風呂敷
兄貴 | どうしてお前さんは、そうやって騒々しいんだい、え?いくら急ぎの用だからったってねぇ、表の方から駆け出してきて、下駄をあっちこっちィ脱ぎ散らかして、うちへ飛び込むんじゃないよ!えー?ニワトリじゃあるまいし。いやぁ、おれはここでもって考え事をしてるところへ、ポーンと上がってきて、いきなり「兄さん!」ってぇから、おれはドキッとしちゃったよ。考えも何も、まとまらねぇじゃねぇか、まったく・・・ えー?女なんだから、いくら急ぎだからって、こう、表で声を掛けて、静かに上がって来なさいよ。なにをそんなに急いでるんだよ |
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女房 | だって、兄さんねぇ、大変なことができあがっちゃったんですよー! |
兄貴 | また始まりゃがった、ねぇ?何かって言いゃぁ「大変だ、大変だ」ってね、分かってるよ、お前さんの「大変」は。夫婦げんかだろ、のべつだ、三日に上げず。ったく、勘弁してもらいたいよ、本当に。たまにゃ自分たちで収めちゃどうだい? |
女房 | それが収まらないから、兄さんのところへ来るんじゃありませんか。もう、ね、今日のはただの夫婦げんかじゃありませんよ、下手ぁすれば血を見るんじゃないかと思うんですよ! |
兄貴 | なんだよ、穏やかじゃないねぇ、どうも。え?どうしたんだい? |
女房 | いえね、今日、うちの人が仲間の寄り合いがあるからって、早くに横浜に出かけたんですよ、はい。「帰りが遅くなるといけないから、お前、先に寝ちまいなよ」って言われたんで、あたしゃ夕方になってお湯行って、お茶飲んでたら、そこへ新さんが顔見せて「兄貴、いるかーいッ?」って、こう言うんですよ。「まぁ、いないけど、上がんなさいよ」って、新さんをうちへ上げて、お茶飲みながら世間話してたら、ほら、さっき、雨が降ってきたじゃありませんか。あたしゃ、中へ吹きこまれちゃやだと思うから、急いで表の戸を閉めたんですよ。そうしたら、そこへあの人が、へべれけに酔っ払って帰ってきたじゃないの~あたしゃ驚いちゃったのよ! |
兄貴 | どうして驚くんだよ・・・てめぇの亭主が帰ってきて驚いてたんじゃ、おまえ、生涯驚いてなきゃなんないよ。そりゃ死んだ爺さんがけえって来たら驚くかも知れねぇけどさ。驚くこたぁねぇ |
女房 | だってさ~、遅い遅いッて言いながら、あんまり早いから、驚くじゃありませんか! |
兄貴 | そこがお前はおかしいってんだよ。ねぇ?遅い遅いと言いながら、早く帰ってきたら、「あ、今日も無事で帰ってきたな、ありがたいな」と、こう思いなさい。ねぇ?「ちょっと湯へ行ってくるよ」っと手拭い引っ掛けてひょぃと出かけたまま三十年けぇらないとき、初めて驚け! |
女房 | だってさ~、いけないんですよ、うちの中には新さんって人がいるでしょ~、うちの人と来た日にゃ、大変なヤキモチやきでね、あたしが男の人と話をしてるだけで、カーッとのぼせちゃうでしょ。もう、あんなヤキモチやきの人はいませんよ。 あたしがね、こないだ、大家さんに店賃(たなちん)の催促されたんで、「もうちょっと待ってくださいな」って、世辞でもってニコッと笑ったら、「てめぇ、大家とあやしいなっ」と、こうなんですよ。もう、うっかりよその人と話ができないんですよ~。マズイじゃありませんか、新さん、中にいるんでしょ、ねぇ? もう、カーッと頭に血が上っちゃうと、分けわかんなくなっちゃうんですよ~もう、与太郎か算数やってるみたいに、なにがなんだかわけが分からなくなっちゃう。