古典語・宗教起源語
- ラテン語
tonitrus(トニトルス)重く響く語感で、古ローマの雷神ユピテルを思わせる古典的な響き。類語に fulgur(稲妻)がある。 - 古代ギリシャ語
βροντή(ブロンテー)連続する子音が空気の震えを感じさせる語。κεραυνός(稲妻)と並び、神ゼウスの象徴語としても知られる。 - ヘブライ語
רעם / ra‘am(ラーアム)のびやかな母音が特徴で、遠くで鳴り響く雷のような音色。稲妻を示す ברק(バラク)も関連語。 - サンスクリット語
मेघगर्जन / meghagarjana(メーガガルジャナ)「雲の咆哮」の語感を持ち、豊穣を呼ぶ雷雨のイメージが強い。vajra(雷・金剛杵)とも深い関係がある。 - 古ノルド語
þórradõn(ソールラドン)トール神と結びつく語で、古代的で力強い響きがある。類語として elding(稲妻)も知られる。
中東・中央アジア語
- アラビア語
رعد / ra‘d(ラアド)喉音が特徴の響きで、急に落ちる雷鳴の印象を持つ語。برق(バルク・稲妻)と対になる言葉として広く使われる。 - ペルシャ語
رعد / ra‘d(ラアド)アラビア語由来で、柔らかめの発音が特徴。嵐とともに響く雷の情景を思わせ、barq(稲妻)が類語。 - トルコ語
gök gürültüsü(ギョク・ギュルルトゥス)「空の轟き」を意味し、長い語形がうねる雷を表現。şimşek(稲妻)とセットで使われることが多い。 - ヒンディー語
गरज / garaj(ガラジ)短く力強い響きで、激しい雷鳴を思わせる語。बिजली(ビジュリ・稲妻)ともよく組み合わされる。 - ジョージア語
ಿಮघინი / mgini(ムギニ)独特の子音が連なる語で、山岳地帯に響く雷のような重い音色。稲妻を示す ელვა(エルヴァ)も関連語。 - アルメニア語
մերժում / mezhum(メズーム)柔らかい母音が特徴で、長く響く雷鳴の情景を思わせる。կայծակ(カイツァク・稲妻)とも関連が深い。
アフリカ・アジア太平洋語
- スワヒリ語
ngurumo(ングルモ)地響きのような重い音が特徴の語。嵐の迫力を感じさせ、稲妻を示す umeme(ウメメ)とも関連して使われる。 - タガログ語
kulog(クロッグ)短く強い音が印象的で、急に鳴り響く雷のイメージがある。kidlat(稲妻)とセットで使われることが多い。 - インドネシア語・マレー語
guruh(グル)低く響く語感で、南国の激しいスコールを連想させる。kilat(稲妻)と併用され、情景描写にもよく登場する。 - ハワイ語
hekili(ヘキリ)軽やかな響きながら、神霊的な力を感じさせる語。稲妻を表す uila(ウイラ)も美しい音を持つ。 - 中国語
雷(レイ)漢字一文字の明快さがあり、響きもすっきりしている。闪电(シャンディエン/稲妻)と使い分けられる。 - 韓国語
천둥(チョンドゥン)重く丸い音が特徴で、空に響く雷鳴を感じさせる語。번개(ボンゲ/稲妻)との対比も自然。 - タイ語
ฟ้าร้อง / faa róng(ファー・ローン)直訳すると「空が鳴く」で、情景的な表現。稲妻を表す ฟ้าแลบ(ファーレープ)もよく使われる関連語。 - ベトナム語
sấm(サム)短く鋭い響きで、山にこだまする雷鳴を思わせる語。稲妻の chớp(チョップ)と併用されることが多い。
人工語
- エスペラント語
tondro(トンドロ)ラテン語系の響きを持ち、雷鳴の重みを穏やかに表す語。稲妻を表す fulmo と並び、創作でも扱いやすい。
※読み方・発音は日本語表記としての近似であり、実際の発音と異なる場合があります。
※正確な意味・発音は辞書や専門サイトでご確認ください。
※ 掲載内容の正確さには細心の注意を払っていますが、誤りを見つけた場合はお知らせいただけると助かります。
※ 本記事は創作・ゲーム・ネーミングなどのアイデア提供を目的とした内容です。
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※ 本記事は創作・ゲーム・ネーミングなどのアイデア提供を目的とした内容です。
雷を表す言葉を比べてみると、音の違いだけで景色の見え方が少し変わるように感じます。どの言語にも、その土地らしい響きや表情があって、小さな発見の積み重ねになります。気に入った言葉があれば、日々のメモや創作の名前づけにそっと取り入れてみると、また違った楽しみが広がるはずです。
FAQ よくある質問
雷を表す言葉にはどんな種類がありますか?
雷を表す言葉は、雷鳴そのものを示す語と、稲妻の光を表す語に大きく分かれます。英語なら thunder と lightning、同様に多くの言語で2種類がペアのように存在します。
言語によって雷の言い方が違うのはなぜですか?
地域の神話や自然観、音の感じ方の文化差によって語彙が変化したためです。北欧語は雷神の影響が強く、アジアでは自然現象としての表現が多い傾向があります。

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