし、裏切られたり裏切ったり、陰湿なケンカもいじめもうけた。

妹のことを一言話そうとして、するっと出てくればその人は私にとって大好きなヒトで分からない栓に塞がれて出てこない人とは一定距離をもって付き合ってきている。

きっと妹が導いてくれてるのだと今では思っている。
いつか私も命が終わるとき、その時孫がいれば、こんな風に導いてやりたいと思う。

 

 

お告げ

 

小さい頃に聞いた話だからウロ覚えだけど。。。

うちの母方のおじいちゃんが亡くなった後、ある夜母ちゃんの夢の中におじいちゃんが出てきたんだって。
母ちゃんは霊感なんてないから(ああ、お父さんの夢を見てるんだな)って思ったら
おじいちゃんは「いきなり目の前に現れたらビックリするだろうから、夢に出てきた」って言ったらしい。

それからもおじいちゃんはたまに母ちゃんの夢に出てきた。
母ちゃんには兄弟が男ばっかり4人いるんだけど、おじいちゃんは何故かおばあちゃんと母ちゃんの夢の中にしか出てこなくて、たいていは浴衣やサルマタなんかの下着姿で、生前いつも家にいたときの格好でたわいもない話をしていったんだって。

ところがある夜またおじいちゃんの夢を見たら、いつもとおじいちゃんの様子が違った。
母ちゃんが嫁入り道具に持ってきたタンスの前に立ち、きちんと背広を着ている。
そして「○○さん(おいらの父ちゃん)はとてもいい人だから、大事にしなさい」って
いうような事を言って、そこで目が冷めたんだって。

それからおじいちゃんは、2度と母ちゃんの夢には出てこなくなった。
でもその後もおばあちゃんのところにはずっと来てたらしいから、きっと自分の奥さんと一人娘は心配だったんじゃないのかな?って思う。

 

 

おじいちゃんのおかげ

 

父方の祖母の体験ですが。
今は同居しているけど、3年前まで、祖母は南国K県に一人暮らしをしていた。
ある年、大型の台風がK県を直撃した。
その年の6月に祖父が先に旅立っており、祖母にとっては初めて一人で過ごす、台風となった。
普段は和室の六畳間に布団を引いて、祖父のいる仏壇を横にして寝ていたのだが、その日は何故か寝付けず、仕方なく祖父が生前使っていた洋間のベッドで寝たそうだ。

次の日。
和室に入った祖母は絶句した。
和室の床一面に広がるのは、こなごなになった窓ガラス。
それはいつも祖母が寝ている場所にもたくさんちらばっていた。
もし、普段どおりに和室で寝ていれば……。

「おじいちゃんが心配してくれたんだろうね。
おじいちゃんのおかげで助かったよ」

祖母はそうニコニコと話してくれた

 

 

友人からの電話

 

もう10年以上昔の話。
その日、私は友人と会う約束していて、家を出て玄関の鍵を締めたところでした。
歩き出そうとすると家の中から電話のベルの音が聞こえてきて、間の悪い電話だなあと思いながらも鍵を開けて電話に出ると、
「良かった!間に合った・・・危なかったね」

と会う約束をしていた友人の声。
それだけ言うと電話は切れてしまいました。
訳のわからない電話に”なんだったんだろう?”と思いながらも再度鍵をかけて自分の車の止めてある駐車場に向かうと
私の車がぐしゃぐしゃに潰れていました。
たった今、トラックが突っ込んできたというのです。
もし電話に出ないで車に乗っていたら、、
ゾッとしました。

ただ不思議なのは、なぜ友人があの電話をかけてきたのか?
とうぜん友人にきいてみたのですが友人はそんな電話はしていないというのです。
あの電話は確かに友人の声だったのですが、、
私を助けてくれたあの電話は誰だったのでしょう?
なぜ危険がわかったのでしょう?

あの時の誰かさん。
私は今も元気です(^^)

 

 

おあいこ

 

私は弟の話。
先の妹さんの話と同じように、私の弟も小学校で亡くなりました。
一緒に学校に行き、帰ってくれば一緒に遊び、喧嘩して、、
毎日毎日、コロコロと遊んでいた記憶は今も消えることはありません。

弟が亡くなる前、学校から帰っておやつの事で喧嘩になった。
帰ってから食べられるように、いつも母親が戸棚におやつをしまっておいてくれるのだが、その日は私の大好きな店のみたらし団子だった。
たまたま弟より先に帰ってきた私は我慢ができず、弟の分も全部食べてしまったのだ。
弟も同じくその団子が大好物。当然、弟大泣き&大喧嘩となった。
小さなことかもしれないけど、私はそれがずっと気になっていた。
こんな事になるなんて、なんで!?という気持ちとともに、せめて団子くらいあいつに俺の分もあげれば良かった!と。

葬式が終わってからも、ずっと気になっていた私は弟のお供えに、あのみたらし団子をあげたいと母親に話した。
わけを話すと母親はすぐに買いに行ってくれた。
私の分も買ってきてくれて、とりあえずいつもの戸棚へ、、お墓に供えるつもりだったので、用意をしたりしてから団子を取りに行くとなぜか戸棚からその団子がなくなっていた。
お供えの分も、私のおやつの分も。
結局、お墓には買いなおして持っていったのだが思えば弟が食べたのだろう。
あの時の仕返しの意味も込めて、私の分もペロリと。

うまかったか?悪かったな、あの時お前の分も食っちまって、、
これであいこだぞ。
でも、団子なんか全部食っていいから、
俺のおもちゃも全部使っていいから、
笑ってくれよ、喧嘩してくれよ、、
頼むから帰ってきてくれ。
心から、そう思った。
たまらなかった。
親もいるのに、墓の前でわぁわぁ泣いた。

もう酒も飲める歳になった今も、
弟とこうして飲めたら、、と思う。

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