口より先に手がでる方ですから、もし町内の若い人に怪我でもさせたら大変だと思いましたんで、「新さん、まことに恐れ入りますけれど」ってんで、新さんをうちの三尺の押入れン中に隠しちゃって、それからあの人を入れて、寝かしてから新さんを出そうと思ったら、あの人が押入れの前にあぐらかいちゃって、寝ないんですよ~ 中にいる新さんは生き物ですから、咳もすればくしゃみもするでしょ~ 見つかっちゃったら大変ですよ、隠しちゃっただけ具合が悪いじゃありませんか~ なんとか寝かそうと一生懸命骨ぇ折ったんですけど、どうしても寝ないんですよ。もう、いま、仕方が無いから、「ちょっと待っといで、お酒を買ってくるから」ってんで、あたしゃ飛び出してきたんですけど。兄さんねぇ、このままじゃほんとに大変なことになっちまいますから、なんとか収めていただきたいんですよ、お願いします! |
兄貴 | いや、ま、ま、まぁ、わかったよ……分かったってぇの! だから、普段から、あたしが言ってるでしょ、ねぇ? あたしが、「女はああしなきゃいけない、こうしなきゃいけない」と意見しようとすると、お前さんはうるさがって「兄さん、また次の機会に願いましょ」って、逃げるようにして帰っちまうだろ。だから今日こういうふうな災いを呼ぶんだよ。ねぇ? 女ってもなぁ、利口そうに見えたってなんだって、男にゃ勝てないの、女の浅知恵っていうぐらいだ。ねぇ? そりゃ、若い衆を、三尺の押入れに隠しちゃってだよ、亭主野郎を入れて、寝かしてから出そうと思ったっていうけどだよ、もし寝なかったらどうなんだ、ってことにどうして気が回らないんだよ!ったく、女心の赤坂め! |
女房 | そんなこと言わないで、お願いします、なんとか |
兄貴 | 分かったよ、こうなりゃ関わりあいだ、なんとか収めてやるから、先に帰って、つないでな……いや、ダメだよ、一緒に帰ったんじゃ、野郎にうたぐられるじゃねぇか。だから、いいから、お前が先に帰って、何か言ってな。おれがすぐに行くから。大丈夫だよ、心配すんな……ああ、わかったよ! ったく、しょうがねぇなぁ、この長屋の連中は……みんなして、おれを宛てにしやがんだからなぁ、弱っちゃったなぁ、どうも…… 三尺の押し入れの中に男が入ってて、亭主がその前に座ってる……どうにも助けようがねぇじゃねぇか、どうも弱ったなぁ…… あ、そうだ。おう、おっかあ…おう、おっかあ…おう、おっかあ! |
おかみさん | なんだい、この人は、カラスが子を取られたんじゃあるまいし、「おっカァーおっカァー」って。なんだい!? |
兄貴 | なんだいじゃねぇや! 亭主が声をかけたら、黙ってそばへ来るがいいじゃねぇか |
おかみさん | そこで言ってごらん、聞こえんだから |
兄貴 | ヤな女だねぇ……まぁ、いいや、そこの後ろの押入れの下を覗いてご覧。大きな唐草模様の風呂敷がへぇってんだ。そいつをチョイと出しておくれ、そいつをチョイと……また用を言いつけるってぇと、そうやって、嫌やいやそうにやるねぇ!えぇ?なんでお前は「この人のためにこの用ができるんだ」と嬉々として働けないの、お前は!? なにかってぇと、こうやって不貞腐れやがって……早くしろ、早く!……いや、そんなとろこ見てたって見つかりゃしねぇんだよ、おれぁこないだポーンとおっぽり込んじまったんだから、もっと奥の方に入ぇっちまってんだよ!もっと、ずーっと中の方へ入ぇってみろ……ったく、、しょうがねぇ…え? あった? あるんだよ、ったりめぇなんだよ、早くしねぇ。……本当だよ……まだかよ……早くだよ!……早くってなぁ、昔から早いことを言うんだよ!お前は、早くってぇと、遅くなるねぇ。鼓膜が裏返しについてるんじゃねぇか!? |
おかみさん | うるさいね、この人は! なんでも人にやらせるんだから!そんなに急ぐんだったら、自分でやったらいいじゃないかよ!本当に!!ほら!! |
兄貴 | こら!……なんで風呂敷を人の頭からおっ被せんだよ、バッタ取ってんじゃないよ!ったく、本当に!女ってもなぁ、なんにも知らないんだから。風呂敷なんてもなぁ、こうやって畳んで渡すんだ、こんちくしょう! |
おかみさん | ちょぃと……そんなもの、懐にいれて、どこいくの?……ちょぃと……どこいくのって聞いてんじゃないかさー……ったく、聴こえてんのに、知らん顔してるんだよ、ほんとに嫌な人だねぇ…… ちょいと どこいくのーーーーーっ!! |
兄貴 | お前……しまいにゃ張り倒すぞ、こんちくしょう、おれぁ屋根に上ってんじゃないよ、おまえの鼻の頭のすぐ前にいるの。なぜ家ん中で、そんな舟を見送るような声出すんでぇ!どこ行こうが大きなお世話でぇ、おれぁ、行きたいところに行くんだ。おめぇは、家んなかでまあるくなって寝てりゃあいいんだ |
おかみさん | まあるくなって寝ようと、三角になって寝ようと、あたしの勝手だよ。どうしてそういう嫌なこと言うの?えぇ?「遅くなるから、お茶でも淹れて待ってろ」くらいなこと、言えないの? うまいこと言っちゃ、またどっかへ出掛けていって引っかかろうと思ってやがって、この上げ潮のゴミ! |
兄貴 | 何を言ってやがんでぇ!でぇいち、上げ潮のゴミだって、ありゃ別に引っかかろうと思って流れてんじゃねぇんだよ。ゴミの方は、まっすぐにすーーーっと行こうと思ってるのに、杭やなんかが「ちょぃと、お兄さん…」とかなんとか、言うから、万止むを得ず、引っかかってんじゃねぇか!ゴミの料簡もわかりやがらねぇで、なんかグズグズ言うんじゃねぇや! |
おかみさん | だって、あたしゃお前さんの女房だから、心配してそう言うんじゃないか! あたしゃお前さんの女房… |
兄貴 | わかったよ、何べんも言うんじゃないよ、お前なんか、女房なんてもんじゃねぇや、シャツの三つ目のボタンとおんなじでぇ、あったって無くったって変わらねぇ! ったく、困ったもんだねぇ、ああ言いやぁこう言うだ、喧嘩になるのも無理ゃねぇや。挙句に、みんなでおれンところ頼りにしてきやがるんだから、困ったねぇ……まぁ、なんとか収めなきゃならねぇんだが……おや、大きな声がしてるねぇ、かなり酔ってるよ……まぁ、酔ってる方が、こっちは仕事がしやすいけどなぁ……どういうことになってんだろうねぇ、よいしょ、と……あぁ、へべれけだよ、あっ、かみさん、張り倒された、こりゃいけねぇ おい! ちょっと待ちな! |
亭主 | ふぅああ~~?? あぁ、うぇ~い、だ、誰かと思ったら、うっへへっ、兄貴じゃねぇか! 上ってくれ、上ってくれぇ! |
兄貴 | なんだよ、えらくご機嫌だが、かみさん張り倒したりして、穏やかじゃねぇな、どうしたぃ!? |
亭主 | ど、どうしたじゃねぇよ、おれぁ、世の中で、こんなに悔しい思いをしたこたぁねぇよ、聞いてくれぇ、ここにいる、このカカア!えぇ? おれぁ、こんな嫌な女だとはツユ知らず、今日ただ今までずっと一緒ンなって来たけれども、いや、今日は驚いた。まぁ、聞いてくんねぇ! いやねぇ、おれぁ、今日、仲間の寄り合いがあって、早くにハマへ出かけたんだ |
兄貴 | 横浜か |
亭主 | そうよ、そいでもって、遅くなるといけねぇから「先に寝ちまいなよ」と、おれぁ親切な気持ちで出かけた。ところが、向こう行ったら、用がトントーンっと片付いちゃった。「遅くなるよ」と言った手前、おれァ、駅で寝てるわけにゃあ行かないよ。我が家だからこそ、帰ぇって来ましたぁ!そしたら、戸が閉まってやがんのよ、んでもって、おれがドンドンっと戸を叩くってぇと、こいつがガラッと戸を開けて、人の面ぁ見て、親の仇きに出ッくわしたような面ぁしやがって、「お前さん、もう帰ってきたのかーぃッ!?」と、こう言うんだ。 「なんでぇ、帰ぇってきちゃいけねぇのかい!?」って聞いたら 「いけないことはないけど、お前さんは、遅い遅いって言いながら、あんまり早過ぎるじゃないかぁー…あんまり早いから、もうお寝なさい!」とこう言うから、 「どうしてそういう分らねぇことを言うんだ、『あんまり遅いからお寝なさい』ってなぁ聞いてことがあるけど、『あんまり早いからお寝なさい』ってなぁどういうわけだ」っつったら、 「いいじゃないかさぁ、お前さん、あたしが寝ようってんだから、寝ようよ」とこう言うから、 「お前の顔は人を寝かせる顔じゃない、寝てるものが飛び起きて駆け出す顔だ」ってこう言ったんだ。でぇぃち、亭主が帰ってきて、いきなり「寝ようよ」なんてなぁ、一緒ンなって一ト月、二月の間、あ、兄貴ン前だが、うちもそうだった。えぇ? こいつだって、可愛かったよ、おれの帰ぇりを待ちかねて、長屋の路地口ン所まで迎えに出てやがって、おれの顔を見るってぇと、ニコーっと笑いやがって、「お前さん、遅かったじゃないかよ~」っていうと、人の手を取るようにして、家んなか引き入れて、戸を閉めるってぇと、「なにしてるんだよ、はやくこっちへおほひでよほうへほへほうぁはは……なんてなぁ! いろんなことがあったよ、その時分は。ところが、お互いの間に苔が生えるほど、ながいこと夫婦をしていてだよ、亭主が帰ってくるなり「寝ようよ」とは何事か、と!? なにか悪いものを飲んだんじゃねぇか。 でぇいち、寝ようってぇからには、なり、かたち、がらってぇものがあるよ。湯上がりでもって、洗い髪をちょぃと束ねて、薄化粧なんかしてよぉ、長襦袢のところへ伊達巻を胸高にきゅっと締めて、おれのそばへ「くの字」なりンなって寄ってきて、「お前さん、もう寝ようよ~」てなこと言われれば、おれぁ「フはぃはぃはぃ~」とすぐ寝ちゃうよ。それが、おめぇ、頭ぁイボ尻巻きにしやがって、顔の色をごらんよ、アブラムシの背中みたいな色しやがって、そいでもって肉がついちゃって「お前さん、もう寝ようよ!」ったって、相撲取ろうってわけじゃないんだよ。なぜそう亭主を脅かす |
兄貴 | なんだよ、脅かされて |
亭主 | 脅かされてんだよ、あぁー そういや、兄貴、どしたの!? |
兄貴 | おれか? おれぁ、今、ちょっと仲間にごたごたがあって、収めての帰ぇりだよ |
亭主 | ふーーん?どんなごたごただ? |
兄貴 | どんなごたごたったって、下らねぇ話なんだが、まぁ、話のタネに聞いときな。おれの友達に、大変なヤキモチ野郎がいてね、そいつが、なんだか知らねぇが、今朝早くにね、仲間の寄り合いがあるってんで、ちょいと遠くに出かけたってやつだ。 |
亭主 | あぁー、なるほど……似たような話があるもんだ |
兄貴 | そうなんだよ。出かけるときに、遅くなるといけねぇから、「先に寝ちまいなよ」とかみさんにいって、そいつは出かけた。言われたとおり、かみさんは、湯へ行って、くつろいでるてぇと、そこへ町内の若い衆がやってきた。「兄貴、いるかい?」いないけど、追い返すのもなんだ。「上ってお茶でもお上がんなさいよ」と、家へ入れて、世間話をしてた。そこへ、雨が降ってきたってんだよ。中へ吹きこまれちゃ嫌だから表の戸を閉める、と、そこへヤキモチやきの亭主野郎がなぁ、へべれけに酔っ払って帰ってきたんだってよ |
亭主 | ……う~ん、マズイところへ帰ぇってきたじゃねぇか |
兄貴 | そうなんだよ、仕方ねぇから、かみさんは野郎を三尺の押入れに入れて、亭主を寝かしつけてから出そうと思ったら、こんちくしょうが、また、押入れの前にあぐらかきゃがって、寝ねえんだってよ、その野郎が |
亭主 | 始末に悪りぃ野郎だねぇ |
兄貴 | そうなんだよ、ねぇ。かみさんがおれんところに来て、なんとか収めてくださいってぇから、今、いって収めてきた |
亭主 | へーぇ……そ、そういうのは、ど、どやって収めるんだよ |
兄貴 | へへっ、ワケねぇんだ。ネタはここにある、この風呂敷だ。この風呂敷でもってな、その家にトントントーンっと入ぇって行くてぇとよ、ひょいと見ると、ちょうどその野郎が、大きなあぐらかいて、威張ってやがるんだよ。 |
亭主 | そん畜生が!? |
兄貴 | おーぅ、それでな、そいつの後ろに三尺の押し入れ……あ、お前のうちにもあるなぁ、この家はその家と作りが似てるなぁ、そっくりだよ。で、お前がそいつだとするだろ、すると、お前の後ろのその押入れに若い衆が隠れてる…いや、この家じゃないよ、その野郎の家の話だよ!で、しょうがねぇから、この風呂敷をフワッと広げて、その野郎の頭からかぶせちまった…おっ、ちょっと、おめえがそいつだとするだろ、ちょっとこっちへ頭を出しな、いやいや、教えてやるから。こういうことはいつ役に立つかわからねぇ。口で言ったって分らねぇ、やってみるといっぺんで分かるから。そうそうそう、その野郎もぶつぶつ文句言いながら頭を出してきた。始めるよ、いっぺんしかやらねぇから、よく覚えときなよ、いいか。おれはいきなり、こう、ふわっと、風呂敷を被したってわけだ。いいか、覚えとけよ、それから、こうして、端を全部こう集めて、こうぐるぐるっとねじって、こう、ぎゅっと絞ってから、野郎の頭を抱え込んだ!……え?痛ぇ? そうだよ、野郎も痛ぇって言ってたよ。どうだ、何か見えるか? 何も見えねぇ?ほんとに見えねぇか?そうかそうか、ほんとに見えねぇようにしといて、と……それからおれは、後ろの三尺の押入れの戸をスッと…開けて中をフイと見るとね……いやがるんだよ、そん畜生がね…しょうがないから、おれが「早く出ろよ」そう言ってやったんだよ!えぇ?そしたら、ノコノコ出て来やがったんで「忘れ物するんじゃねぇぞ」 そう言ってやったんだよ……どうも、忘れものはねぇらしいんだ、あぁ。……「下駄間違ぇるなーっ」って言ってやったんだ。下駄は間違ってねぇらしいんだ……うぅ…エヘン……「いつまでもそんなところでお辞儀なんかしてんじゃねぇっ!!」って言ってやったんだよ、そしたらスーッといなくなったんでねぇ……それでこうして風呂敷を取ったんだ! |
亭主 | なるほど~こりゃぁ、うまいこと逃しゃぁがったな!! |
引用元:「東西落語特選」
http://www.niji.or.jp/home/dingo/rakugo2/
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